GPT-5
From Wikipedia, the free encyclopedia
GPT-5 (ジーピーティーファイブ、Generative Pre-trained Transformer 5)は、OpenAIが開発したGPTファミリーの大規模言語モデル。2025年8月7日よりChatGPT経由で、無料版を含め全てのユーザーに公開された。また、API経由での利用も可能となった[1]。
| 開発元 | OpenAI |
|---|---|
| 初版 | 2025年8月7日 |
| 前身 | |
| 種別 | |
| ライセンス | プロプライエタリ |
| 公式サイト |
openai |
また同日からMicrosoftは、Microsoft Copilotなどを含む同社のソフトウェアにGPT-5の採用を開始した[2]。
概要

GPT-5シリーズは、2025年8月7日の初代リリース以降、目的や性能に応じて、最上位モデル「Pro」、思考・推論モデル「Thinking」、軽量高速モデル「Instant」、コーディング特化モデル「Codex」などのシリーズを展開している。推論とエージェント機能を統合し、ユーザーが手動でモデルを選択しなくても、AIが自律的にタスクを推論して実行する「エージェント型AI」へ進化したことが特色である。
OpenAIのCEOであるサム・アルトマンは以前、手動でのモデル選択が過剰に複雑であることを批判しており、一元化する可能性を示唆していた[3]ことがある。
GPT-5 は、高速で処理能力の高いモデルとより高度な推論を行うモデル、さらに会話の種類や複雑さ、使用するツールや意図に応じて、どのモデルを使うかをリアルタイムで判断する仕組みを備えた一連のシステムである[4]。2つの高速で処理能力の高いモデルとして gpt-5-main と gpt-5-main-mini を提示し、また2つの推論モデルとして gpt-5-thinking と gpt-5-thinking-mini を提示している。APIでは、開発者は推論モデルとそのmini版、そしてさらに小型で高速なnano版 (gpt-5-thinking-nano) にアクセスできる。ChatGPTサービス内では、gpt-5-thinking にもアクセスできる。これは、並列計算を用いる設定によるもので、gpt-5-thinking-proと呼ばれる。
能力
サム・アルトマンによれば、GPT-5は前身のモデルに比べて「極めて優れている」とのことであり、博士号を持つ専門家のようなスキルを様々な分野において発揮できるという[6]。また、GPT-5のことを8月6日の記者会見では「AGIを達成する上での極めて重要な一歩である」ともした[7]。
OpenAIによれば、GPT-5は以前のモデルと比較して、より早いレスポンスや高いコーディング性能、創造的な文章制作能力、健康的な話題に関するより正確な回答、より少ないハルシネーションなどが挙げられる[8][9][10]。
また以前のモデルに比べ、GPT-5は有害なコンテンツに対して、より安全に、断固として拒否するような形ではなく、高レベルの対応を行なうようになった[11]。これに対し、GPT-5はより批判的な回答を行なうようにトレーニングされており、以前のモデルと比べたとき、同意をしにくい回答をするようにもなった[12][13]。
GPT-5はすべてのユーザーが無料で使用することができるが[7][14]、課金済みユーザーの場合はより多くの使用回数やGPT-5 Proへのアクセスが可能になる[15]。下位のユーザーに対する1時間ごとの使用制限は引き続き適応される。
モデル一覧
この節の出典[16]
GPT-5 (初代)
- GPT-5 nano:2025年8月7日リリース。シンプルな処理を高速で行う軽量かつ低コストの最小モデル。
- GPT-5 mini:2025年8月7日リリース。速度とコストを両立させた中規模タスク向けのミドルサイズ。
- GPT-5:2025年8月7日リリース。初代の標準モデルで推論能力を持つフルサイズ。
GPT-5.1
- GPT-5.1 Instant:2025年11月12日リリース。軽量高速モデル。
- GPT-5.1 Thinking:2025年11月12日リリース。推論モデル。
- GPT-5.1 Pro:2025年11月12日リリース。GPT-5.1のフラッグシップモデル。一般知性やビジョン性能を強化。
- GPT-5.1は、初代GPT-5の応答で見られた冷たい印象を改善し、会話の温かみや寄り添う表現、指示追従性を大幅向上した「知的かつ親しみやすい」モデル。
- 2026年3月11日をもって、GPT-5.1モデルはいずれもChatGPTでの利用を終了。
GPT-5.2
- GPT-5.2 Instant:2025年12月11日リリース。
- GPT-5.2 Thinking:2025年12月11日リリース。
- GPT-5.2 Pro:2025年12月11日リリース。
- GoogleのGemini 3 や、AnthropicのClaude Opus 4.5との競争激化を受け、OpenAIはコードレッド(code red, 開発加速の緊急指示)を社内で発令し、当初予定より前倒しで急遽リリース。
- スプレッドシート処理、マルチツールワークフロー、長文ログ分析などを強化した、実務完遂能力に優れるエキスパートモデル。
GPT-5.3
- GPT-5.3 Instant Mini:2026年4月9日リリース: ChatGPTの利用制限(レートリミット)に達した際の自動フォールバック用モデル。GPT-5 Instant Miniに比べチャットの文脈把握力を強化。
- GPT-5.3 Instant:2026年3月3日リリース。高速・軽量な日常用モデル。GPT-5.1 Instantの後継としてChatGPTのデフォルトモデルとされる。
- GPT-5.3-Codex-Spark:2026年2月12日リリース。リアルタイムコーディング用の高速・小型モデル。コードエディタ上での即時レスポンスに特化。
- GPT-5.3-Codex:2026年2月5日リリース。エージェント型コーディングに特化したモデル。
- GPT-5.3は、高速性と安定性のバランスに優れたモデル。
- 高速な日常会話 (Instant) と、コーディング特化 (Codex) に目的を絞って開発された。そのため他のGPT-5シリーズと異なり、最上位の「Pro」や推論モデル「Thinking」は存在せず、それらの役割は2日後にリリースされたGPT-5.4シリーズが担う。
GPT-5.4
- GPT-5.4 nano:2026年3月17日リリース。軽量小型モデル。
- GPT-5.4 mini:2026年3月17日リリース。軽量高速モデル。
- GPT-5.4 Thinking:2026年3月5日リリース。複雑な思考を得意とする推論モデル。2026年3月からGPT-5.1 Thinkingの後継としてChatGPTに採用。
- GPT-5.4 Pro:2026年3月5日リリース。GPT-5.4のフラッグシップモデル。初代GPT-5に比べ、ハルシネーションを大幅に低減。2026年3月からGPT-5.1 Proの後継としてChatGPTに採用。
- GPT-5.4は、ChatGPTでの日常会話を主に扱うGPT-5.3シリーズに対し、事実に対する正確性とマルチステップ思考(長期的な自律推論)に特化し、科学研究やデータ分析、高度なデバッグなど、専門業務向けシリーズとして開発された。
GPT-5.5
- GPT-5.5 Instant:2026年5月5日リリース。ChatGPT(無料版を含む)向けに追加された日常会話用の高速軽量モデル。ChatGPTの最新デフォルトモデル。冗長な文を省いて応答文字数を約30%削減し要点に直結する文体へ改良。
- GPT-5.5 Thinking:2026年4月24日リリース。深い思考を実行する推論モデル。
- GPT-5.5 Pro:2026年4月24日リリース。コンピュータユース機能や科学研究、法務やデータサイエンスなどの学術・専門分野に特化したフラッグシップモデル。
- GPT-5.5は、新機能「Memory Sources」を搭載し、過去のチャット履歴や外部ツール連携によるパーソナライズを可能とした。