FOXM1
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FOXM1(forkhead box M1)は、ヒトではFOXM1遺伝子によってコードされているタンパク質である[5][6]。このタンパク質はFOXファミリーに属する転写因子である[5][7]。FOXM1は将来的ながん治療標的としての可能性があり、2010年のMolecule of the Yearに選出された[8]。
機能
アイソフォーム
がんとの関連
FOXM1遺伝子はがん原遺伝子であることが知られている[11]。FOXM1の異常なアップレギュレーションは基底細胞がんの発がん過程に関与している[12]。FOXM1とその標的の双方のアップレギュレーションは、肝がん[13]、乳がん[14]、肺がん[15]、前立腺がん[16]、子宮頸がん[17]、結腸がん[18]、脳腫瘍[19]を含むヒトの固形腫瘍の大部分で観察されている[20]。
がん形成におけるFOXM1の正確な機構は未解明であるが、FOXM1のアップレギュレーションによって細胞周期や染色体、ゲノムの維持に関して有する複数の役割に異常な変化が生じ、発がんが促進されると考えられている。ヒト皮膚ケラチノサイト初代細胞では、FOXM1のアップレギュレーションによってヘテロ接合性喪失(LOH)やコピー数変化の形でゲノム不安定性が直接的に誘導される[21]。
FOXM1の過剰発現は頭頸部扁平上皮がんの発がん過程の初期イベントに関与している。ヒト口腔ケラチノサイトではニコチンへの曝露によってFOXM1活性が直接的に活性化され、悪性形質転換が誘導されることが示されている[22]。
三次元の器官型培養による上皮組織再生モデルでは、FOXM1のアップレギュレーションによってヒトの上皮過形成で観察されるような過剰増殖表現型が誘導されることが示されている。FOXM1の過剰発現は分化経路に干渉し、幹細胞に内在する自己複製増殖能力を利用して前駆細胞区画の増大をもたらす。そのため、FOXM1は幹細胞や前駆細胞の増殖を介してがんのイニシエーションを誘導すると考えられている[23]。
FOXM1はエピゲノムを調節することが示されている。FOXM1の過剰発現は正常細胞をがん細胞様のエピゲノムへ変化させる[24]。FOXM1の影響を受けるエピジェネティックバイオマーカーは多数同定されており、これらはがん発生初期のエピジェネティックなシグネチャーとしてがんの早期診断や予後の予測に有用となる可能性がある[24]。
相互作用
FOXM1はFZR1(Cdh1)と相互作用することが示されている[25]。