ギネス・ジョーンズ
From Wikipedia, the free encyclopedia
ウェールズのポントニュイで生まれ、ロンドンの王立音楽院で学んだ後、シエナとチューリヒでも研鑽を積んでいる。1962年にチューリヒ歌劇場でデビューし、1963年以降はロンドンのコヴェント・ガーデンで歌い、以後世界の著名な劇場で活躍する。1969年から1971年にかけてドイツ・グラモフォンで録音されたベーム指揮の『フィデリオ』(レオノーレ役)・『サロメ』(タイトル・ロール)・『さまよえるオランダ人』(ゼンタ役)の3点など、活躍の場が急速に拡がり、世界的な知名度を獲得するに至った。
彼女のレパートリーは幅広いが、特にワーグナー作品においての評価が高い。バイロイト音楽祭にも1966年から1982年まで出演し、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』のエヴァ、『さまよえるオランダ人』のゼンタ、『パルジファル』のクンドリー、『タンホイザー』のエリーザベトおよびヴェーヌス(一人二役)、『ワルキューレ』のジークリンデ、『ニーベルングの指環』のブリュンヒルデを歌っている[1]。とりわけ、バイロイト音楽祭100周年を記念してパトリス・シェローが演出し、1976年から1980年まで上演された『ニーベルンクの指環』は重要である。当初批判されがちだったシェローは、ジョーンズが一貫して「私の『指環』を築く基石」であったことへの強い謝辞を述べている(Till Haberfeld"Gwyneth Jones" Atlantis Musik Buch, 1991, p.116)。ほかにリヒャルト・シュトラウスのオペラに定評があり、サロメ・エレクトラ・ナクソス島のアリアドネ・エジプトのヘレナのいずれもタイトル・ロール、ばらの騎士のオクタヴィアンおよびマルシャリン、影のない女におけるバラクの妻などの役において評価が高い。
1986年にはエリザベス2世女王より『デイム』の称号(男性ではナイト勲位)を授与された。また、1988年にドイツ連邦功労十字章一級、1991年にはウィーン州より黄金栄誉賞ほか、受賞歴も多数ある。現在はイギリスのワーグナー協会会長を務める。