エンソニックはシンセサイザーだけではなく、 パソコンのオーディオチップも作っていた。 1986年にアップルコンピューターと契約した後、ミラージュやESQ-1、ESQm、SQ80、SDP1に使われたのと同じES5503 DOC (Digital Oscillator Chip) がApple IIGSに搭載。
16ビットのサンプラーとデジタルフィルターを搭載した後期エンジンのES5504 DOC-II (EPSサンプラーに使用) とES5505 OTIS (EPS16+と21音のVFXに使用)。 最終的に後続の32音の製品に使用したES5506 OTTO (SD-1/32、TS10/12、ASR-10/88)。 最新の商品であるES5548 OTTO-48は最後のエンソニック製品に使用 (ASR-X、FIZMO、MR)。
エンソニックは 汎用性の高いエフェクトをつけれるDSP、ES5510 ESP (Ensoniq Signal Processor) を開発。 それらはVFXで使われた。 OTTO-48世代は大幅に強化されたES5511 ESP V2を使用。 OTTOとESPを組み合わせた、ES5540 OTTOFXも開発されていたが、そんなに使われなかった。
またES5505 OTIS/OTISR2、ES5506 OTTO、ES5510 ESPは 色々なアーケードゲームで使われた。これらは全てCMOSプロセスで使われている。 OTTOは Advanced GravisがGravis Ultrasound cardで使うためにライセンスを与えた。 1994年に家庭用コンピューターの為のサウンドカードを製造開始。 ゲーム機のAtari PantherにはOTISチップが使われる予定であったが、開発が中止。 OTTOの専用バージョンであるES5530/35 OPUSはAT-busサウンドカード用に作られたものであり、ジョイスティックとCD-ROMインタフェースがついていた。
エンソニック製のサウンドカードはアメリカではとてもポピュラーな物であり、 殆どの新しいDOS時代のゲームがSoundscapeを直接、もしくは General MIDIを通じて対応していたため、多くのOEMが生涯を通して得をした上に優れた互換性を受け継いだ。 さらに、殆どのDOSで動くゲームと互換性のある新しいPCIサウンドカード用のISAソフトウェアオーディオエミュレーションを考案。 Creative/E-MUでは、高性能PCIオーディオとDOSの互換性に苦労していたため、これがクリエイティブテクノロジーによるエンソニック買収の要因ではないかと考えられている。ある情報ではエンソニックはサウンドカード用のPCIバスサポートを望んでいたことと、E-MUの技術が欲しかったため、エンソニックの買収は両者の長所となったと言われている。
- Soundscape S-2000
- エンソニックが初めてPCサウンドカード市場に参入したSoundscapeは長いISAデジタルオーディオとウェーブテーブル・シンセシス方式がベースのオーディオカード。 2MBのEnsoniq製のROMベースのパッチセットを装備。
- Soundscape DB
- SSDBはウェーブテーブル・シンセシス方式のドーターボードであり、ウェーブブラスター互換のコネクターを使い、PCに接続する。 S-2000チップセットがベースだが、 デジタル・エフェクト・セクションもDACも無く、SSDBはホストサウンドカードを使って出力する。
- Soundscape Elite
- ELITEはエンソニックによるハイエンドサウンドカード。 新しいAudioPCIを含む、これまで作ったPCサウンドカードの中で最高の音質である。EliteはS-2000がベースであるが、いくつかの機能が前身のSoundscapeとは違う。
- Soundscape OPUS
- このカードはGateway 2000によるOEMであり、他のOEMに使われていたが、直接、エンソニックの顧客に売られることはなかった。 このサウンドカードのために作られたOTTOの専用バージョンである5530/5535 OPUSマルチメディアサウンドチップを使った、Soundscapeに似たボードである。 ジョイスティックとCD-ROMインターフェイスが付属。
- Soundscape VIVO90
- 1996年に作られたSoundscape S-2000ベースのボード。 VIVO90 は古いサウンドカードに似ているが、より低コストで作られている。
AudioPCIとは低コストでありながら、マザーボードと統合が出来るなど、多機能なサウンドカードである。 とても小型のCPU駆動のオーディオチップ (S5016、ES1370、ES1371のどれか) とDACだけで構成されている。AudioPCIは低コストで小型でありながら、Soundscape ELITEカードと同等の処理能力を持っている。 AudioPCIシリーズはNMIベースでエミュレーションしたTSRプログラムを利用して、ISAバスから送られる信号なしで妥当なレベルの古いDOSへの互換性を提供するために開発されていた。 TSRに依存したゲームでは問題が起こる可能性がある。