飛鳥井雅有日記
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飛鳥井雅有は将軍宗尊親王と伏見天皇に側近として仕え、京都と鎌倉を往復しながら和歌や蹴鞠の才能を磨いた。
文永5年(1268年)から建治元年(1275年)にかけて、雅有が記した4つの旅日記、『無名の記(仏道の記)』『嵯峨のかよひ』『最上の河池』『都路のわかれ』(飛鳥井雅有卿記事)の総称として、佐佐木信綱が「飛鳥井雅有日記」と命名した(『古典文庫』25冊、1949年)。
『嵯峨の通ひ』は29歳の文永6年(1269年)9月から11月、嵯峨野の母の山荘から、藤原為家、阿仏尼の小倉山荘に通い、『土佐日記』『紫日記』『伊勢物語』『源氏物語』『古今和歌集』を阿仏尼が音読し、続けて為家が古典講釈した様子が描かれる。
弘安3年10月5日(1280年)夜、春宮(後の伏見天皇)の前で行われた『源氏物語』の難儀十六題の論議問答『弘安源氏論議』では左方一の人を務め、「源氏の聖(ひじり)」と称された。伏見天皇の春宮時代に『源氏物語』を講釈していた雅有が、同年、鎌倉幕府の信認厚く、京都の宮廷との間を取り持つために、東海道を往復した旅の記が『春の深山路』である。
いずれも優れた日記文学として評価されている。
参考文献
- 佐佐木信綱「飛鳥井雅有日記」『古典文庫』25冊、1949年
- 外村南都子「春の深山路」『中世日記紀行集』新編日本古典文学全集48、小学館、1994年、ISBN 978-4096580486
- 浜口博章『飛鳥井雅有日記注釈』桜楓社 国語国文学研究叢書 1990年 ISBN 978-4273024024
- 浜口博章『飛鳥井雅有『春のみやまぢ』注釈』桜楓社 1993年 ISBN 978-4273026318
- 水川 喜夫 『飛鳥井雅有日記全釈』 風間書房、1985年 ISBN 978-4759906288
- 渡辺静子他「飛鳥井雅有卿記事」「春のみやまぢ」『中世日記・紀行文学全評釈集成』 (第3巻) 、勉誠出版、2004年12月、ISBN 978-4585040507
- 福田秀一「飛鳥井雅有日記」『国史大辞典15』吉川弘文館、1996年。ISBN 978-4-642-00515-9。
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