さまよえるオランダ人
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ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(オランダ人)、マリアンネ・シェッヒ(ゼンタ)、ゴットロープ・フリック(ダラント)、ルドルフ・ショック(エリック)、フリッツ・ヴンダーリヒ(舵手)、ジークリンデ・ヴァーグナー(マリー) フランツ・コンヴィチュニー指揮シュターツカペレ・ベルリン、ベルリン国立歌劇場合唱団 | |
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Iain Paterson(オランダ人)、Elisabeth Teige(ゼンタ)、Eric Halfvarson(ダラント)、Sergey Skorokhodov(エリック)、Bror Magnus Tødenes(舵手)、Tuija Knihtilä(マリー) 金恩宣指揮ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団、エドヴァルド・グリーグ合唱団 |

『さまよえるオランダ人』(さまよえるオランダじん、ドイツ語: Der fliegende Holländer)は、リヒャルト・ワーグナー作曲のオペラ。
登場人物
楽器編成
異稿および1幕/3幕形式
作曲者の欲した形式は1幕形式であったが、当時の未熟な舞台技術によって止むを得ず3幕構成にさせられた。なお、現行の楽譜に2つの稿があり、第1稿が荒々しいオーケストレーションの救済のない形(1841年版)、第2稿が幾分穏やかなオーケストレーションで救済のある形(1880年版)である。それぞれの稿の違う部分は、主に序曲の最後と終幕のフィナーレのオーケストレーションである。ウィーン国立歌劇場では、前演出までは第1幕の後に休憩を入れたが、今では完全に1幕形式上演である。現在のバイロイトを初めとして、ほとんどの歌劇場も1幕形式で上演される。
演奏時間
1幕形式の場合で約2時間10分かかる。救済が無い初稿は、救済がある最終稿よりも2分から3分短い。ワーグナーの全オペラ作品では一番短い。3幕版は今日では実際の上演が珍しいが、各幕50分、50分、30分の割合。第1幕の後で1回だけ休憩を取る場合もある。
あらすじ
第1幕(第1ビルト)
舞台はノルウェーのフィヨルドに面した港町。ダラントは一時避難で自らの家のあるここに投錨する。すると遠くから、黒いマストに真紅の帆を立てた幽霊船が現れる。幽霊船の船長のオランダ人は「呪いを受け7年に一度上陸できるが、乙女の愛を受けなければ呪いは解かれず、死ぬことも許されずに永遠に海をさまよわなければならぬ」と嘆く。
ダラントはオランダ人から財宝を渡され、娘ゼンタと引き会わすことを約束してしまう。
第2幕(第2ビルト)
ゼンタはオランダ人と出会い、その不幸に心打たれ、救いたいと思う。ゼンタはオランダ人の肖像を見ては思いを募らすばかりである。しかし、ゼンタはエリックという青年に愛されている。
ゼンタは父とオランダ人に説得され、オランダ人につき従うことを約束する。
第3幕(第3ビルト)

第1幕の港町に再びオランダ人の幽霊船が現れる。オランダ人に会おうとするゼンタ。それを引き止めるエリック。オランダ人はエリックのゼンタへの愛を見て「裏切られた」と言い、帆をはり去っていく。ゼンタは自らの純愛を岩の上から叫び、貞節を証明するために海に身を投じる。ゼンタの純愛を得た幽霊船は呪いを解かれ、死を得て沈没する。そしてオランダ人とゼンタは浄化され昇天していく。
備考
- このオペラのフランス語版の表題"Le Vaisseau fantôme"がまさしく幽霊船を指すこともあって、古くはこのオペラの題名を『幽霊船』と日本語訳した例も見受けられる(例えば[1]など)。「さまよえるオランダ人」という語も、幽霊船の船長であるオランダ人を指すと同時に、その幽霊船自体のことも指す。しかしこのオペラの場合、劇中の最後に船長自身が「人は私をさまよえるオランダ人と呼ぶ」("den fliegenden Holländer nennt man mich"[2])と言っているため、ドイツ語原題に関しては「さまよえるオランダ人」が妥当な日本語訳である。
- 英語訳題の「フライング・ダッチマン」は、オランダ系やドイツ系の著名人のニックネームとして英語圏でしばしば用いられる。具体例はフライング・ダッチマン (曖昧さ回避)の項を参照。
- この物語をモチーフにして、設定を現代に移して後日談を描いた映画がある。1951年のイギリス映画『パンドラ』で、エヴァ・ガードナーとジェームズ・メイスンが出演した。
- パウル・ヒンデミットによる弦楽四重奏のための『朝7時に湯治場で二流のオーケストラによって初見で演奏された「さまよえるオランダ人」序曲』というパロディ作品がある。