カルスの奪還
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原曲は、オペラ・バレエ「ムラダ」のために作曲した「公と僧侶たちの行進」。1872年にロシア帝室劇場支配人のゲデオノフは、自身の台本によるオペラ・バレエ「ムラダ」をボロディン、キュイ、ムソルグスキー、リムスキー=コルサコフ及びミンクスとの合作として企画、各人に作曲を依頼した。ムソルグスキーが割り当てられたのは第2幕、第3幕の音楽であったが、計画は中止となりムソルグスキーの作曲分もお蔵入りとなった。その後、リムスキー=コルサコフは単独で「ムラダ」を完成させ、こちらは1892年に初演されている。
1880年、皇帝アレクサンドル2世即位25周年の記念祝賀行事の一つとして、皇帝が在位中に起きた重要事件等を活人画で上演する企画が持ち上がり、ロシアの作曲家12名に対し各場面の付随音楽を作曲するよう依頼があった。依頼に応え、ボロディンは「中央アジアの草原にて」を、チャイコフスキーは「ロシアの対トルコ宣戦の報を受けたときのモンテネグロ」を作曲したが、ムソルグスキーは露土戦争 (1877年-1878年)時のロシア軍によるトルコの要衝カルス占領を描くこととなり、旧作「公と僧侶たちの行進」にトルコ風の中間部を加え、完成したのが本作である。その後、活人画上演の企画自体は中止となったが、同年10月30日にナープラヴニークの指揮により初演され成功を収めた。