ササタケ
From Wikipedia, the free encyclopedia
ササタケ(笹茸[2]、学名: Cortinarius cinnamomeus)は、フウセンタケ科フウセンタケ属の小型から中型のキノコ(菌類)である。地方名で、ウグイスタケ、シバタケ(熊本県)、ミソゴケ(新潟県)ともよばれる[2]。幅6センチメートル以下の傘と、長さ12センチメートル以下の柄を有する茶色の子実体を生成する。傘の下の密集したヒダは、茶色に変わる前は黄色を呈する。針葉樹林の湿った場所に発生する。北半球の温帯全体に分布している。
| ササタケ | ||||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Cortinarius cinnamomeus | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||
| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Cortinarius cinnamomeus (L.) Gray (1821) [1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
分布と生息地

子実体は針葉樹林の湿った場所でよく見られ、ヨーロッパだけではなく北半球の温帯全体に分布している[3]。また、中国雲南省でも採取されている[4]。
夏から秋にかけて、アカマツや亜高山帯のトウヒなど針葉樹林に少数群生する[2]。
スゲ属の Carex flacca や Carex pilulifera の根系にコロニーを形成し、ハルティヒ・ネット(根の表皮細胞と皮質細胞の間に侵入する菌糸の網状構造)を欠いた外菌根のような構造を形成する。ササタケとスゲ属の間に形成された構造は、明確な菌鞘(厚さ85-100μm)、表皮細胞への菌糸の侵入、根状菌糸束および母体外菌糸を有している。これらの外菌根様構造は一次側根に形成されるが、形態学および解剖学的にはダウチ状の根(短く腫れた毛深い側根)とは異なっている[5]。
分類法
形態
子実体は傘と柄からなる。傘の肉厚は極めて薄く、直径3 - 6センチメートル (cm) 。はじめはまんじゅう形で、のちに中高の扁平に開く[2]。縁は初期には内向きにカーブし、のちに真っ直ぐになり、時には縁自体がわずかに曲がりくねってしわが寄ったり、一部分だけしわが寄ったりする。傘の表面に粘性はなく、細かい繊維状ときに細かい鱗片があり[2]、短く密集したざらざらした毛に覆われている。傘の色は黄褐色からオリーブ褐色[2]。

ヒダは密に配列し、柄に対して上生から直生する[2]。若い時には黄色からオレンジ色を呈し、のちに肉桂色になる[2]。若い標本には傘から柄に伸びる細い繊維状の黄色い皮質がある。
柄の高さは8 - 12 cmで、幅は0.5 - 0.8 cmの細長い円筒形で、中空[2]、非常に脆い。柄の表面は繊維状で、最初は鮮やかな黄色ないし黄色で、成熟すると暗色になり、のちに多かれ少なかれオリーブ色を帯び、基部に向かって茶色くなる[2]。柄の上部には内被膜由来のクモの巣状のツバの痕跡がある[2]。肉は薄く、傘の中ではオリーブ色がかった薄い黄色ないし黄色を呈し、柄では少し暗い色で黄色からオリーブ色となり、わずかに大根状の香りとマイルドな味がする[3]。
胞子紋は淡く鈍いサフラン色を呈する。 胞子は細長い楕円形で、表面はほぼ滑らかで細かい穴が開いており、8.5~10μm x 4.4μmとなる。担子器(胞子を帯びる細胞)は20~30μm x 5~8μmである[3]。
食毒
近年のキノコ図鑑には食用、有毒と記載しているものがあり、火を通せば食べることが可能だが、風味が土臭く、食用価値は低い。 毒性分は明らかになっていないが、体質により腹痛と下痢を引き起こすと言われている[2]。
利用
子実体はキノコ染色で茶色に染めるのに使われる[10]。
