エステル・レデツカ

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本名 Ester Ledecká
カタカナ エステル・レデツカ
国籍  チェコ
種目 スノーボード
パラレル大回転, パラレル回転
アルペンスキー
滑降, スーパーG
エステル・レデツカ
名前
本名 Ester Ledecká
カタカナ エステル・レデツカ
基本情報
国籍  チェコ
種目 スノーボード
パラレル大回転, パラレル回転
アルペンスキー
滑降, スーパーG
所属 Dukla Liberec
生年月日 (1995-03-23) 1995年3月23日(31歳)
生誕地  チェコプラハ
居住地 同上
身長 173cm
体重 68kg
ワールドカップ戦歴
デビュー年 スノーボード : 2012年
アルペンスキー : 2016年
総合優勝 スノーボード : 4回 (2016-2019)
通算成績 スノーボード
通算26勝
(PGS 20, PSL 6)
表彰台回数40回
(PGS 29, PSL 11)
種目別優勝3回
(PGS:2016年, 2018年, 2019年)
アルペンスキー
通算4勝
(DH 2, SG 2)
表彰台回数12回
(DH 7, SG 4, CB 1)
獲得メダル
 チェコ代表
女子スノーボード
ワールドカップ表彰台
大会 1 2 3
パラレル大回転 20 7 2
パラレル回転 6 3 2
オリンピック
2018 平昌パラレル大回転
2022 北京パラレル大回転
世界選手権
2015 クライシュベルクパラレル回転
2017 シエラネバダパラレル大回転
2017 シエラネバダパラレル回転
2025 エンガディンパラレル大回転
2025 エンガディンパラレル回転
欧州ユースオリンピック
2011 リベレツパラレル大回転
ジュニア世界選手権
2013 エルズルムパラレル回転
2013 エルズルムパラレル大回転


 チェコ代表
女子アルペンスキー
ワールドカップ表彰台
大会 1 2 3
滑降 2 2 3
スーパーG 2 0 2
複合 0 0 1
オリンピック
2018 平昌スーパーG
世界選手権
2025 ザールバッハ滑降

エステル・レデツカEster Ledecká チェコ語発音: [ˈɛstɛr ˈlɛdɛtskaː], 1995年3月23日 - )は、チェコ共和国プラハ出身のスノーボードアルペンスキーの選手。2018年平昌オリンピックアルペンスキースノーボードで1位となり、冬季オリンピックの一大会において異なる競技で金メダルを獲得した最初の女性である。スノーボードオリンピック金メダル2回。スノーボード世界選手権金メダル3回。スノーボード・ワールドカップ総合優勝4回。スノーボード・ワールドカップ通算26勝。2018年平昌オリンピックスーパーG金メダリスト。2025年アルペンスキー世界選手権滑降銅メダリスト。アルペンスキー・ワールドカップ通算4勝。

1995年3月23日、プラハにおいて父ヤネク・レデツキー(Janek Ledecký)英語版と母ズザナ(Zuzana)・レデツカとの間に生まれた[1]

父ヤネクはチェコやスロバキアで有名なミュージシャンである。母方はスポーツの家系で、エステルの祖父ヤン・クラパーチ(Jan Klapáč)チェコ語版はアイスホッケーの強豪国チェコスロバキア(当時)の選手としてインスブルックグルノーブルの2つのオリンピック大会と、7回の世界選手権大会でメダルを獲得[2]したアスリート、母ズザナはフィギュアスケート選手[1][3]であった。

レデツカが最初に経験したスポーツは母方の祖父の影響を受けたアイスホッケー[1]である。スキーは2歳の頃[4][注釈 1]、スノーボードは5歳の時に始め、どちらも1歳半年上の兄ヨナーシュ(Jonáš)チェコ語版が嗜んでいたことがきっかけである。13歳くらいまではフリースタイルスノーボードスノーボードクロスをやっていた[5]。兄がアルペンスノーボードを始めたことに影響されて本人もアルペン競技を学びはじめ、最初はこの競技が好きではなかったが、負けず嫌いの性分から兄を打ち負かしたい一心で練習を続けたという[5]
14歳の頃、スノーボードかアルペンスキーかのどちらかを選択するようコーチから求められた[4]際には、両方やることが問題ならば別のコーチを選ぶと言い切った[6]ところ、15歳を過ぎた頃になってようやくコーチから両方で勝負していくことへの理解を得られた[7]という。本人曰く「スキーで高速のレースをすることがスノーボードに活き、スノーボードの実績がスキーでの自信につながっている」とのこと[4]
その後は、アルペンスキーにおいてはアメリカボディー・ミラーや母国の英雄オンドレイ・バンク(Ondřej Bank)英語版、スノーボードにおいてはオーストリアベンジャミン・カール(Benjamin Karl)ドイツ語版に触発され、彼らのスタイルを磨いてきた[8]

なお、現在アーティストとして活動している兄のヨナーシュは、妹エステルのレース用ウェア、スキー板、スノーボード、プロテクター等のデザインを手がけており[9]、2023年までの公式ウェブサイトのトップページ[3]を飾るイメージ画像も彼の作品であった。

選手経歴

幼少期

2000-2001年シーズン、レデツカは5歳の時、別荘のあるシュピンドレルーフ・ムリーン英語版で開催されたミルカカップスキーレース[注釈 2]に初めて参加して優勝した[3]

その後、チェコ国内で2年毎に開催される子供と青少年のオリンピアードチェコ語版で5つの金メダルと2つの銀メダルを獲得するなどして、国内ではアルペンスキーとスノーボードのアスリートとして注目を浴びていた[8]

2010-2011年シーズン、1月下旬にスペインラ・モリーナスペイン語版で開催されたスノーボード世界選手権大会に初参戦し、パラレル大回転は33位[10]、パラレル回転は40位[11]の成績であった。
国際大会で頭角を現したのは、その一か月後となる2月中旬に地元チェコ・リベレツで開催された欧州ユースオリンピック大会英語版である[3][12]。スノーボードクロスで5位に入賞[13]したその二日後にはパラレル大回転で優勝[13]を果たした。この時すでにアルペンスキーとの所謂二刀流を実践しているが、アルペンスキーの成績は大回転が38位[14]、回転が22位[14]と振るわなかった。むしろアルペンスキー会場であるリベレツとスノーボード会場であるレイディツェチェコ語版との2会場を股にかけた過密日程(2月14-17日の4日間で4競技)をこなしたことに注目された。

W杯参戦

2012-2013年シーズンからはスノーボード・ワールドカップのアルペン種目に挑戦し、初参戦した12月21日のイタリアカレッツア大会パラレル大回転では13位の成績[15]を残し[注釈 3]、レデツカ自身5戦目となり翌年のオリンピック前哨戦とされた2月14日のロシアソチ大会においてパラレル大回転で6位[16]に入賞した。また、3月にはトルコエルズルムで開催されたスノーボードジュニア世界選手権大会で、パラレル大回転、パラレル回転ともに優勝[17][18]を果たした。

2013-2014年シーズンは、1月10日にオーストリアで開催されたスノーボード・ワールドカップ・バート・ガスタイン大会のパラレル回転で2位となり初めて表彰台に立つと[19]、翌週の1月18日にはログラ英語版大会のパラレル大回転で同種目では歴代最年少の18歳[4]で初優勝に輝いた[3]。その勢いのまま2月のソチオリンピックに初出場し、パラレル大回転で7位[20]、パラレル回転で6位[21]の成績を残した。

2014-2015年シーズンは、1月にオーストリア・ラッハタールドイツ語版で開催されたスノーボード世界選手権においてパラレル回転で優勝した[22]。スノーボードのワールドカップではエントリーした8戦中、優勝2回を含むトップ10入り7回と安定した成績を残し、シーズンの成績はパラレル大回転が2位、パラレル回転が8位、パラレル総合が3位となった[23]

2015-2016年シーズンから2017-2018年シーズンにかけての3シーズンのスノーボードの成績は、ワールドカップ27戦に参戦して15勝を含む表彰台22回という強さを見せ、パラレル大回転では2015-2016年シーズンと2027-2018シーズンで総合優勝[注釈 4]、パラレル総合成績で3連覇に輝いた。
また、2015-2016年シーズンからはアルペンスキー・ワールドカップにも参戦し[注釈 5]、自身初戦となる2月のドイツガルミッシュ=パルテンキルヒェン大会では、滑降が42番スタートながら24位[24]、スーパー大回転が44番スタートで25位[25]に入る健闘を見せ、アルペンスキーとスノーボードという二つの異なる競技で世界的に活躍する選手として認知されるようになった。
2017年にスペイン・シエラ・ネバダで開催されたスノーボード世界選手権では、2連覇のかかるパラレル回転では決勝で惜しくもオーストリアのダニエラ・ウルビングドイツ語版に敗れ準優勝[26]に甘んじたが、パラレル大回転で優勝した[27]

平昌五輪での活躍

平昌オリンピックでは、アルペンスキー競技のスーパー大回転とスノーボード競技のパラレル大回転にエントリー。オリンピックにおいてアルペンスキーとスノーボードの両方の競技にエントリーする初のケースとなった[7]

大会前の2017-2018シーズンの成績は、スノーボード・ワールドカップのパラレル大回転に6戦出場して5勝と圧倒的な強さを見せ、平昌オリンピックでのこの種目における金メダル候補の最右翼と目されていた。一方、アルペンスキーのスーパー大回転は、平昌オリンピックまでの過去の実績がワールドカップ19位[注釈 6]、世界選手権29位[注釈 7]が最高成績であり、オリンピック前に参戦した最後のワールドカップ・スーパー大回転も24位(1月13日)と成績は芳しくなく、ワールドカップ・スーパー大回転ランキング(WCSL-SG[注釈 8])は50位[注釈 9]と注目度は低かった。

2月17日アルペンスキー女子スーパー大回転ではメダル獲得の可能性が圧倒的に高いとされる滑走順(Bib Number)が20番までの選手(特に、滑走順19番までの奇数番号を振り分けられるWCSL-SG上位10人の選手がメダル最有力とされる)の滑走が終わった時点でトップに立っていたオーストリアアンナ・ファイトドイツ語版が金メダル確実と見られていたが[注釈 10]、その約12分後に滑走順26番でスタートしたレデツカ[注釈 11]がファイトのタイムを0.01秒上回る快走を見せ、逆転で金メダルを獲得[28][29]する大番狂わせを演出して[注釈 12]大きな話題となった。ゴールの瞬間、自分の順位を示す掲示板を見て呆然と立ち尽くし、テレビ中継のカメラが近寄ると「No. Must be some mistakes.(いや、何かの間違いだわ)」[30]とつぶやき、子供の頃からの夢の一つを叶えた喜び[注釈 13]の表情ではなく当惑した姿が映し出された。
試合後の優勝インタビューでゴーグルを外さずに受けたことからその理由を問われ「インタビューを受ける立場になるとは思ってなく、化粧をしていなかった」[30]と切り返したことや、履いていたスキー板がこの種目のエントリーを見送ったチームの同僚ミカエラ・シフリンから拝借したものであったと噂される[31][32]など、レース後も話題が尽きなかった。

オリンピック平昌大会・アルペンスキー・スーパー大回転(SG)
成績上位選手のレース直前までの実績
順位 選手名 タイム 年齢 滑走順
(Bib No.)
WCSL-SG
(ポイント)
オリンピック 世界選手権 ワールドカップ 合計 2017-2018シーズン
ワールドカップの主な成績等
表彰台 Top5 表彰台 Top5 表彰台 Top5 表彰台
(うちSG)
Top5
1. チェコの旗 エステル・レデツカ 1:21.11 22歳 26番 50位(15pt) 0 0 0 0 0 0 0(0) 0
2. オーストリアの旗 アンナ・ファイト英語版 +0.01 28歳 15番 7位(257pt) 2 2 5 8 45 69 52(23) 79 前回ソチ大会の金メダリスト。
3. リヒテンシュタインの旗 ティナ・ワイラター +0.11 28歳 7番 1位(493pt) 0 0 1 2 37 55 38(18) 57 SGランク1位。2017世界選手権2位。
4. スイスの旗 ララ・グート=ベーラミ +0.12 26歳 5番 2位(459pt) 1 2 5 8 45 60 51(20) 70 直前のSG優勝。2017世界選手権3位。
5. イタリアの旗 ヨアナ・シュナルフ英語版 +0.16 33歳 3番 6位(264pt) 0 1 0 0 2 8 2(1) 9 直前のSG2位。
6. イタリアの旗 フェデリカ・ブリニョネ +0.38 27歳 11番 4位(286pt) 1 1 1 2 23 37 25(3) 40 SGとGSで各1勝。
アメリカ合衆国の旗 リンゼイ・ボン 33歳 1番 10位(220pt) 2 2 7 11 135 148 144(49) 161 SG通算28勝。
8. オーストリアの旗 コーネリア・ヒュッタードイツ語版 +0.43 25歳 19番 9位(235pt) 0 0 0 1 13 22 13(5) 23 DH1勝、SG最高3位。
9. スイスの旗 ミシェル・ギザンフランス語版 +0.46 24歳 16番 11位(218pt) 0 0 1 1 4 7 5(1) 8 SG最高2位。
10. ドイツの旗 ビクトリア・レーベンスブルグドイツ語版 +0.51 28歳 14番 16位(164pt) 2 3 1 4 39 57 42(4) 64 GS3勝。2017世界選手権4位。
11. イタリアの旗 ソフィア・ゴッジャイタリア語版 +0.54 25歳 13番 5位(284pt) 0 0 1 3 20 23 21(5) 26 DH2勝、SG最高2位。
12. イタリアの旗 ナディア・ファンキーニイタリア語版 +0.77 31歳 4番 18位(132pt) 0 1 2 3 13 32 15(4) 36 DH最高3位、SG最高5位。

大番狂わせから一週間後、今度は本命とされるスノーボード・パラレル大回転での金メダルの行方に大きな脚光が注がれた[33]2月24日に行われたスノーボード女子パラレル大回転では、予選の2本の合計タイムが2位の選手に対し1.26秒の大差をつける1位での通過となり、その後の決勝ではセリナ・イェルクドイツ語版を0.46秒差で破り、金メダルを獲得[34]した[注釈 14]
この瞬間、レデツカは冬季オリンピック1大会において異なる2つの競技で金メダルを獲得した史上初の女子選手となった[35]。これは男女を通じても1928年サンモリッツオリンピックヨハン・グロットムスブローテンクロスカントリースキーノルディック複合の2つの競技で金メダルを獲得して以来、冬季オリンピックでは90年ぶり3人目[注釈 15]の偉業[36]であった。似て非なるスポーツを両立させることについて、本人は冗談めかして「斜面を下るのは同じ。」といい、その苦労をあまり語らないが、3週間ずつ交互に積み重ねてきたという努力の成果が結実した瞬間であった[37]。また、二冠達成時のインタビューでは、子供たちに対し「自分がやりたいことを何でもやってください。私は両方を選びたいと思いました。多くの人が『両方でトップになるなんて無理だ』と言ったとしても」とエールを送った。

主軸をアルペンスキーへ

2018-2019年シーズンは、ワールドカップの出場回数がスノーボードの8戦に対しアルペンスキーが12戦と上回った。スノーボードでは優勝2回を含み全てベスト5以上の成績を残し相変わらず安定した強さを見せ、パラレル大回転で2連覇、パラレル総合で4連覇を成し遂げた。かたや、アルペンスキーの高速系競技においても10位以内に入るレースを見せるようになった。このシーズンは、スノーボード世界選手権が2月1日から10日にかけて米国ユタ州パークシティで、アルペンスキー世界選手権が2月5日から17日にかけてスウェーデンオーレでの開催となり、二つの大会日程が重なることから両大会への出場が叶わずスノーボード大会への参加を断念した。

2019-2020年シーズンからは、前シーズンよりも更にアルペンスキーに力を入れるようになった。アルペンスキー・ワールドカップは16戦[注釈 16]に参戦し、12月のカナダ・レイク・ルイーズ大会の滑降にて、アルペンスキーでは初の金メダルを獲得[38][39]したのをはじめとして、高速系競技13戦中トップ10入りが7回と、トップアスリートの地位を築いた。シーズン中にはアルペン複合にも2戦出場し6位[40]と3位[41]を獲得した。スノーボード・ワールドカップについては、僅か2回の出場に激減したが2位[42]と優勝[43]の成績を残している。

2020-2021年シーズンは、アルペンスキーワールドカップにおいて12戦出場し、優勝1回[44]を含むトップ10入り8回と好調を維持し、スノーボードワールドカップにおいては唯一出場した12月のイタリア・コルティーナ・ダンペッツオ大会で優勝[45]を飾っている。2月中旬にコルティーナ・ダンペッツォで開催されたアルペンスキー世界選手権では、スーパー大回転と滑降で4位[46][47]、複合で8位[48]の好成績を残したが、3月上旬にスロベニアログラ英語版で開催されたスノーボード世界選手権にはパラレル大回転でエントリーしたものの怪我のため欠場した[49][50]

2021-2022年シーズンは、北京オリンピックでの平昌以来のダブル金メダルが期待されていた。スノーボードにおいては12月にワールドカップのパラレル大回転2戦に出場して2位[51]と1位[52]を獲得したあと、大きな国際大会に2か月間出場しないまま北京オリンピックを迎えることとなったが、他を圧倒して金メダルを獲得[53]してパラレル大回転2連覇を果たした。一方、アルペンスキーはオリンピック直前のワールドカップ4戦全てでトップ10入りして好調ではあったが、連覇のかかったスーパー大回転本番ではトップと0.43秒差の5位[54]で金メダルを逃した。その他の種目の成績は、滑降が27位[55]、複合が4位[56]であった。

2022年夏のトレーニング中に鎖骨を複雑骨折する大怪我を負った[57]ため、2022-2023年シーズンは、スノーボード、アルペンスキーともにワールドカップ序盤からの参戦を見送った[58]。その後も怪我の回復が遅れたことから2月6日〜19日のアルペンスキー世界選手権への参加を諦め[59]、2月19日〜3月5日のスノーボード世界選手権への参戦に向けて調整[60]をつづけてきたが間に合わなかった。復帰したのは、スノーボード・ワールドカップの終盤戦[61]である。2023年3月15日のスロベニア・ログラ英語版大会でパラレル大回転に出場して2位[62]を獲得すると、その3日後、シーズン最終戦のドイツ・ベルヒテスガーデン大会のパラレル回転では見事に優勝[63]して復活を果たした。
なお、シーズン開幕前には、2018年の平昌オリンピックでレデツカに初めて金メダルをもたらしたスキーメーカー・アトミックとの契約を涙ながらに解除し、これに替わってチェコの資産家トマーシュ・ニェメツ(Tomáš Němec)チェコ語版が2018年にオーナーとなった[64]ケスレー(Kästle)ドイツ語版と新たな契約を締結した。この決断には、レデツカが尊敬するチェコ出身のスキーヤー・オンドレイ・バンク[8]も関与した[57]

2023-2024シーズンは、11月に感染したウイルス性の呼吸器系疾患が長引き、療養を続けながらのレースとなった[65]
アルペンスキー・ワールドカップには序盤戦から出場したものの、前シーズンを欠場したブランクと体調不良との影響により、シーズン前半は精彩を欠き、1月14日にオーストリア・ザルヘンゼードイツ語版で開催されたスーパー大回転での11位[66]が最高成績であった。
その後、ワールドカップから離れて6年振りにヨーロッパカップ英語版に参戦[67]するなどして調整してきたところ、2月後半からは漸く体調が改善し、2月18日のスイス・クラン=モンタナ(Crans-Montana)フランス語版大会におけるスーパー大回転でトップ10(8位)[68]に入った。次に参戦したノルウェークヴィットフジェル(Kvitfjell)英語版大会のスーパー大回転では3月2日に4位[69]、翌日には3位[70]に入り、本来の実力を取り戻すと、シーズン最後のオーストリア・ザールバッハドイツ語版大会スーパー大回転では、この種目でランキング1位のララ・グート-ベーラミや同2位のフェデリカ・ブリリョネらを押さえて優勝[71]した。
一方、スノーボード・ワールドカップにおいては、初参戦した1月のブルガリアパンポロヴォブルガリア語版大会のパラレル回転において体調が万全ではないにもかかわらず二日連続で優勝[72][73]するなど、出場した3戦ですべて優勝し[74][注釈 17]、パラレル種目で圧巻の強さを見せつけた。

2024-2025シーズンは、3シーズンぶりに体調万全な状態でシーズンを迎えた。11月30日に中国・美林で開幕したスノーボード・ワールドカップ第1戦のパラレル大回転で優勝[75]、第2戦のパラレル回転で4位と好発進したが、その後はアルペンスキー競技に専念するとして彼女のスノーボード・ワールドカップは早々に終了した。アルペンスキー・ワールドカップの高速系種目の第1戦となった12月14日のアメリカ・ビーバークリーク英語版大会では、滑降で6位に入賞[76]すると、その後の大会で滑降が最高3位表彰台[77]、スーパー大回転が最高7位入賞[78]の結果を残して世界選手権を迎ることとなった。
2月4日-16日にかけてオーストリア・ザールバッハドイツ語版で開催されたアルペンスキー世界選手権では、2月6日にスーパー大回転で7位[79]、2月8日の滑降ではトップと0.21秒差の3位となり、アルペンスキー競技の世界選手権で初めて表彰台に登った[80]。3月下旬にスイス・エンガディンで開催されたスノーボード世界選手権では、12月1日のワールドカップ参戦以来のブランクを全く感じさせず、パラレル大回転で金メダルを獲得し[81]、この時点で同一シーズンにおける異なる競技での世界選手権のメダル獲得を達成した。その二日後にはパラレル回転の決勝で日本の三木つばきに敗れるも銀メダルを獲得した[82]

ワールドカップ 成績

スノーボード

シーズンタイトル

種目
2016 パラレル総合
パラレル大回転
2017 パラレル総合
2018 パラレル総合
パラレル大回転
2019 パラレル総合
パラレル大回転

シーズン成績

年齢 パラレル総合 パラレル回転 パラレル大回転
2013 17 15 16 15
2014 18 2 2 3
2015 19 3 8 2
2016 20 1 5 1
2017 21 1 2 3
2018 22 1 24 1
2019 23 1 13 1
2020 24 17 8 17
2021 25 23 13
2022 26 15 12
2023 27 18 15 20
2024 28 13 3
2025 29 24 20 26
2026 30 30 26
2026年3月21日までの成績

ワールドカップ優勝

合計 パラレル大回転 パラレル回転
優勝 26 20 6
表彰台 40 29 11
日付 場所 種目
2014 2014年1月18日 スロベニアの旗 ログラ パラレル大回転
2015 2015年1月9日 オーストリアの旗 バート・ガスタイン パラレル回転
2015年2月7日 ドイツの旗 ズデルフェルト パラレル大回転
2016 2015年12月12日 イタリアの旗 カレッツァ パラレル大回転
2016年1月23日 スロベニアの旗 ログラ パラレル大回転
2016年2月27日 トルコの旗 カイセリ パラレル大回転
2017 2016年12月17日 イタリアの旗 コルティーナ パラレル回転
2017年1月28日 スロベニアの旗 ログラ パラレル大回転
2017年3月5日 トルコの旗 カイセリ パラレル大回転
2018 2017年12月14日 イタリアの旗 カレッツァ パラレル大回転
2017年12月15日 イタリアの旗 コルティーナ パラレル大回転
2018年1月5日 オーストリアの旗 ラッケンホーフ パラレル大回転
2018年1月20日 スロベニアの旗 ログラ パラレル大回転
2018年1月26日 ブルガリアの旗 バンスコ パラレル大回転
2018年3月10日 スイスの旗 シュクオル パラレル大回転
2019 2018年12月15日 イタリアの旗 コルティーナ パラレル大回転
2019年2月16日 大韓民国の旗 平昌 パラレル大回転
2020 2020年1月18日 スロベニアの旗 ログラ パラレル大回転
2021 2020年12月12日 イタリアの旗 コルティーナ パラレル大回転
2022 2021年12月18日 イタリアの旗 コルティーナ パラレル大回転
2023 2023年3月18日 ドイツの旗 ベルヒテスガーデン パラレル回転
2024 2024年1月20日 ブルガリアの旗 パンポロヴォ パラレル回転
2024年1月21日 パラレル回転
2024年3月9日 ドイツの旗 ヴィンターベルク パラレル回転
2025 2024年11月30日 中華人民共和国の旗 美林 パラレル大回転
2026 2026年1月23日 オーストリアの旗 シモンヘーエ パラレル大回転

アルペンスキー

シーズン成績

年齢 総合 回転 大回転 スーパーG 滑降 複合
2016 20 93 42 37
2017 21 77 42 37
2018 22 61 47 22
2019 23 54 28 24
2020 24 10 21 2 3
2021 25 13 5 8 N/A
2022 26 17 23 3
2023 27 夏に負傷し、シーズン全休
2024 28 23 6 23 N/A
2025 29 21 16 8
2026 30 17 5 14
2026年3月25日までの成績

ワールドカップ優勝

合計 滑降 スーパーG 複合
優勝 4 2 2 0
表彰台 12 7 4 1
日付 場所 種目
2020 2019年12月6日 カナダの旗 レイク・ルイーズ 滑降
2021 2020年12月20日 フランスの旗 ヴァル=ディゼール スーパーG
2022 2022年2月26日 スイスの旗 クラン=モンタナ 滑降
2024 2024年3月22日 オーストリアの旗 ザールバッハ スーパーG

オリンピック 成績

スノーボード

年齢 パラレル回転 パラレル大回転
2014 18 6 7
2018 22 N/A 1
2022 26 1
2026 26 5

アルペンスキー

年齢 回転 大回転 スーパーG 滑降 複合
2018 22 23 1
2022 26 5 27 4
2026 30 DNF N/A

世界選手権 成績

脚注

外部リンク

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