グアノ島法
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背景
1840年代、グアノは農業用肥料及び火薬の原料となる硝酸カリウムの原材料として重用されていた。1855年、アメリカ合衆国はこのグアノが大量に堆積している島々が太平洋にあることを知った。このグアノ採取を有利に行うためグアノ島法が議会を通過した。
この法律では、アメリカ合衆国は島を占有するが、グアノが枯渇した後は占有を続ける必要はないというものだった。しかし、必要がなくなった後の領土の扱いをどうするかは定められていなかった。当時の理解としては、島の占有は国際法上の「無主地先占」という論理に基づいており、不用となった島は無主地(terra nullius)に戻るという概念であった。
これがアメリカ合衆国による島嶼地域の領土に関する考え方の出発点となった。それまで、アメリカ合衆国が取得した領土は、直ちにアメリカ合衆国と一体不可分な一部となり(編入)、条約等により変更が無い限り、正式州になる機会を待つのが通例だったが、島嶼地域では州にする意図がはじめから無くても政府が保有することができるというものだった。
こうして100以上の島の領有を宣言したが、今日でもアメリカ合衆国の管理下に置かれているのはベーカー島、ジャービス島、ハウランド島、キングマン・リーフ、ジョンストン環礁、パルミラ環礁そしてミッドウェイ環礁である。残りは全て資源枯渇後に放棄された。ナバッサ島は現在ハイチとアメリカ合衆国の2国がその領有を主張しあっている。セラニャ・バンクとバホ・ヌエボ・バンクは更に複雑で、アメリカ合衆国を含めて3カ国以上が領有の主張を行っている。1971年に、米国はホンデュラスと条約を結びスワン諸島がホンデュラスの領土であることを確認した。