サイレントヒル シャッタードメモリーズ
2009年に発売されたホラーゲーム
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『サイレントヒル シャッタードメモリーズ』(SILENT HILL -SHATTERED MEMORIES-) はコナミデジタルエンタテインメントが2010年3月25日に発売したサバイバルホラーゲーム。リ・イマジネーション作品[1]である。
| ジャンル | ホラーアドベンチャー |
|---|---|
| 対応機種 |
Wii PlayStation Portable PlayStation 2 |
| 開発元 | クライマックススタジオ |
| 発売元 | コナミデジタルエンタテインメント |
| プロデューサー | トム・ヒューレット |
| ディレクター | マーク・シモンズ |
| デザイナー | サム・バーロウ |
| シナリオ | サム・バーロウ |
| プログラマー | デイブ・オーウェンズ |
| 音楽 | 山岡晃 |
| 美術 | ニール・ウィリアムズ |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 |
Wii PS2 / PSP |
開発は、『サイレントヒル ゼロ』も担当したクライマックススタジオで、主要スタッフも共通している。
概要
シリーズ第1作のテーマ・ストーリーを踏襲し、新たに再構築された作品。しかし、単なるリメイク作品では無く、登場人物や舞台、ゲームの主目的(主人公ハリーの娘、シェリルを見つけ出す事)など共通点も多い一方で、登場人物の設定やストーリー、ゲームシステムや「氷の世界」の登場など、『1』とは大幅に違う点がある。
作品テーマは「戦えないという恐怖」、テーマが示すように、今作は武器を使用して敵を倒すことは一切出来ない(後述の受動的な攻撃や特定のアイテムで怯ませるといった事は可能)。また、メインシリーズかつ発売順で前作(但し日本で未発売の作品も含めれば発売順での前作は『ホームカミング』となる)に当たる『サイレントヒル ゼロ』では実装が検討されつつも採用が見送られたビハインドカメラ(常にプレイヤーを背面から追従するカメラ)や、棚などを倒しバリケードを作り敵の追跡を遅らせる(但し本格的なものではなく、短時間の時間稼ぎを行う簡易的なものである)といったシステムが採用されている。
主人公は1作目と同じくハリー・メイソン。今作ではプレイ中の選択肢により、ハリーの性格が変化していき、他キャラクターの外見や性格の変化が生じていく。また建物の内装・外装や会話の台詞・メールの内容、クリーチャーの容姿などかなり細かなところまで変化していき、全ての変更数を数えると膨大なものとなる。それらが複雑に組み合わさって、最後にたどり着くエンディングでは衝撃の結末を迎えることとなる。
ストーリー
休暇地として有名な町「サイレントヒル」。そこに住むハリー・メイソンは、一人娘のシェリルを連れての遊園地からの帰り道、凍りついた路面と吹雪による視界の悪さから自動車事故を起こし、意識を失ってしまう。目覚めたとき車内に娘の姿はなく、目の前には不気味に静まり返った町があった。
別の場所、静かなオフィス。初老の男性が予約を取っていた今日の患者を招き入れる。男性は医者でありセラピストで、他のセラピストとはうまくいかなかったという事故に遭った後のハリーと思わしきその患者に穏やかに語り掛け、診察を始める。自動車事故の話を皮切りに医者は話を少しずつ進めていき、懸命にシェリルを探すハリーとカウンセリングオフィスでのシーンが交互に描かれていく。
果たしてシェリルはどこへ姿を消したのか、娘を探しサイレントヒルの町を奔走するハリーを恐ろしいクリーチャーと異様な世界、そして衝撃的な真相と結末が待ち受ける。
登場人物
- ハリー・メイソン (Harry Mason)
- 声 - カーク・ソーントン
- 本作の主人公。サイレントヒル在住の作家。30歳。娘のシェリルを溺愛している。
- 自動車事故の後、はぐれてしまった娘のシェリルを探すためにサイレントヒルを奔走し、様々な人物と出会いつつ時折悪夢のような「氷の世界」に取り込まれながらも懸命に捜索を続けていく。サイレントヒルで娘を捜す中、出会っていく登場人物達に友好的もしくは非友好的に接するが、どちらの対応を取るかは作中での行動やカウンセリングシーンでの選択で変化して決定され、登場人物に接する際にその場で直接どちらかの対応を選択できるわけではない。
- 実は18年前に交通事故で他界していたことが判明する。プレイヤーが操作するのはシェリルの思い出から顕在化(従来作品のようにシェリルもしくはサイレントヒル、あるいはその両方が何らかの不可思議な力を持っており、その為に現実世界に本当に具現化したのか、それとも全てシェリルの頭の中の空想だったのかはぼかされており明確にされない。)した架空のハリーであり、プレイスタイル次第で途中で性格が変わっていく事があるのは、カウンセリングが進むにつれて徐々に本来の性格が見えてくるからである(ゲーム開始当初のひたすらシェリルを救おうとしている性格は、シェリルのイメージする理想の父親像)。
- 顕現化したハリーは18年前の死(自動車事故)の直前までの、尚且つ妻ダリアや自身の離婚についてなど一部が失われた記憶しかなく、服装も持ち物も18年前のもの(但し携帯電話はスマートフォンに近い新しいデザインであることから、18年前の持ち物ではない可能性がある)だった為、『娘と共に車に乗っていたところ事故に遭い7歳のシェリルが姿を消した』と思い彼女を探し続け、当初はとうに自身の死によりシェリルも妻(ダリア)も去ったかつての家を目指していた。
- 最後は娘が居る『灯台』に辿り着くが、その場面でハリーが見えているのはシェリルのみでカウフマンからは姿を認識されていなかった。シェリルが現実を受け止めたことによって氷となって消滅するor自分のことを忘れるようにシェリルに告げて自ら消えて行くorシェリルが現実を直視しないため彼女の意識の中に残留し続けるの三択のどれかになる。さらにどのような父親だったかを示すエンディングムービーが流れ、物語は幕を閉じる。
- 『サイレントヒル』と違って眼鏡を掛けているが、さほど視力が低いわけではなかったのか、もしくは先述のように架空もしくは超常現象により顕現した存在の為、眼鏡がなくても視力に影響がなかったという描写なのか、ある場面で外して以降は裸眼で行動する。
- シェリル・ヘザー・メイソン(Cheryl Heather Mason)
- 声 - ケイト・ヒギンズ
- ハリーの一人娘。豊富な想像力と行動力をあわせ持った少女。7歳(実年齢は25歳)。
- ハリーが自動車事故で意識を失っているうちに姿を消してしまった。
- 物語の終盤、カウフマンのカウンセリングを受けていたのがハリーではなく彼女であること、彼女の実年齢は25歳であることなどの真相が明らかになる。つまり、本作の真の主人公と言える。幼少期の両親の離婚について自分を責めるあまり、離婚し車で出て行ったばかりに起きた父の死をも受け入れられず拒絶し、自分の抱くイメージから想像上の父親を作り出してそれを本物と思い込むほど精神を病んでいた(ただしオリジナル同様サイレントヒルの土地ないしシェリル自身がなんらかの超常的な力を持っており、ハリーが一時的に本当に顕在化していたという可能性も否定はできない)。
- ミドルネームは「ヘザー(Heather)」で、オリジナル『1』とストーリーが地続きの続編、『サイレントヒル3』において名乗っていた偽名が今作での本名の一部に用いられている。
- シビル・ベネット (Cybil Bennett)
- 声 - キルステン・ポッター
- サイレントヒルの婦人警官。パトロールしている。
- パトロール中にハリーと出会う。長年警察官を勤めたためサイレントヒルの町や住民を熟知しているが、なぜかハリーの事は知らない様子。自身の家に他人がいると主張するハリーの免許証を見て、家にいる夫婦は自身も十数年前から知っている顔馴染みであるが、ハリーの免許証も確かに住所は一致している事を確認して訝しみ、警察署で話を聞こうとするが度々姿を消すハリーに手を焼き、物語中盤にてハリーがリサが血を流し倒れたところに居合わせてしまった事から彼が危害を加えたと誤解し銃を向け、さらに弁明しようとするハリーに「あなたはハリー・メイソンではない」と告げる。
- その後「灯台」の前でハリーと再会し、その際は態度が軟化しており溺れかかっていたハリーを助けるも、前述のやり取りから今度はハリーに腰のホルスターの銃を奪われて向けられる。落ち着いた様子でハリーに「あなたが自分をハリーと言うのなら信じる。だがハリー・メイソンは18年前の事故で死亡しているはず」と衝撃的な事実を告げる。その後銃を返してくれたハリーにきっと答えがあると「灯台」に入るよう促し、ルートによっては警官を辞めることを告げながらその場を去っていった。
- 『サイレントヒル』では20代だったが今作では40歳と大きく年齢が違う。(ハリーが事故死してから18年もの月日が経過している事の伏線と思われる。全てがシェリルの頭の中の出来事という訳ではないのであれば、作中で登場したのは現在の実在のシビルであり、行く先々で顕現化していたハリーに出くわしていたという可能性が高い。)
- Dr.K:ドクターK/マイケル・カウフマン(Michael Kaufmann)
- 声 - マイケル・マコノヒー
- 精神分析医の男性。58歳。落ち着いた物腰でカウンセリングを行っていく。
- ゲーム中に何度も行われるカウンセリングでは、彼の質問に答えていくことになる。『サイレントヒル』と異なり、物語に直接は関与しない。また、基本的に穏やかだが激昂する事もあるという性格面ではオリジナル『1』や『ゼロ』のカウフマンの設定に沿っているものの、今作では教団の設定が存在しない為何らかの陰謀などには関わっておらず、シェリルを医師として純粋に救おうとしている善人として描かれている。
- ダリア (Dahlia)
- 声 - ローラ・ベイリー
- ハリーの目の前に突如現れた謎の若い女性。初登場時までのプレイヤーの選択に応じて、服装や髪の色が変化する。
- また時に中年や老女のような姿でも現れるという謎めいた様子を見せる。
- 容姿がシェリルに似ており、ハリーのことを知っているような言動を見せ、ハリーを翻弄する。
- その正体はハリーの生前の妻であり、シェリルの母親。エンディングによっては診療所を出たシェリルを迎えに来る。エンディングで登場するダリア以外はハリー同様シェリルの空想であったと思われる。
- どこか影があるものの美人と言える顔立ちで、『サイレントヒル』のダリアよりもアレッサやヘザーに近い。
- 今作ではオリジナル『1』含むナンバリングシリーズでの教団の設定が存在しない為、オリジナルと違い極悪非道な人物ではなく何らかの陰謀などにも関わっておらず、また娘にも不器用ながら愛情を注いでいる描写があるなど、問題を抱えつつも善性のある人物として描かれている。
- 彼女のみ様々な年齢で現れたのは、一緒に暮らしていたシェリルが年齢の変化を全て見てきたからだと思われる。
- バーメイド (Bar maid)
- 声 - 不明
- 本作のオリジナルキャラクター。ルートによって序盤に登場する、サイレントヒルにあるGood Ol' Daysというバーで働く中年女性。名前は不明。プレイヤーの選択に応じて服装や髪の色が変化し、ハリーに対して友好的もしくは非友好的に接するものの、いずれの場合も最終的にはフレンドリーに接する。最初から友好的に接してくれるルートの場合、ハリーの話を聞いた後シェリルが居るかもしれないと自宅を目指すことを決めたハリーに1杯飲んでいってはどうかと提案するが、混乱したくないと話すハリーにやんわりと断られ、苦笑しつつこの悪天候では今日は店を閉めるしかないと話し、ハリーを見送る。 非友好的に接してきた場合も、当初は耳が悪くハリーの声がよく聞こえていない様子を見せ、ハリーを客と思い『1杯ぐらいは飲んでもいいが飲んだらすぐ帰るように』と話す等接客態度の悪さを見せるものの、話すうちにハリーが娘が行方不明である旨を知ると態度を改め、助けを呼ぶために電話をしたり誰かに車を出せないか聞こうかと親身になって提案をしてくれる(ハリーが携帯電話を持っていた事がこちらのルートではここで判明する上、自分の住所が近くシェリルが既に帰っているかもしれないので戻ってみるとハリーが話したため彼女に協力を仰ぐことはなかった)上、別れ際に「娘さんが無事だといいわね」と話しつつハリーを見送ってくれる。容姿がダリア(特に中年の姿)に若干似ている為混同される事があるが、別人の一般人である。 シビルの方に遭遇する(ダイナーの方に入れるがGood Ol' Daysは閉まっており入れない)ルートに進むことが多くそもそも登場しないという確率が高い上、序盤のワンシーンにのみ登場するキャラクターでありながら、豊富に容姿や態度のパターンが存在する。
- マイク・スチュアート&ルーシー・スチュアート (Mike Stewart&Lucy Stewart)
- 声 - 不明
- 夫婦共に本作オリジナルのキャラクター。
- ハリーの家に、何故か住んでいた中年夫妻。彼らの着ている服や、家の前にある車、ハリーの自宅のはずの家などのカラーは、直前のカウンセリングシーンでの色塗りが反映される。一人娘がいるようだが、ケイティという名で少なくともシェリルという名前ではない。当初は訪れてきたハリーに対しにこやかに接し、それまでの選択肢次第でハリーに友好的・または非友好的に接されるが、いずれの場合でも最終的にはハリーと口論のようになり、ハリーを不審者と見做して通報した。本人達の言や通報により駆けつけたシビルによると14年前からこの家に住んでいるらしい。また、ルートによって素性が若干変化し、シビルからマイクが医者である旨や夫婦2人とも教職に就いていること等がルートに応じて語られる。
- ハリーが事故死しシェリルとダリアの去った後、かつてのハリーの家に引っ越してきた人物というのが真相である事が推察できるようになっている。(ハリーの免許証の住所も確かにこの家で合っていたのもそのため。カウンセリングで塗った色が反映されたのも、シェリルがかつての家の色などを覚えていた為=それをカウンセリングの色塗りで描いていたからだと思われる。)
- ミッシェル・バルデス (Michelle Valdez)
- 声 - ケイト・ヒギンズ
- 本作オリジナルのキャラクター。ハリーがミッドウィッチ高校で出会う20代の女性。
- 同窓会に参加したが、吹雪のために彼女以外、会場に集まらなかった。娘を探すハリーに協力する。ジョンという名の恋人がおり、ゲーム後半には彼も登場する。
- 『不倫』エンドでのみ、エンディングにも登場する。そのルートでは生前のハリーの浮気相手の1人であった。
- そこで少なくとも18年以上前であるにも関わらず本編と同じ容姿で登場しており、かつハリーと面識があり不倫までしていた事が明かされる為、現実に実在こそしているが本編に登場しハリーと出会い、初対面のような態度をとっていたミッシェルはシェリルの空想であった可能性が高い。(但し前述のように不倫をしていたのは特定のルートのみの設定である。)
- ジョン (John)
- 声 - ユーリ・ローエンタール
- 本作のオリジナルキャラクターの一人。ミッシェルの恋人の20代男性。職業は弁護士。
- 物語の終盤に初登場し、車に乗ってミッシェルを迎えに来る。ミッシェルと彼女と一緒にいたハリーにフレンドリーに接して車に乗せてくれるものの、途中でミッシェルに別れ話を切り出し(ハリーは無関係と話し、以前からミッシェルと別れる事を考えていた模様)、車を降りその場を去る。その後改めて別れを告げ去って行ったことがバーに取り残されたミッシェルの口から語られる。実在している人間とも考えられるが、本編に登場したミッシェルがシェリルの空想である可能性が高いことを踏まえると謎が残るキャラクター。別れ話を切り出す際ハリーは関係ないと話していたものの、『不倫』ルートのエンディングでの描写を踏まえると、少なくともそのルートの過去(現実)ではハリーとミッシェルの不倫に勘づいたために別れを切り出し、それを何らかの形で知ったシェリルの『不倫』ルートでの空想内での3人のやりとりに反映されたとも考えられる。(但し別れ話を切り出すやり取りはどのルートでも必ず起き、同様の内容である。)
- リサ・ガーランド(Lisa Garland)
- 声 - カレン・ストラスマン
- 20代の女性看護師。
- 長時間労働による疲労などから救急車もしくは自家用車で勤務先の病院の壁に衝突し突き破る物損事故を起こしてしまったところで、ハリーと出会う。ルートによっては取り乱しているものの最終的には落ち着き、事故を起こした自分を宥めてくれたハリーを自宅に招き入れる。彼に薬を持ってきてもらった後適当にくつろいでから帰宅するよう話す(この時リサの着替えを覗くことが可能であるが、見すぎるとバレる上「いい人だと思ったのに」と怒られるが、薬をハリーに持ってきてもらう流れは変化しない)も、後にハリーに電話をかけてくる。正しい薬を渡していた場合、「周りが血だらけの悪夢」を見たとオリジナルの「1」を思わせるようなことを話す。正しい薬を与えていたかどうかに関わらず、最後は心配してアパートに引き返してきたハリーの目の前で、『サイレントヒル』での末路のように突然額から血を流し生死不明となる。
- 『不倫』エンドでのみエンディングにも登場する。そのルートではハリーと浮気していた。そこで少なくとも18年以上前であるにも関わらず本編と同じ容姿で登場しており、かつハリーと面識があり不倫までしていた事が明かされる為、現実に実在こそしている(もしくは実在していたが彼女も過去に事故死し、それを知ったシェリルがそれを反映させるような形で空想内に登場させた)が、本編に登場しハリーと出会い、初対面のような態度をとっていたリサはシェリルの空想であった可能性が高い。(但し前述のように不倫をしていたのは特定のルートのみの設定である。)
クリーチャー
本作には現実世界にも登場する子供の影のような存在(こちらは敵扱いではなく、ダメージを与えたり襲ってくることはない)を除けば、下記のクリーチャー一種類の敵しか存在しないが、そのクリーチャーの種類は膨大な数に上る。
ロウショック(Raw Shocks)
ハリーが「悪夢」の中で出会う怪物。子供のような背丈で、全身の皮を剥がされたような外見をしている。Raw Shocksは「生々しい衝撃」という意味がある。
集団でハリーを追跡し、飛び付いて攻撃してくる。視覚、嗅覚、聴覚を頼りにハリーを探すため、たとえロッカーに隠れてもいずれは発見されてしまう(嗅覚もあるという設定により、時間経過でいずれは必ず感知されてしまうのでいつまでも同じ場所に隠れ続ける事ができない)が、一時的にならやり過ごせる。
棚などのオブジェを倒してバリケードを作ると引っかかる為、追われている際の短時間の時間稼ぎが可能。
ハリーの体温を奪っているという設定で、ハリーに飛びつき体温(今作での事実上の体力)を奪っていく。正面と背後、左右の4方向から抱きついてくるが、飛びかかられている側に対応するボタンを押す(Wii版は飛びつかれている方向に、ヌンチャクと接続している状態のWiiリモコンを両腕ごと動かすように振るいセンサーが反応するという形で突き飛ばせる。この為敵との初遭遇時に、イラストで動き方の手本が示されるチュートリアルが追加されている。)事で突き飛ばし振り払うという、受動的な攻撃が可能。複数の方向から飛びかかられる事もあり、敵が飛びついていない方向のボタンを誤って入力すると数秒の隙が生じ、その間も体温が吸い取られていく。体温が減ると画面にノイズが走り始め、視界がぼやけハリーの動きも苦しそうなものになっていく。敵に飛びつかれていない状態の時間経過により体温は回復していくようになっている他、悪夢(氷の世界)を抜け出す等すると即座に全回復する仕様となっている。
行動できなくなるほど体温を失ったハリーが力尽きても噛み付いたりはせず、逆にハリーを優しく撫でるような仕草をする。ゲームオーバー画面は存在せず、ハリーが倒れた後チェックポイントまで巻き戻り即座にゲームが再開される。その場合チェックポイント後の謎解きなどは基本的に再度やり直しになるが、発煙筒などのアイテムも再配置される。
倒す術は無く、身を隠してやり過ごしたり逃避しながら出口を探索していくことになる。逃げ道で拾う発煙筒を使用することによって、怪物は一時的に追い払うことが出来る。発煙筒を点火していれば飛びついて来なくなる他、接近すると怯み動かなくなる。発煙筒を地面に設置していれば火が付いている間そのポイントを通れなくなる為、狭い通路などで行うと有効である。また、組み付かれている状態でも発煙筒は点火でき、コマンド入力なしでハリーに飛びかかっているロウショックを一斉に一時的に無力化できる。
また、とある場面ではハリーに対して、「戦わないで」というメッセージを残した。シナリオの分岐によって外見が変化する。
その時点での最新の行動や選択などが反映される傾向にあり、現時点での自身のプレイスタイルが今どのエンドに向かっているかの一つの指標にもなりうる。但しあくまで最新の行動が反映されやすいという特性のため、必ずしも特定のクリーチャーになる=そのクリーチャーの性質に対応するエンドに向かっているという訳ではない。
また、その外観の変化は分岐の度合いによって強弱が見られたり、選択によって複数のものが複合的に現れたりもする場合があるため、先述の通りクリーチャーの外見の変化パターンは膨大な数に上る。組み合わせは以下に列挙する。
- ブランクスレイト(Blank Slate)
- 男性の子供の様な体格。人型ではあるがピンク色の全裸のマネキンのような容姿で目や鼻がなく、つるりとした頭と瘤のあるただれたような体が特徴。
- 最初に遭遇する際の形態で名前も「白紙の状態」の意味である。
- 最初は必ずこの形態で現れる他、薬物を多く見ると再びこの形態になる。(おそらく薬で思考が良くも悪くも安定することが反映されていると思われる。)
- フェミニン(Feminine)
- 女性型で若干痩せこけた姿で顔の端から端までに到達する巨大な口を持つクリーチャー。名前は「女性的」を意味する。
- 胸が乳房のように大きく膨らんでおり、腰の辺りにスカートのようなヒレがあり、かかとの高いハイヒールを履いているような足を持つ。
- カウンセリングにて性的な選択肢を選んだり、性的なものを凝視したり特定の場所に連絡をかけるとこのクリーチャーになる。
- ブローティッド(Bloated)
- 肌に巨大な腫瘍が出来て、肌の色が灰色になり、より巨大化・肥満化したクリーチャー。名前は「膨張」を意味する。
- カウンセリングにて飲酒をする旨を肯定したり、逆に禁酒をしようと努力しているような選択肢を選んだり、食べ物やビール・ワインなどのアルコールを含むもの、及びそれらを販売する自販機や宣伝するポスター等を多く見る等の行動を続けているとこのクリーチャーになる。
- ブロークン(Broken)
- 顔の凹凸が激しくなり、手足やこめかみ部分に切り株のようなオブジェクトが出来、体の節々に穴があいている[2]クリーチャー。名前は「壊れた」を意味する。
- カウンセリングにて暴力的や破滅的な選択肢を選んだり、生き物の死体(剥製なども含む)や刃物などの死を感じさせるものや暴力的なものを多く見るとこのクリーチャーになる。
- ジョーメトリック(Geometric)
- 頭が異様に膨れ上がり幾何学的になり、その中心に大きな穴が開き体は骨と皮だけになって手足が磁石のように二つに分かれているクリーチャー。名前も「幾何学的」を意味している。
- 骨と皮の見た目に合った、衰弱しきったような動きで襲い掛かってくる。
- カウンセリングシーン含め登場人物と主観視点で話す際相手の話をちゃんと聴いていることを示すように顔を長時間注視したり、カウンセリングで飲酒や性行為などの特定の事柄に傾倒する解答や選択をせず、ゲーム攻略に必要な内容のオブジェやポスターなどを長時間見たり、シェリルを探すために適切な行動をとり続ける(他の形態のクリーチャーになるような行動を取らずゲームを進める)とこのクリーチャーになる。
アイテム
- 携帯電話
- メール(テキストの通常のメールと、ボイスメールの2種類が存在する)の受信や電話の受発信の他、写真を撮ったり地図を見ることができる。着信音をいくつか用意されているものから選択できる他、メタ的なゲームの各種オプション設定や、ゲームのセーブといった機能も搭載している。従来のラジオ同様、クリーチャーが近付くとノイズを発する(本作では攻略に関わるアイテムのためか、従来作のラジオと異なり電源のオンオフは設定できない)。また、クリーチャーがいない状況でノイズが発せられた場合、ノイズが最も強くなる場所に近づくとエコーメッセージという特殊なボイスメールを受信する他、ノイズで構成された動かない人影を(こちらは近づいても音のノイズを携帯が発することはない)発見しカメラ機能で撮影すると同様に特殊なボイスメールを受信し、一部はゲーム進行や謎解きの攻略に関わっている。
- 今作の現実での発売時期当時(2009〜2010年)に台頭し始めていたスマートフォン、特に初代iPhoneに近いデザインであるが、画面タッチ方式ではなくキーで操作を行うようになっている。
- デザインの新しさや今作でのハリーの正体を考慮すると、18年前のものとは考えにくく、謎が残るアイテムであるが詳細は不明。
- 発煙筒
- 「悪夢(氷の世界)」でのみ出現するアイテム。本作で唯一の武器とも言えるアイテム。着火すると一定時間の間発火し続け、クリーチャーが怯み近付いてこなくなる他、飛びつかれる事もなくなる。敵に飛びつかれている時に着火する事もでき、その場合ボタン入力による突き飛ばしなしで飛びついているクリーチャを全員一斉に一時的に無力化させる事が可能。着火後地面に投げ捨ててバリアとして置いておくこともできるが、その場合再回収は不可能となる。また、着火中は携帯電話を併用して使う事ができない。
- 思い出
- 「現実世界」で手に入れることが出来るアイテム。登場人物たちの過去の持ち物を具現化したもので、集めた数に応じてエンディングムービーが微妙に変化するが、エンド分岐に関わることはない。個々が様々な人物の持ち物であるようにも見えるが、1つも集めなかった場合を除いて、全てとある1人の人物の持ち物だった事がエンディングにて判明する。
エンディング
今作のエンディングはプレイヤーが選んだ選択肢の傾向に応じて決定される。いずれもラストはシェリルがカウンセリングを受けているカウフマンの診療所にハリーが立ち入る場面に繋がり、ハリーが既に死んでいる事と、それまでのハリーの視点で描かれた出来事は全てシェリルの妄想であった(もしくはハリーが実際に顕現化し、シェリルの妄想の部分がありつつも現在の実在の人間とも出会っており、現実にも一部影響を与えていた)事が判明する。その後、ハリーの消滅とシェリルが現実を受け入れる(展開によっては妄想に取り憑かれたまま)シーンを経て、冒頭から再生されてきた遊園地の映像の続き(ハリーの真の姿)を描く形でそれぞれのエンディングに移る。
尚、本作でのエンディングはUFOの全撮影がフラグとなっているUFOエンディングを除き、一度到達すると他のエンドを全て見るまで再度到達しなくなる。(つまり同じような行動を取ったり選択肢を選ぶプレイを繰り返したとしても、周回を重ねる事で最終的には全てのエンディングを見られるようになっている。)
- 離婚(Love Lost)
- 18年前の離婚の日、ハリーはシェリルに「(離婚は)お前のせいじゃない」と告げ、彼女を愛していることを伝えて家を去って行った。おそらくこの後事故死したと思われる。
- シェリルを救うための行動を優先して取り(携帯電話が使えるようになった後すぐに自宅に電話してシェリルの安否確認をしようとしたり、911(アメリカでの警察への緊急連絡番号)等の緊急連絡先に連絡を試みるなどする、他のルートに分岐したりエンディングに到達するフラグとなる様な連絡先に過度に連絡しない、特定のルートに分岐するようなオブジェやポスターを長時間注視しない等の行動が当てはまる)、娘を探す為に携帯電話への着信を切らず出るようにし、知り合った人物(特に警察官であるシビル等)とマメに連絡を取ろうとしたり、尚且つ下記のいずれにも傾倒せずカウンセリングでの選択肢を平均的に選ぶなどしていた場合のエンディング。
- 平凡なエンドにも思えるが、他の全てのエンディング分岐条件に当てはまらないように行動しなければ見る事ができず、ある意味到達が難しいエンディングとも言える。一般的にイメージされるトゥルーエンディングに近い。
- 泥酔(Drunk Dad)
- 泥酔しながら帰宅したハリーは暴力こそ振るわないものの、玄関先(序盤に登場したかつての家)でシェリルを怒鳴りつける。アルコール依存症の彼は決して尊敬されるべき父親ではなかった。
- 飲酒や喫煙、薬物に関するものを多く見ていたり、カウンセリングにてそれらに関する選択肢を選んでいた場合のエンディング。
- 不倫(Sleaze and Sirens)
- ハリーは妻子がいながら複数の女性と関係を持っていた。リサもミッシェルもハリーの不倫相手だった。
- 性的なものを多く見たり、いかがわしい店や落書きの電話番号に電話を多く掛けたり、カウンセリングにて性に奔放な選択肢を選んでいた場合のエンディング。
- 喧嘩(Wicked and Weak)
- 作家としての収入が少なく、あるいは無く、ダリアに殴られ、なじられるハリー。しかし彼は反論も抵抗もできなかった。シェリルが喧嘩を撮影していた事に気が付き、悲しげに微笑むハリー。父は確かに優しかったが、気弱な人だった。
- シェリルを救う事を優先する行動(当てはまる行動については「離婚」エンドの項目を参照)を取り続けたり、真面目な活動を行う施設や団体の番号等に多く電話を掛けたり、本や真面目な内容のポスターやオブジェ、及び生き物の死骸や刃物などを長時間多く見ていたり、カウンセリングで禁欲的な(過度に娯楽などを忌避する)選択肢を選んでいた場合のエンディング。
- UFO
- シェリルは「父は宇宙人にさらわれた」「街全体が巨大な宇宙船だ」という無茶苦茶な主張を繰り返し、カウフマンもほとほと困り果ててしまう。そこに入って来たのはハリーではなく、診察日を間違えたジェイムス(『2』の主人公)だった。ジェイムスが去りカウンセリングを続ける2人だったが、いつの間にかシェリルの姿は柴犬に変わっており、カウフマンも宇宙人へと変貌していた。その様子を、何故か帰ったはずのジェイムスが覗き見ていた。
- 2周目以降に出現する13機のUFOを全て撮影した上で『灯台』に到達した場合に見られる、シリーズお馴染みのジョークエンド。このエンディングに入ると映像がイラストに変わる。
- ジョークエンドではあるがオリジナルの『1』との関係を伺わせるエンディングで、『父が宇宙人に攫われたと話す前は「カルト教団」の話をシェリルがしていたが、その話の方がまだ理解できた』とカウフマンがぼやく台詞がある。(つまり少なくともこのエンディングではオリジナル『1』のストーリーは、父の死を受け入れられないシェリルが考えた話の一つだったと考えられる。もっともギャグ描写も兼ねているとは思われるが、実際に宇宙人やミラ(柴犬)やジェイムスが居ることなどから、このルートでは本当に宇宙人の飛来により街全体が宇宙船となっておりハリーがUFOに攫われたという可能性や、オリジナルの世界がパラレルワールドとして存在し関係しているなどの可能性も考えられる。)