飛行中のインドハゲワシ
インドハゲワシとベンガルハゲワシ(G. bengalensis)は、バングラデシュ、パキスタン、インドにて個体数が97%-99%減に至っている。2000年から2007年の間、本種とハシボソハゲワシの減少率は年平均16%以上であった[4]。原因として、ジクロフェナクによる中毒によるものと同定された。ジクロフェナクは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)であり、関節の痛みの軽減のため家畜に処方され、その薬効は長期間にわたる。死の間際にジクロフェナクを投与された牛の肉をハゲタカが食用することにより中毒になるとされる。
ジクロフェナクは、ハゲワシのいくつかの種に腎不全を引き起こす。2006年3月にインド政府は、ジクロフェナクの家畜に対する処方を禁止すると発表した。別の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)であるメロキシカムは、ハゲワシに無害であることが判明しており、ジクロフェナクの代替品となるかの証明が必要がある。メロキシカムの生産が増加すると、ジクロフェナクのように値段が低下することが期待される。2011年8月、インドは、約1年間ジクロフェナクの家畜への使用を禁止したが、使用を防ぐことができなかった[5]。インドハゲワシは、インド半島のカルナタカ州およびタミル・ナードゥ州にて少数しか生息していない[6]。
巣 (インド オールチャー)
ハゲワシのいくつかの種の保全のため捕獲した上で、野生と隔離した施設で繁殖させる計画が開始された。ハゲワシは長寿命であり、繁殖が遅いので、計画は数十年かかると予想されている。ハゲワシは約5歳で繁殖年齢に達する。ジクロフェナクの中毒がなくなる環境になれば、施設で生育したハゲワシが野生に放出されることが期待される。
2014年初期に Saving Asia's Vultures from Extinction(SAVE)は、2016年より施設で生育したハゲワシを野生へ解放すると発表した[7]。
アジア初のハゲワシ再導入計画の一環として、2016年6月、2羽のヒマラヤハゲワシがハリヤーナー州ピンジョア(英語版)にあるジャターユ保全繁殖センターから野生に放たれた[8]。