騒乱罪
From Wikipedia, the free encyclopedia
保護法益
主体
騒乱罪の主体は集合した多衆である。
- 「多衆」とは多数人の集団を言う。
- 多衆と言えるためにはその集団による暴行・脅迫が一地方の平穏を害する程度でなければならない。
- 「集合」とは、多人数が時と場所を同じくすることを言う。
- 必ずしも組織されていることを要しない。
行為
主観的要件
騒乱罪は多衆犯である。したがって騒乱罪における暴行・脅迫は多衆の共同意思に基づいたものであることを要する。
- 共同意思の性質
- 共同意思は必要かについては必要説・不要説がある。必要説が判例・通説である。
- 共同意思の内容
- 共同意思は多衆の合同力をたのんで自ら暴行・脅迫をなす意思ないしは多衆をしてこれをなさしめる意思とかかる暴力・脅迫に同意を表し、その合同力に加わる意思とから構成され、未必的なものであってもよいとされる(最判昭35.12.8刑集14・13・1818)
法定刑
罪数・他罪との関係
破壊活動防止法との関係
破壊活動防止法は政治目的を有する騒乱罪の予備・陰謀・教唆・扇動を罰している。(同法40条)
多衆不解散罪
暴行又は脅迫をするため多衆が集合した場合において、権限のある公務員(警察官等)から解散命令を3回以上受けたにもかかわらず解散しないことを内容とする真正不作為犯である(刑法107条)。暴行・脅迫の目的で集合することを要する目的犯である。騒乱罪の予備的性質を持ち、騒乱罪が成立する場合はそれに吸収される。なお、「解散の命令を3回以上受けた」について、警察官等が短時間のうちに3回「解散せよ」と連呼した場合は、まとめて1回の解散命令であると解される。なぜなら、本罪のいう「命令」は、単に解散を命じる言動そのものではなく、解散を促す手段を指すからである[1]。
本罪の解釈については学説上の複数の争いがある。まず、権限のある公務員について争いがあり、末端の警察官等の命令で良いのか、それとも警察署長等の警察実務を所掌する権限まで保持する者の命令が必要かの論議がある。また、解散命令が口頭によるもので足りるのか、或いは命令書を首謀者に交付することをもって解散命令とするのかの点で実務的な論争がある。
法定刑は、首謀者は3年以下の拘禁刑、その他の者は10万円以下の罰金である。