すべては、『マロリオン物語』のエピローグから始まる。
地球から去った神々と新しい神エリオンドの祝福のもと、女魔術師ポルガラは双子を出産する。彼女の出産を家の外で「今か今か」と待ち続け、《アルダー谷》の丘で神々を見送ったベルガラスたちはすべてが終わった家に戻る。ベルガラスは『孫』のガリオンとビールを酌み交わしているうちに、古い悔恨の念におそわれる――それは、娘たちの出産に立ち会えず、事実上、妻のポレドラを捨ててしまった、というものだった。なだめるガリオンだったが、ベルガラスの心の傷は思った以上に深かった。
やがて、妻と産まれたわが子たちとのスキンシップを終えたポルガラの夫のダーニクが話の輪に加わる。長いこと繰り返されてきた《光と闇の対決》が終わり、今までの『予言』から解放された地球の未来の行方は? 新しい『予言』が存在するのか? さらに、ダーニクとガリオンはベルガラスにある提案をする。
「今までのことを教えてほしい」
無精なベルガラスはふたりの要求をことごとく拒むが……。
小さな村で孤児として生きてきた少年時代、梟神アルダーや『兄弟』との出会いと別れ、大陸の分裂、『アルダーの弟子』としての活躍、《アルダーの珠》(Orb of Aldur)をめぐる冒険、謎の女性ポレドラとの愛と喪失、双子の娘たちとの出会いと葛藤の日々……有史以前から、【神をほふる者】ベルガリオンの出生まで、7000年もの悠久の時を生きた【愛される永遠なる者】ベルガラスの波乱に満ちた人生が語られる。