カミングとヘンリーは離脱の過程を示した。
人はみな死が訪れる。それに向けて事前に準備していく。その結果として、人は自身を取り巻く社会において、人とのつながりを減らしていく。人のつながりは規範をもたらすので、離脱はその規範から解放されて自由になるのである。
社会と人がともに離脱の準備を完成させれば、離脱したことになる。人だけ準備できて社会がそうでないと、その人と他の社会の成員との間での差別は生じるが、社会との関係は基本的に続くことになる。社会だけ準備できて人ができていない場合、基本的に離脱したことになる。
また、男女での社会的役割の違いから、離脱の家庭も異なる。この理論が作られた当時は、男性の中心となる役割は仕事で女性の役割は結婚や家庭とされていた。その中心となる役割を失うと、離脱ということを想定しなければ、居場所を失い、精神的な不安定が起こるとした。
離脱の準備が起きるのは、次の場合とした。残りの人生が短いと感じたとき、居場所がなくなってきたと感じたとき、自我の力を失ってきたと感じたときである。また、社会は以下の理由で高齢者の離脱を進める。法律の条件、核家族などである。
そして、離脱理論は文化に依存するものとした。