キロテリウム (哺乳類)
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キロテリウム(Chilotherium)は、奇蹄目サイ科アケラテリウム亜科に属する絶滅した哺乳類の属[1]。約1,370万年前から約340-200万年前、新生代の新第三紀中新世末から鮮新世にかけてユーラシア大陸や日本列島の草原に生息した[2][3][4]。解剖学的特徴としては下顎の切歯が発達して前側に伸びること[4]、および現生のサイのようには角を持たないことが挙げられる[2]。
| キロテリウム | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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生息年代: | |||||||||||||||||||||||||||||||||
キロテリウム Chilotherium | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 地質時代 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 新第三紀中新世末期 - 鮮新世 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| Chilotherium Ringström, 1924 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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日本国内ではカニサイとしても知られ、日本列島に分布したサイの化石種でも著名な種の一つである[3]。キロテリウムの他には、ニッポンサイ(メルクサイ)、(ネソリヌス属またはインドサイ属である)シナサイ[5][6][7]などが日本列島から発見されている。
分類

1924年にRingström, 1924で命名された。サイ科への分類はCarroll, 1988、アケラテリウム亜科への分類はProthero and Schoch, 1989による。族レベルの分類では、キロテリウム族に分類するDeng, 2005の解釈と、アケラテリウム族に置くAntoine and Saraç, 2005がある[8]。
キロテリウムには12種が記載されており、他に19種が本属に分類されたことがある。Deng, 2006によれば9種が有効であり、ヨーロッパの種が4種、イランの種が1種、中国のものが4種である[9]。
骨の癒合部が相対的に大型かつ幅広であること、また背側および外側から見て下顎枝の水平部が湾曲することから、アプロトドン(Aprotodon)はキロテリウムから区別される。また完全に臼歯と同様の形態をとる小臼歯を持つキロテリウムと異なり、アプロトドンの小臼歯は半臼歯型(semi-molariform)である。サブキロテリウム(Subchilotherium)は歯骨の癒合がキロテリウムのものよりも狭い。アケロリヌスは骨の癒合がキロテリウムと比べせ狭く、また鼻骨も強く狭窄されている[9]。
分布
岡崎(1978)は本属の分布の中心がインド亜大陸にあったと述べている[10]。
後期中新世にはパラテチスやギリシャからイランにかけての地域に生息していたが、当該地域にアフリカ大陸からシロサイ属など派生的なサイが進出したことにより彼らの生息圏は脅かされることとなった。これ以降、キロテリウムは特殊化したグレーザーへ徐々に進化し、長冠歯の歯や短い中手骨・中足骨などの形質を有するようになった[11]。
日本列島では岐阜県可児市に分布する可児層群と同県瑞浪市に分布する瑞浪層群からC. pugnatorの化石が産出しており、和名ではカニサイと呼称されている[3][12]。可児層群の哺乳類化石群集は平牧動物群、瑞浪層群の明世累層の哺乳類化石群集は戸狩動物群と呼称され、両動物群はある程度共存していたことが示唆される[12]。平牧動物群はヨーロッパの中新世バーディガリアン期の動物群との類似性が示唆されている[3]。一方で、御嵩町で発掘されていた化石は2016年にカリコテリウム科の物であると判明し、日本初となる本科化石の産出記録となった[13][14]。
形態
大型で頑強な動物であり、種によって体高は1.5 - 1.8メートル、体重は1 - 2.5トンに達した[4][15]。四肢が非常に短い一方で体は頑丈である。四肢は四肢は近縁なグループのものよりも短く3本指であり、中手骨・中足骨は発散する[16]。雌雄のいずれにも角は存在しない[2]。
下顎には牙状の切歯が備わり、また現生のサイと比較して水平な位置に存在した。下顎には広い歯隙によって隔てられた大型の牙状の幅広な第2切歯と幅広な結合部が存在する。歯式はである。牙と歯骨に顕著な性的二型が見られ、特に雄の牙の長さが顕著であることが判明している[17]。2009年の発表では、第2切歯・歯骨・臼歯および他の頭蓋骨の特徴といった複数の特徴について、牙の特徴のいくつかを共有派生形質としたものの、これらが原始形質であると指摘されているる。原始的な種の牙の背側面はより派生的な種で外背側に回転しているが、内側縁は非常に鋭い鎌状になって背側に回転しており、より切断に効率的な形状になっている[16]。
