CCL20
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CCL20(C-C motif chemokine ligand 20)は、CCケモカインファミリーに属するサイトカインである。LARC(liver activation regulated chemokine)、MIP-3α(macrophage inflammatory protein-3 alpha)の名称でも知られる。CCL20はリンパ球を強く誘引し、好中球に対しても弱い誘引作用を示す[5]。CCL20は周囲のリンパ球や樹状細胞を上皮細胞へ誘引することで、粘膜関連リンパ組織の形成と機能に関与していることが示唆されている。CCL20はケモカイン受容体CCR6に結合して活性化することで、標的細胞に作用する[6]。
CCL20をコードしているCCL20遺伝子の発現は、リポ多糖などの微生物由来因子や、TNF、IFN-γなどの炎症性サイトカインによって誘導され、IL-10によってダウンレギュレーションされる[7]。CCL20はいくつかの組織で発現している。中でも末梢血リンパ球、リンパ節、肝臓、虫垂、胎児の肺において最も高いレベルで発現しており、胸腺、精巣、前立腺、腸ではより低レベルで発現している[5][8]。CCL20遺伝子はヒトでは2番染色体に位置している[9]。
実験的自己免疫性脳脊髄炎と呼ばれる多発性硬化症の動物モデルでの研究では、局所的な神経の活性化、特に第5腰椎における活性化によって、CCL20発現の増大を介して病因となるCD4+T細胞が中枢神経系に進入するためのゲートが形成されることが示されている。脚の筋肉の使用もしくは電気刺激によって引き起こされた感覚神経の刺激によって交感神経が活性化され、それによって刺激された求心性感覚神経の細胞体が存在する後根神経節も活性化される。交感神経の活動は第5腰椎背側血管のIL-6アンプを活性化し、局所的なCCL20発現、そして脊髄へのCD4+T細胞の蓄積を引き起こす。CCL20の発現はIL-6アンプの活性化に依存しており、IL-6アンプの活性化はNF-κBやSTAT3の活性化に依存している。この研究は、中枢神経系における自己免疫の病因にCCL20が重要な役割を果たしていることを示している[10]。