サラミ戦術
From Wikipedia, the free encyclopedia
用例
ハンガリーのラーコシの手法
アラン・ブロックとオリーバ・スタリーブレスが共編した現代思想辞典によると[4]、この用語が初めて登場したのは1940年代後半で、ラーコシ・マーチャーシュがハンガリー共産党で発言した造語である[5][2]。ラーコシはこの場で「(非共産主義者を)サラミをスライスするように殲滅する。」と発言した[5]。彼は反対派にファシスト、ファシストシンパであるとレッテルを貼り、共産主義者とその協力者の独裁体制が完成するまで、まず右翼を、そして中道主義者、左翼の中の意に沿わない者をもスライスしていった[5][6]。
その後の同様の手法
また、この戦略は1940年代後半から冷戦集結まで東欧、ソ連、中華人民共和国の多くの国家、民主集中的な組織で反対派殺害・除名の手法として国内で実施された。北朝鮮の8月宗派事件、ソ連の大粛清、中国の反右派闘争、文化大革命などの事件・実施前の過程、二月革命から十月革命の過程でレーニンの指導の下で敵対する勢力への対応に用いられた[7]。
領土の奪取とサラミ戦術
この語はイギリスの政治諷刺番組『イエス・プライム・ミニスター』第1期第1話「グランド・デザイン」でも用いられている。この話では、首相の第一の科学諮問員が、「ソビエト連邦はすぐには西欧に攻め込んで来ませんが、土地をスライスするように併合していくでしょう、したがって、首相はソビエト連邦を止めるために核兵器のボタンを押さないで下さい。」と言う一節がある。
北朝鮮・中国
北朝鮮の場合は、具体的には交渉の過程で交渉対象を薄く、薄くすることで無意味または最小限の譲歩・パフォーマンスで時間稼ぎや相手に対価を求めて最大限の効果を得ようとしている [8][9][10][11][12][13][14][15][16][17][18][19][1][20][21][22] と指摘される。
韓国の民間シンクタンクの峨山政策研究院の安保統一センター長は米朝首脳会談後に核兵器の申告・検証・廃棄を求める非核化案を拒否し、交渉・検証を段階的に細かく分けるようとする北朝鮮の対応をサラミ戦術だと指摘している[23]。
また、中国が南沙諸島などで行った事例もサラミ戦術であると指摘されている。 これは、軍事的・政治的に敵国の領土奪取・攻撃などを有利に進めるため、のちに大きな戦略的変化をもたらすことを意図して、ひとつひとつは小さな行動を、時間をかけて積み重ね、ついには既成事実化する戦略[3][24][25][26][27][28][29][30][31][32]であるとされる。