IL17RD
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IL17RD(interleukin 17 receptor D)またはSef(similar expression to FGF)は、ヒトではIL17RD遺伝子によってコードされているタンパク質である[1]。
このタンパク質は、インターロイキン-17受容体(IL-17R)ファミリーに属する膜タンパク質である。IL-17RDは線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)シグナル伝達を制限することが記載されている。
IL-17RDは、ゼブラフィッシュの胚発生を調節する遺伝子に関する大規模in situハイブリダイゼーションスクリーニングにおいて、いくつかの線維芽細胞増殖因子(FGF)遺伝子と類似した時空間的発現パターンを示す遺伝子群(協働発現遺伝子群)の1つとして発見され、Sef(similar expression to FGF)と命名された。後にIL-17受容体との配列類似性をもとに、IL-17RDという名称が用いられるようになった。IL-17RDはFGFRと共免疫沈降され、FGFシグナル伝達を阻害するものの、FGFRへのリガンド結合ではなくその後のシグナル伝達の段階に干渉することが明らかにされた[2][3]。
構造
IL-17RDはI型膜貫通タンパク質であり、細胞外のIg様ドメイン、フィブロネクチンIII型ドメイン、約20アミノ酸からなる短い膜貫通ドメイン、そして細胞内のSEFIRドメインから構成される。SEFIRドメインはIL-17受容体に共通して同定されるドメインである[4]。SEFIRドメインは、Toll様受容体やIL-1受容体ファミリーに特徴的なTIRドメインとの配列類似性がみられ、TIRドメインのbox 1、2と呼ばれる領域が共通している[5]。
発生におけるIL-17RD
IL-17RD(Sef)は、ゼブラフィッシュやアフリカツメガエルの胚においてFGFシグナル伝達に関与している遺伝子群の1つとして同定された。1細胞期の胚にsef mRNAを注入することで胚の腹側化が誘導され、またFGFRのドミナントネガティブ変異体であるXFDの注入後も同様の効果が観察されることから、FGFシグナル伝達の負の調節因子として機能していることが示唆された。そして共免疫沈降アッセイによって、IL-17RDの細胞内領域、ただしSEFIRドメインとは異なる領域がFGFRとの結合に重要であることが明らかにされた[2]。FGFR刺激によって活性化される経路の1つが、Ras/MAPK経路である。胚に多量のRas、RafもしくはMEKを注入すると細胞周期の停止が引き起こされるが、この影響がIL-17RDの共注入によってレスキューされることからも、IL-17RDがFGFシグナル伝達を負に調節する役割を有すること支持される。FGFやFGFR自体の過剰発現では細胞周期の停止は引き起こされないため、IL-17RDはFGFシグナル伝達を受容体段階ではなく、その下流のシグナル伝達の段階で調節しているようである[3]。