藤木芳彦は、目覚めると、全体が深紅色で横縞で彩られている奇妙な形をした岩山に挟まれた、峽谷のような場所にいた[2]。火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された[3][4]。藤木と大友藍は、ゲーム機(ポケット・ゲーム・キッズ)に表示されるメッセージを頼りにゲームのスタート地点である第1CP(チェックポイント)へ向かう。そこには他のプレイヤーも合わせて計7人が集まっていた。
第1CPで第2CPへの進路が指示されると、各プレイヤーはそれぞれのルートへ出発した。藤木と藍は北ルートへ進むが、第4CPへ向かう途中で西ルートの船岡茂・妹尾純一と遭遇する。二人は、藤木らが分けた食糧を巡って妹尾が船岡を殴り倒す場面を目撃してしまう。第4CP付近で食糧となるワラビーとパイソンを捕らえた二人は、アボリジニの調理法であるグラウンド・オーブンで熱を通した。
第6CPへ向かう途中、南ルートの楢本真樹、鶴見克也と遭遇し、彼らを避けるため東へ向かうが、気づけば第4CP付近に戻っていた。そこでワラビーを調理したオーブンを覗くと、中には安倍芙美子の遺体があった。藤木は、第4CPでダックビリー・プラティ君が警告した「気をつけるべき哺乳類」とは人間のことだと確信する。
第7CPですべてのメッセージを読み終えた後、ゲーム機の電池を受信機に移すと、仕掛けられていた盗聴器を通じて他者の音声が聞こえてきた。楢本、鶴見、妹尾から逃げ出してきた船岡が妹尾襲撃計画について話しているのが聞こえた。また、彼らは第3CPにいることが分かった。彼らから逃げる途中に野呂田栄介に会い、加藤高道は楢本に殺されたことを知らされる。その後、受信機を通じて楢本らが妹尾を殺害したこと、さらに彼らが自分たちのいる岩山のすぐ裏側に迫っていることを察知する。楢本と鶴見が船岡を食糧としたことで、残るプレイヤーは5人となった。
彼らからの逃走を続ける中で野呂田が射殺されると、藤木と藍は咄嗟の判断で岩山を登る。藤木は、藪の中で追いかけてきた鶴見と格闘し、事前に仕掛けておいたボウトラップで鶴見を仕留めることに成功した。
藤木と藍は思惑通りにゲームが進行していることに嫌気が差し、バングル・バングルからの脱出を決意する。しかし、助けようとしてくれたアボリジニの男性が主催者に殺害されたことを機に、再びバングル・バングルへ戻る。
追ってきた楢本を、タイパンが放たれたV字谷へと誘い込み、藤木が放った火に反応したタイパンが楢本を襲い、楢本は絶命した。しかし、谷から出ようとした藤木もタイパンに噛まれてしまう。視界が狭まり、やがて完全な闇に包まれた。視界がじわじわと狭まり、やがて、完全に真っ暗になった。オーストラリアの原野での、十六日間の、死をとしたゲームは、終わったと藤木は考えた。