コバンソウ

From Wikipedia, the free encyclopedia

コバンソウBriza maxima L.)は単子葉類イネ科コバンソウ属一年生植物である。小判に似た形の小穂をつけることから名付けられた。

概要 コバンソウ, 分類(APG IV) ...
コバンソウ
コバンソウの小穂
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
階級なし : ツユクサ類 Commelinids
: イネ目 Poales
: イネ科 Poaceae
: コバンソウ属 Briza
: コバンソウ B. maxima
学名
Briza maxima Linnaeus
閉じる

特徴

日本では雑草として見られるもののひとつで、その中ではやや大きく偏平で、小判型の小穂が目につきやすい。わずかな風でも花や種子が茎の上で揺れることから、英語では一般的に「Quaking grasses」(揺れる草)と呼ばれている。

草丈は10-60cm程度になる。茎は直立し、根元はややほふくする。葉は細長く、長さ5-10cm、幅3-8mmで毛がなく縁がざらつく。葉舌はまるく毛がない。

夏(7-9月)に茎の上部にまばらに数個(多くても10程度)の小穂のついた、先が垂れる円錐花序を形成する。小穂は細い枝で垂れ下がり、卵形から楕円形で長さ1-2cm、幅1cm位で、8-18個の小花でつくられている。小穂は左右から扁平だが鱗片はふくらんで厚みがある。一対の包穎のみやや濃く色づくが、他の護穎は淡い緑色から成熟すると黄褐色に変わり、光沢があって美しい。和名はこれを小判に見立てたものである。別名にタワラムギがあり、これもふくらんだ小穂の形をに見立てたものである。

分布と生育地

ヨーロッパ原産で、日本には明治時代に観賞用として渡来した。今ではそれが野生化し、海岸砂地などに大群落をつくっている[1]

ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニア、南北アメリカの温帯地域に分布し、日本では本州中部以南から九州に分布する。

沿海地の畑、道端、荒地などに生育し、日当たりのいいところを好む。乾燥に強く、土壌の質を選ばない。

近似種など

同属のヒメコバンソウ B. minor L. がある。形態的には似ているが、小穂が長さ4mmほどと遙かに小さく、また多くの小穂を一つの花序につけるため、外見的には大きく異なる。やはり雑草として広く見られる。またスズメノチャヒキ属ニセコバンソウ Bromus brizaeformis Fisch. et Mey. があり、大柄な小穂が大きくふくらんで垂れ下がり、やや似ている。しかし護穎の先端が尖り、わずかにがある。

園芸種のワイルドオーツ(グリーンスケール)が、洋種小判草や宿根小判草という名でも流通しているが、こちらはカスマンティウム属(Chasmanthium)で、コバンソウ(Briza)とは別種である[2]

利害

観賞用に持ち込まれたもので、現在も栽培されることもあり、その穂はドライフラワーとしても利用される。

ただし栽培逸出により移入種として広く見られ、普通の雑草である。

食用

食用としても利用できる。炒ってそのまま食べたり、かき揚げなんかにして食べる事もできる。味はほんのりと甘い。

第二次世界大戦において、一部の日本兵に非常時のおやつとして食べられていた事が確認されている。

参考文献

脚注

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI