オランゴ (オペラ)
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作曲
1932年、十月革命15周年を記念して、ボリショイ劇場はショスタコーヴィチにオペラの作曲を委嘱した[1]。台本はアレクセイ・ニコラエヴィッチ・トルストイとアレクサンドル・スタルチャコフが担当し[1]、2人には『革命と社会主義社会建設のにおける人間の成長』というテーマが与えられた。最終的に2人は『ブルジョア的な新聞に対する政治的風刺』という構想を思いつき、作成を進めた[2]。
当時、ショスタコーヴィチは『ムツェンスク郡のマクベス夫人』といった作品を並行して作曲し、多忙を極めていた。2人が期日通りに台本を制作できなかったため、ショスタコーヴィチは作曲を延期せざるを得なくなり、最終的に未完のまま放置された[2][3]。なお、台本作成者の一人であったスタルチャコフは1936年に逮捕され、1937年に銃殺される[2]。
草稿の再発見
ロシアの音楽学者であるオルガ・ディゴンスカヤはショスタコーヴィチの作品目録を制作するため、イリーナ・ショスタコーヴィチと共に作業を進めていた。2004年12月、モスクワにあるグリンカ中央音楽博物館において、ディゴンスカヤは、ショスタコーヴィッチの手による『250ページに及ぶスケッチ、作品やスコア』の入った分厚いファイルを発見した。ディゴンスカヤによれば、これらの資料は『作曲家の友人であるアトヴミャーンによってショスタコーヴィチ家の家政婦と結託して、書き損じの原稿をショスタコーヴィチが完全に処分してしまう前に回収され、1960年代に博物館に寄贈された』とされる[3]。
オペラ『オランゴ』は、上記の資料の中に7枚、計13ページからなるヴォーカルスコアとして存在していた[1]。このピアノスケッチはディゴンスカヤによる解説と共に、2010年にモスクワで出版された[1]。
世界初演
上述の通り、オペラ『オランゴ』はピアノスケッチの状態であり、そのままで上演することはできない状態であった。そのためイリーナ・ショスタコーヴィチはイギリスの作曲家ジェラルド・マクバーニーにオーケストレーションを依頼した[1][3]。この作品は2011年12月2日にエサ=ペッカ・サロネン指揮ロサンジェルス・フィルハーモニックによって初演された[3]。
台本
演奏時間
約40分