シクラメン属

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シクラメン属
シクラメン
シクラメン
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : キク類 Asterids
: ツツジ目 Ericales
: サクラソウ科 Primulaceae
: Cyclamineae
: シクラメン属 Cyclamen
学名
Cyclamen
L.
シノニム[1]
  • Cyclaminos Heldr.
  • Cyclaminum Bubani
  • Cyclaminus Haller

シクラメン属(シクラメンぞく、学名: Cyclamen)は、サクラソウ科の一つ。歴史的にはサクラソウ科にまとめられているが、近年ヤブコウジ科へ分類が一時議論されるなど、分類が不安定になっている。

根塊から育つ多年生植物。シクラメンは双子葉植物として分類されているが、実際に土から芽を出す時は一枚しか出てこない[2]。また、子葉から数えて7、8枚目の葉が出た頃から花芽の形成が始まる。また、葉芽と花芽は一対一で発生して行く。花を放って置くとすぐ結実する(この時、この属の多くの種において、花茎が巻くことから、ギリシア語のキクロス(kyklos:螺旋・円)から属名がつけられた[3][4]。但し、園芸種の元となったC.persicumとその近縁種のC.somalense[5]では巻かずに垂れる[6])が、結実させたままにすると株が弱り、最悪枯れてしまうので、採種が目的でも数輪残すだけ、目的でなければ全て取り除くのが好ましい。

球根は茎が肥大したもので、分球しない(ただしC. rohlfsianumは、次第に生長点が増えて球根が横に広がっていき、中心部の古くなったり傷んだりした組織がなくなることで、自然と見かけ上分球したように分かれる[7]) 。球根の乾燥への耐性は種によって異なる[8]。 芽は球根の上部にかたまってつく。根は種によって異なり、球根の肩から出るもの(C. africanumなど)、底から出るもの(C. coumなど)、片側の側面から出るもの(C. cyprium)[9] 、全体から出るもの(C. colchicum[10]など)がある。球根が地中深すぎる位置にあると、フローラルトランクという生長点が長く伸びた器官を形成し、地上に生長点を出そうとするものもある[11]

分布・生育地

北アフリカ、中近東、ヨーロッパ[4]

下位分類

本属には23が所属する。

  • Cyclamen africanum Boiss. et Reut.
  • C. alpinum Dammann ex Sprenger
  • C. balearicum Willk.
  • C. cilicium Boiss. et Heldr.
  • C. colchicum (Albov) Albov
  • シクラメン・コウム C. coum Mill.
  • C. creticum (Dorfl.) Hildebr.
  • C. cyprium Kotschy
  • C. elegans Boiss. et Buhse
  • C. graecum Link
  • C. hederifolium Aiton 変種crassifoliumに似ているがクレタ島に産するものは、C. confusum Grey-Wilsonとして種に格上げされた[12]
  • C. intaminatum (Meikle) Grey-Wilson
  • C. libanoticum Hildebr.
  • C. maritimum Hildebr. 最初この名で記載されながら、その後C. graecumの亜種anatolicumとされていたもの。C. graecumとの分岐年代が290万-340万年前と判明し、この属での平均的な種の分岐年代の230万年を上回ることから、別種として再び記載されることとなった。[13][14]
  • C. mirabile Hildebr.
  • C. parviflorum Pobed.
  • C. peloponnesiacum (Grey-Wilson) Kit Tan 現在は新設されたC. rhodiumの亜種peloponnesiacum という扱いである。
  • C. persicum Mill.
  • C. pseudibericum Hildebr.
  • シクラメン・プルプラセンス C. purpurascens Mill.
  • C. repandum Sm.
  • C. rhodium Gorer ex O.Schwarz & Lepper C. repandumから独立させたもの[15]
  • C. rohlfsianum Asch.
  • C. somalense Thulin et Warfa
  • C. trochopteranthum O. Schwarz C. alpinumシノニム[16]

このほか、C. purpurascensからC. fatrense Halda & Soják[17] を分けて認める見解もある[18][19]

主な種間交雑種[20]

  • C. x drydeniae C. alpinumC. coumの交雑
  • C. x hildebrandii C. africanumC. hederifoliumの交雑
  • C. x meiklei C. creticumC. repandumの交雑
  • C. x saundersiae C. balearicumC. repandum(またはC. rhodium ssp.peloponnesiacum)の交雑
  • C. x schwartzii C. libanoticumC. pseudibericum の交雑
  • C. x wellensiekii J.H.Ietswaart C. cypriumC. libanoticum の交雑[21]
  • C. x whiteiae C. graecum と C. hederifoliumの交雑

このほか、埼玉県が開発した芳香シクラメンも、C. persicumC. purpurascensの交雑である(詳しくはシクラメン記事内の「香りシクラメン」を参照のこと)

  • 疑わしい物
    • C. x atkinsii T. Moore ex Lem. 19世紀半ばに作出されたC. persicumC. coumの交配種とされるが、異論もある。[22]実際、香りシクラメン作出のためにC. persicum(ペルシカム亜属)とC. purpurascens(シクラメン亜属)を交配した時、まず未熟胚培養という20世紀以降に確立された技術を用いる必要があった(植物の組織培養全体でも最初の試みは1902年である[23])。C. coumもまた、C. persicumとは別のGyrophoebe亜属に属する。異種間交配が成功しやすいかどうかは分類上の近縁度のほか、染色体数も関係する。C. persicumは2n=48,C. purpurascensは2n=34,C. coumは2n=30である。[24]

ギャラリー

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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