イラン・パッペ
歴史家
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来歴
政治活動
人物
イスラエル国内で1980年代後半から台頭した新歴史家のひとりであり、ベニー・モリスやアヴィ・シュライムと並び称される[3]。なお、ジャーナリスト出身のトム・セゲヴを加える例もみられる[4]。彼らの特徴として、公開された史料を駆使して実証的に、イスラエルの建国史を語り直そうと試みた点が挙げられる[5]。
なかでもパペは、委任統治期英国の対パレスチナ政策を分析し、1939年の「パレスチナ白書」に着目した[6]。「イギリスはユダヤ人国家の建設を支持したのではなく、パレスチナ国家建設を支持した」であるとか「パレスチナ難民は自発的に国を去ったのではなく追放された」などといった視点に立つ[7]。
パッペは、シオニズムはイスラーム闘士よりはるかに危険と主張し、イスラエル製品ボイコット運動、世界中の大学におけるイスラエル人教授の受け入れ拒否運動(過去にアパルトヘイト時代の南アフリカに対して同様のことが行われた)などを全面支持する[8]。
彼はイスラエル左派において主流の主張となっているイスラエル・パレスチナの「二国家共存」ではなく、ユダヤ人とアラブ人のどちらが主導権を持つわけでもない一つの民族共生国家による平和を主張する[9]。
また、自身の著書でイスラエル建国によって、パレスチナ人に対する民族浄化が行われたと主張。これらの主張からイスラエル国内ではほぼ完全に「国賊」扱いされている状況であり、殺害予告も受けたことがある[10]。
著作
- 『イラン・パペ、パレスチナを語る:「民族浄化」から「橋渡しのナラティヴ」へ』ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉編訳、柘植書房新社、2008年。ISBN 978-4-8068-0583-0
- 『パレスチナの民族浄化:イスラエル建国の暴力』田浪亜央江・早尾貴紀訳、法政大学出版局〈サピエンティア・50〉、2017年。 ISBN 978-4-588-60350-1
- 『イスラエルに関する十の神話』脇浜義明訳、法政大学出版局〈サピエンティア・55〉、2018年。ISBN 978-4-588-60355-6
- 『イスラエル・パレスチナ紛争をゼロから理解する』早尾貴紀監訳、広瀬恭子・茂木靖枝訳、河出書房新社、2025年。ISBN 978-4-309-63195-0