AK-9
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開発
1980年代後期から、ソ連の特殊部隊はAS-VAL消音自動小銃とVSS消音狙撃銃という2種類の銃器を装備していた[2]。これらは亜音速の9x39mm弾を使用する特殊作戦用の小銃で[3]、400メートル以内での隠密射撃に使用する銃として一定の評価を得ていたが、一部部品の寿命の短さや、分解整備時に紛失しやすい部品の多さ、サプレッサーなしでは射撃できない点などが指摘されていた[2]。そこで、これらを更新するためにイズマッシュで開発されたのがAK-9である[1][2]。
最初の試作銃は2004年頃に製作された[1]。ベースとなった銃はAK-74自動小銃を小型化した派生モデルのAKS-74Uで、やや長い銃身と着脱可能なサプレッサーを備えていた[1]。
2007年までに設計の変更が決定され、AK-100自動小銃シリーズの小型モデルであるAK-104をベースにした新しい試作銃が登場した[1]。このモデルは20丁ほどが試験とデモンストレーション用に製造され、試験では同じく9x39mm弾を使用するSR-3Mや9A-91自動小銃よりも安価で信頼性が高かったが、メーカーが新型のAK-12自動小銃シリーズへ移行するために旧来のAKシリーズベースの製品の開発中止を決定したとみられ、2011年までに姿を消した[1]。
2013年には、イズマッシュの主任設計者であるウラジミール・ヴィクトロヴィッチ・ズロービンがAK-9はAK-12をベースに変更したと述べていたが[4]、ズロービンの設計したAK-12の初期モデルは結局失敗し、計画ごと中止されてしまった(ロシア軍に採用されたのは別設計モデル)ため、AK-9についてもペーパープラン以上のものになったかどうかは不明である[1]。
イズマッシュは2014年にカラシニコフ・コンツェルンの一部となった[5]。2025年時点でカラシニコフ・コンツェルンの製品一覧にはAK-9は記載されておらず[6]、9x39mm弾を使用する消音自動小銃としてAMB-17が開発されている[7][8]。
設計
基本的な構造はベースとなった銃を引き継いでいるが、使用弾薬がAKS-74U/AK-104の5.45x39mm弾から9x39mm弾に変更されたことで、装弾数と威力は低下したが無音・無発砲炎で射撃することが可能になった[2]。AS-VALやVSSと異なり、サプレッサーは外した状態でも射撃が可能である[2]。レシーバー左側面にはスコープや暗視装置を取り付け可能なアクセサリーレール、ハンドガードにもレーザーサイトやライトなどを取り付け可能なピカティニー・レールを備えていた[2]。