エドムンド・パス・ソルダン
ボリビアの作家
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来歴
1967年にコチャバンバで生まれる[1]。同地の高校を卒業後、アメリカ合衆国に留学し、アラバマ大学で政治学を専攻する[1]。留学中の1990年に『無の仮面(原題:Las máscaras de la nada)』を発表する[2]。1996年にアンソロジー短編集『McOndo』に参加し、1997年に『Dochera』でフアン・ルルフォ賞を受賞したことでラテンアメリカ文学界で一定の地位を築く[2]。同年にカリフォルニア大学バークレー校で文学博士号を取得する[1][3]。1999年にコーネル大学の教員となり、以降、同大学でラテンアメリカ文学の講義を受け持ちながら、小説を執筆していくようになる[1][3]。
2000年代にコチャバンバをモデルとした架空都市「リオ・フヒティーボ」を舞台としたテクノスリラー作品を複数発表し、このうち、2003年に発表した『El delirio de Turing』で同年のボリビア国民小説賞を受賞する[4]。同作は2014年に現代企画室から『チューリングの妄想』として日本語訳が刊行される[4]。
評価
掌編・短編小説から長編小説まで手掛けており、その時々の若者文化やIT技術を作中に織り込むことを特徴とする[2][4]。マジックリアリズムとは距離を置いた作風であり、活動初期に注目を浴びたきっかけが『McOndo』だったことから、脱マジックリアリズム・マコンド (文学運動)派の旗手とも目された[2][5]。ペドロ・シモセと並び、現代のボリビア文学を代表する作家の1人と扱われる[6]。1997年にフアン・ルルフォ賞を受賞するなど、ラテンアメリカを中心にスペイン語圏で広く評価を得ている[2][6]。
テクノスリラー作家のイメージが強いが、2011年に発表した『北(原題:Norte)』でラティーノの生活・移民の現状を描くなど、社会派作家としての側面もある[1][5][6]。杉山晃は、現代のボリビアの問題点に切り込む作風からアルシデス・アルゲダスの系譜に連なる作家であるとパス・ソルダンを評する[6]。また、アメリカ合衆国に活動拠点を置きながら、ボリビアの政治情勢についてメディアに寄稿しており、『フォーリン・ポリシー』スペイン語版はラテンアメリカ地域で影響力ある文化人の1人にパス・ソルダンを挙げている[3]。