シスターコンプレックス
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概説
和製英語であり[2]、もともとはフェティシズムの俗語であったが、分析心理学ではフェティシズムとコンプレックスの概念が関連したものであるため、コンプレックスという用語で一般化した。ただし、正式に認められた心理学用語ではない。相手が兄弟の場合、ブラザーコンプレックス(ブラコン)と言う。
シスターコンプレックスは、特に「姉妹に対する恋愛的感情」や「自分のものにしたい独占欲」のある兄もしくは弟、と言う図式で捉えられる[8][9]。シスターコンプレックスの男性にとって姉や妹は性的な憧憬とも重なって理想化されたイマーゴとなり、自身の人生に親以上の影響力がある場合がある。例えば、姉や妹と共通点や似たところがある恋人や配偶者を選んでいたりすることなどである[10]。
大林宣彦は、手塚治虫が「自分の横で座って漫画を描いている妹ほどエロティックな存在はなかった」と語っていたというエピソードを挙げ、手塚をシスター・コンプレックス型の作家であると述べた。大林によると、シスター・コンプレックス型の作家は大地に根を生やさず、地球を飛び出して宇宙に行ったり未来に行ったりしながら失った「妹」を探し続けるという点で特徴付けられ、性を断念して妹しか愛せないということを自覚しているという特質を持つという。彼によると、シスター・コンプレックス型の作家には黒澤明、ハワード・ホークス、また大林自身が含まれる[11][12]。米澤嘉博は、手塚治虫が他人に見せずにいた彼の特徴の一つに、シスターコンプレックスを挙げている[13]。石ノ森章太郎は、自らが姉に対するシスター・コンプレックスであると述べている[14][15]。麓直浩は、妹に対して恋情を抱いたかのような小野篁と在原業平の歌を引用し、彼らはシスコンであると指摘した[16]。また麓は、三島由紀夫(平岡公威)が妹の平岡美津子を愛していたと述懐していたことや、『熱帯樹』などの兄妹相姦を含む作品を執筆していたことに触れ、三島はシスコンであると述べている[17]。
