カモノハシ属 (植物)

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カモノハシ属(カモノハシぞく、Ischaemum L.)はイネ科植物の1群。太い穂の軸の節ごとに短柄と長柄の小穂が対になっており、それらが軸に密着して着く。日本産の種では穂が2本の総からなり、それらが互いに密着してのような形になるのでその名がある。

ほとんどは多年生草本だが1年生の種もある[1]は基部で分枝する。葉身は線状披針形。

花序は茎の先端に単独でつき、掌状に出る小穂が並ぶ花序枝(総)からなる。総は花茎の先端から直立して伸びており、多くのものでは2個であるが、より多くを出す種もあり、最大10個を持つものが知られている。その中軸は太くて成熟すると関節ごとに折れ、無柄小穂とともに落下する。総はその断面が3稜形をしており、櫛があって個々の節には2個の小穂がある。2個の小穂は短い柄のものと長い柄のものが対をなしている。無柄小穂は完全だが有柄小穂は無柄小穂と似た姿ではあるが通常は不完全となっている[2]。第1包頴は革質で2本の竜骨があり、第2包頴はボート型をしており、第2小花の護頴には芒を持つ種があり、芒は小穂から突き出す。

学名の意味は鼻血を止めるのに効く綿毛で覆われた種子を有する草のことである[3]。和名は日本産の代表的な種であるカモノハシでは総が2個で、それらが扁平な背面で密着している様子が嘴に似ているためであり[4]、この点で日本産の種は皆同じような形であるが、国外にはより多くの数の総を持つ例がある。

分布と種数

約65種があり、世界の熱帯から暖帯にかけて分布し、特にアジア南部と太平洋諸島に種数が多い[5]インドでは種数が多くて54種ほどが知られるが、主として旧世界に分布するもので、アメリカオーストラリアニュージーランドには少数の種のみ知られる[6]

分類など

本属はイネ科の中でキビ亜科ヒメアブラススキ連に含まれ、その中にIschaeminae亜連(カモノハシ亜連)が立てられてきた[7]。この節に含まれるのは本属の他に以下の属である。これらはいずれも日本に産しないものである。

  • Andropterum
  • Kerriochloa
  • Pogonachne
  • Triplopogon
  • Sehima

他方でカリマタガヤ属 Dimeria は日本ではカリマタガヤ D. ornithopoda の1種のみで知られる属で、従来は独自のDimeriinae 亜連(カリマタガヤ亜連)に置くことが行われてきたが、これがカモノハシ亜連と近縁であることが想定されてきた。しかし Weker et al.(2020) の分子系統による検討の結果では両者の類縁は更に近くてこの属は本属と姉妹群を成す、との判断である。

日本産の種

日本には以下のような8種ほどが知られるが、本土に見られるのは2種(と1変種)のみで、他は南西諸島小笠原諸島に知られるものである。小笠原に知られるシマカモノハシは固有種とされているが、他のものはより南の地域に広がる分布を持っている。

  • Ischaemum カモノハシ属
    • I. anthephoroides ケカモノハシ
    • I. aristatum
    • I. aureum ハナカモノハシ
    • I. ciliare ヒメカモノハシ
    • I. ischaemoides シマカモノハシ
    • I. muticum ヤエヤマカモノハシ
    • I. rugosum var. segetum タイワンアイアシ
    • I. setaceum コハナカモノハシ

利害

出典

参考文献

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