高村透
From Wikipedia, the free encyclopedia
人物
もともと安部公房や、レイナルド・アレナス、ヴィクトル・ペレーヴィンなどを好む純文学嗜好であり、18歳のころから小説を書き始め、〈群像〉などに投稿していた。しかし大学院に在学していたころ「ふと書けなくなってしま」い、そんなとき読者とテクストの関係性自体をおもしろく書けないかというところから、『理想の彼女のつくりかた』の原案を思いついたという[3]。その案を形にする過程で、漫画のような読み心地を模索した結果、ライトノベルというフィールドを見つけ(竹宮ゆゆこの『とらドラ!』や、入間人間の『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』などが印象的だったと語っている[3])、ライトノベルを勉強する中で書き上げたものが、第16回電撃小説大賞に応募され編集者の目に留まり、デビューを果たす作品となった[3]。
作風
デビュー作では、前後の文脈なく登場人物が奇妙なセリフを言ったり(例:160頁)するなどの手法からシュールな展開を印象付け、読者に戸惑いを生んだ。このことに関して高村は、「ライトノベルの王道レーベルで書くのは辛かった」[4]「ライトノベルを主に読む層に、自分がそこまでマッチしていないような気もしていたもので」[5]と話し、それゆえライトノベルを卒業した人をターゲットとしたメディアワークス文庫の創刊はありがたかったという[5]。
高村はそんな自身の作風について、「物語の展開であったり、思想であったり、シュールなものを好きなのは、安倍公房の影響が強いんじゃないかと思います」[6]と述べ、また学生時代の演劇活動が「かなり不条理で、本当にシュールな、現実離れした展開も平気で採用され」る世界だったため、それが作品の方向性を決める一因になった[4]と語る。またシュールさというものへの想いとして、「どれだけ現実のものであっても、それを抽象化してシュールにしたほうが、むしろその中心や、核となるものがわかりやすくなって、内面性がより吐露される感じを受けるんです。」[6]と話している。