LTEの補題

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初等整数論において、LTEの補題(LTEのほだい、: LTE lemma, lifting-the-exponent lemma)とは、特別な形の整数p-進付値をより次数の低い整数のものを用いて表す一連の補題である。ヘンゼルの補題と関連している。

LTEの補題の起源は明確でない。現在のような名称と整理された形が注目されるようになったのは2000年代と言われる[1]。ただし、補題の核となる発想はカール・フリードリヒ・ガウスDisquisitiones Arithmeticae において言及されている[2]競技数学の分野で使われることがある一方で、楕円曲線の研究にも応用される[3][4]

主張

任意の整数x, y及び正整数nx, yの素因数でない素数pについて、次の主張が成立する。

  • pが奇素数であるとき、
    • であれば
    • かつnが奇数ならば、
    • かつnが偶数ならば、
  • pが偶数の素数つまり2であるとき、
    • かつnが偶数ならば、
    • かつnが奇数ならば、
  • 任意のpについて、
    • かつ、npで割り切れないならば
    • かつ、npで割り切れないかつ、nが奇数ならば

p = 2の場合のには以下の様なものがある。

  • で、x, yがともに奇数ならば、で、
  • かつnが偶数のとき、
  • かつnが奇数のとき、

証明

基本的な場合

npで割り切れない場合について、 を証明する。 より、

(1)

また、であるから題意は示された。nが奇数の場合の式 については、yをその反数-yに置き換えることで得られる。

pが奇数の場合

y = x + kpkは整数)を代入しn = pとして、二項展開することで、(1)式左辺はpで割り切れるがp2では割り切れないことが分かる。したがって[1]。同様に

n = pabbpで割り切れない)とすると、基本の場合より

a回用いることで、

が示される。の場合も同様にして証明できる。

pが2の場合

p = 2のとき、二項展開の際に奇素数とは異なりp(p - 1)/2pの倍数とならない。

であるとき、n = 2abbは奇数)とすると、

ここで より、kは非負整数)であることを用いた。

また、これを利用して、より強い主張であるのときが証明される[1]

一般化

LTEの補題はxn - yn/x - yが整数となるような複素数x, yにおいても同様に成立する[5]

応用

脚注

関連項目

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