コルシカ鉄道
From Wikipedia, the free encyclopedia
コルシカ鉄道は現在、二つの路線がある。一つは島の二大都市であるアジャクシオ(Ajaccio)とバスティア(Bastia)を連絡する路線で、途中でコルシカ島唯一の大学がある小都市コルテを経由する。
もう一つの路線は、アジャクシオ―バスティア線の途中にあるポンテレッチャ(Ponte-Leccia)から島の北西部にある小都市カルヴィまでを連絡する路線である。
かつてはバスティアの南にあるカザモッツァ(Casamozza)から島の南西部にあるポルトヴェッキオ(Porto-Vecchio)に至る東海岸線(Ligne de la Côte Orientale, 130km)が運行されていたが、現在は廃線となっている。(詳細は#沿革を参照のこと。)
路線の延長は232km。アジャクシオ―バスティア間が158km、ポンテレッチャ―カルヴィ間が74km。
軌間は狭軌のメートルゲージが採用されている。フランス全国で狭軌鉄道路線の総延長は400kmといわれており、その半分以上の長さを占めるコルシカ鉄道は、フランスで最も長い狭軌鉄道ということになる。
全線非電化・単線である。
愛称
コルシカ鉄道はコルシカ島民からは「ミシュリーヌ」(Micheline)と呼ばれている。地元メディアなど公共機関も「コルシカ鉄道」やCFC以外に「ミシュリーヌ」を使用することが多い。「列車」「トレイン」を意味するtrain(フランス語、英語表記は同一だが、フランス語の発音は「トラン」)はほとんど使われない。
「ミシュリーヌ」とは、フランスのタイヤメーカーミシュランがかつて開発したゴムタイヤ式鉄道車両の名で、かつてはフランス国鉄路線でもローカル線を中心に「ミシュリーヌ」が走行していた。しかし、なぜコルシカ鉄道が「ミシュリーヌ」と呼ばれているのかは不詳である。
「ミシュリーヌ」以外には、リルルース―カルヴィ間を走行する小型車両を主に指す「トリニゲーッル」(Trinichellu)がある。コルシカ語で「小さい列車」「トラムウェイ」「路面電車」という意味である。
また、俗語ではあるが、TGVというのがある。コルシカ鉄道は山岳路線でカーブが多く、車体が古いことから、Train à Grande Vibration(大揺れ列車)という意味を込めているのである(ちなみにフランス国鉄の高速列車TGVはTrain à Grande Vitesse)。
営業形態
運行形態
コルシカ鉄道はほとんど単線で山岳部では駅間距離もあり、また列車がすれ違うための施設もないので、本数は少ない。 アジャクシオ―コルテ―ポンテレッチャ―バスティア間は一日4往復(日曜・祝日は2便)。6時台および8時台にアジャクシオとバスティアを発車する2便と、15時台および16時台にそれぞれの駅が始発となる午後の2便がある。バスティア―アジャクシオ間の所要時間は3時間30分程度。島内の船舶や航空機との接続はない。
これに加え、バスティア―ポンテレッチャ―コルテ間に1往復運行されている。早朝6時台にコルテを発ちバスティアに向かう便と17時台にバスティアを発ちコルテまで行く便である。
バスティアもしくはアジャクシオからカルヴィ方面に行く便はさらに少なく、一日2便である。7時台にカルヴィを発ち、約90分でポンテレッチャに到着する午前便と15時台始発の午後便がある。平日・土曜はこの列車はポンテレッチャまでで、この駅でバスティア、あるいはアジャクシオ方面から出発した列車の接続となる。ポンテレッチャ発カルヴィ方面行きも2便で、折り返し運転となる。第一便が9時台、第二便が17時台に始発。約90分でカルヴィに着く。
日曜日・祝日はカルヴィ発の第一便はバスティアまで運行し、10時にバスティアを発つ列車はコルテ、アジャクシオ方面には行かずカルヴィ方面に行く。バスティア―アジャクシオ間が日曜日・祝日には減便となるのは、このためである。
始発時間は定時だが、接続の関係および車両が老朽化していることから、次第に遅れることが多い。
上記以外の短距離区間としては、小型列車(トリニゲーッル)による、カルヴィ―リルルース間の運行(一日5往復程度:季節・曜日により増減あり)、とカザモッツァ―バスティア間の主に通勤・通学客用の列車運行(一日8往復程度:季節による増減はそれほどないが、日曜・祝日は少なくなる)がある。同区間を並行する国道193号線の渋滞が慢性的なので、地域住民の足として重要な役割を果たしている。
ダイヤは年4回改正される。シーズンになっても長距離路線の増便は行わないので、夏季は登山客などでかなり混雑する。