単位元I を持つ複素バナッハ環A において、A が体、すなわち0を除くすべての元が可逆であるとする。このとき、A は複素数体Cと等距離同型である[2]。
定理の証明は、作用素論の基本的な結果に基づく。任意のa ∈Aに対し、スペクトルσ(a )は空集合でないことから、a -λ Iが非可逆となるλ ∈Cが存在する。一方、仮定により、0を除く全ての元が可逆であることから、a =λI となる。このとき対応a ↦ λが同型を定める。
なお、A が実数体を係数体とする実バナッハ環の場合には、A は実数体、複素数体、または四元数体と同型になる[1]。