CARMENES
From Wikipedia, the free encyclopedia
CARMENESはスペインとドイツの11の研究機関からなるコンソーシアムによって開発された[1]。視線速度法(ドップラー分光法)を通じて太陽系外惑星を観測することを主な目的としている。
形態としてはエシェル回折格子を使用した高分解能分光器である。精密な測定を可能にするために、装置本体は減圧された低温の容器内に置かれ、温度と気圧を厳密に管理している。使用する際にはCAHA 3.5メートル望遠鏡のカセグレン焦点と光ファイバーで接続する[1]。
CARMENESは、波長520ナノメートルの可視光から1710ナノメートルの近赤外線までのスペクトルを得ることができる。この波長は赤色矮星の観測に最適なものとして選ばれた。入射した光はビームスプリッターで960ナノメートルを境に短波長側(可視光チャンネル、VIS)と長波長側(近赤外チャンネル、NIR)の2つの独立した経路に分かれる[2]。VISチャンネルは検出器として4k×4k画素CCDセンサー1枚、NIRチャンネルは2k×2k画素のHgCdTe検出器2枚を備える[1]。波長のカバーはほぼ連続的だがNIRでは波長幅15ナノメートル以下のギャップが複数の箇所で生じる[2]。波長分解能はVISチャンネルが R = 94,600、NIRチャンネルが R = 80,400 である[2]。
視線速度の精度は、一例として、VISチャンネルで装置由来のジッターが秒速1.2メートル、光子限界や恒星由来の視線速度ノイズを加味した値で秒速3.56メートルという値がある[3]。一方でNIRチャンネルではセンサーの不調に悩まされ、装置由来が秒速3.7メートル、他の要因を加味すると秒速8.4メートル程度となっている[3]。