EDDS (キレート剤)

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EDDS (キレート剤)
識別情報
3D model (JSmol)
ChemSpider
特性
化学式 C10H16N2O8
モル質量 292.24 g mol−1
密度 1.44 g/cm3
融点

220-222 °C

への溶解度 難溶
酸解離定数 pKa 2.4, 3.9, 6.8, 9.8
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸 (EDDS)は、EDTAの代替として用いることのできる、生分解性のあるキレート剤である。

EDDSは2つのキラル中心を持つので、光学異性体である(R,R)、(S,S)、メソ体である(R,S)の3つの立体異性体がある。 [1] 最も生分解性が強いのは(S,S)-EDDSであり、高度に重金属汚染された土壌でも分解されることが知られている。 [2] そのため、EDTAの代用としては主に(S,S)-EDDSが使われる。

合成

EDDSは1963年、マレイン酸エチレンジアミンから合成された。[3] (S,S)-EDDSはL-アスパラギン酸の1,2-ジブロモエタン等によるアルキル化によって、立体特異的に生産される。ラセミ体のEDDSはエチレンジアミンとフマル酸又はマレイン酸から得られるが、微生物を用いて同じ原料から(S,S)-EDDSを合成することも可能である。[4]

錯体化学

6員キレート環は錯体の赤道面に来る。(上図は(R,R)体)

キレート剤として、(S,S)-EDDSはEDTAと比較されることが多い。よくキレートの対象とされるFe3+イオンに注目した場合、その安定度定数は次のようになる。

Formation ReactionFormation Constant

(S,S)-EDDSの安定度定数はEDTAより低いため、キレート剤として用いることができるpHの範囲は(S,S)-EDDSのほうが狭い。おおよそ、EDTAでは2~11、(S,S)-EDDSでは3~9となる。だが、通常の用途には(S,S)-EDDSで十分である。[5]

錯体の構造を比較した場合、どちらの錯体もC2対称軸を持つが、EDTAは5つの5員キレート環(NC2OFe×4、C2N2Fe)を持つのに対し、(S,S)-EDDSは3つの5員キレート環(NC2OFe×2、C2N2Fe)と2つの6員キレート環(NC3OFe×2)を持つ。 結晶構造解析によると、6員キレート環は錯体の赤道面に位置し、全体の歪みを減少させている。[6]

用途

外部リンク

参照

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