アサマフウロ
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| アサマフウロ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| Geranium soboliferum Kom. var. hakusanense (Matsum.) Kitag. (1979)[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| アサマフウロ(浅間風露)[4] |
アサマフウロ(浅間風露、学名: Geranium soboliferum var. hakusanense)は、フウロソウ科フウロソウ属の多年草。基本変種は、朝鮮半島、中国大陸東北部、ロシア沿海地方に分布するホソバアサマフウロ Geranium soboliferum Kom. (1901) var. soboliferum[5]で、その変種となる[2][4][6]。広義では、Geranium soboliferum Kom. (1901)[7] とすることがある。
根茎は短く、肥厚して太い根を多数だす。茎は地面に伏すかやや直立し、高さ60-80cmになる。根出葉は花期には生存しないか、あっても少ない。茎や葉柄に下向きの伏毛が生える。茎葉は対生し、葉柄は下部で長さ15cmとなるが、上部では無柄となる。葉身は円形から腎形で、幅7-10cm、ほとんど基部まで掌状に5深裂し、裂片は菱形でさらに2-3回細かく切れ込み、先端はとがる。葉の表面、縁、裏面の葉脈上に細かい伏毛が生える。托葉はやや草質で褐色、三角形で長さ8mmになり、2個が基部で合生する[2][4][6][8]。
花期は8-9月。花は濃紅紫色で径3-4cm、茎先または枝先に2個ずつつき、花序柄と花柄に下向きの伏毛が密生する。つぼみは下垂する。萼片は5個あり、花弁よりやや短く長さ約1cm、縦に5-7脈があり、先端は長さ1-2mmの芒状にとがり、外面の脈上に伏毛が生える。花弁は5個あり、濃色の縦脈が目立ち、花弁下部の脈上に白毛が生え、花弁基部の縁には白毛が密生する。雄蕊は10個あり、基部に白い毛が生え、葯は青紫色になる。雌蕊は1個で長さ1cm、心皮は5個、花柱分枝は5個で長さ6mm。果実は5個の分果となり、分果は長さ3cm、成熟すると嘴の上端を中軸につけたまま分果の基部から離れて巻き上がり、フウロソウ属の独特な裂開した分果となる。嘴部分を含めた全体に伏毛が生える。果柄は直立する。染色体数は2n=28[2][4][6][8]。
日本産のフウロソウ属の中で、花はもっとも大輪で鮮やかである[8]。
分布と生育環境
名前の由来
和名アサマフウロは、「浅間風露」の意で、長野県浅間山麓に多く見られることによる[4][6]。
種小名(種形容語)soboliferum は、「根本から勢いのよい徒長枝を出す」の意味[10]。しかし、原寛 (1948) は、「葉を着けた長い匐枝を出す點が特徴とされ又圖解されて居るが,この様なものは Komarov 自身の採品にも又他の標本にも見當らない」[9]といい、平凡社刊の『改訂新版 日本の野生植物 3』で、門田裕一 (2016) は、この種小名(種形容語)は、「この種が地下匐枝をもつことを示すが,アジア大陸産の基本変種を含めて,実際はそのような性質は認められていない」としている[2]。
変種名 hakusanense は、「石川県白山の」の意味[11]であるが、石川県白山に分布しないのに hakusanense が使用されている理由については後で述べる。