あくび指南
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あらすじ
八五郎は、道で友人の熊五郎に遭遇した。熊さんは、これから芸の稽古に行こうとするところらしい。一緒に来ないかと誘われるが、この熊さんは以前にもいろんな習い事をかじったことがあり、歌の稽古をすれば長屋中の植木が腐り、踊りの稽古をすれば東の空に円盤が現れたというほど、何か芸を習う度に事件を引き起こしてきたので、八五郎は一度は断るが、習う内容があくびという珍しいものであったため、興味が涌き、見学にだけ行くことにする。そんなわけで芸の先生宅へ行き、あくびの稽古は始まるのだが、一番やさしいという夏のあくびの内容というのでさえ、
「船頭さん、船を上手へやっておくれ。堀へ上がって、一杯ヤッて…夜は中へでも行って遊ぼうか。船もいいが、こう長く乗っていると、退屈で、退屈でならねぇや」
という難しそうな内容であるため、熊さんは悪戦苦闘する。その上、熊さんは、「遊郭」のくだりになると必ずと言っていいほど脱線してしまう。さらにあくびではなくくしゃみを出してしまう為、先生からも終いには呆れられるが、その一部始終を見ていた八五郎はもっと呆れていた。稽古の内容がくだらない上にあまりに時間が長い故に八五郎は「お前らは稽古してるからいいけどよぉ…見てる俺は…退屈で退屈でならねぇんだよ。」とあくびを一発…これを見ていた先生は「あら?お連れさんの方が、御器用だ…」。