シラス (魚)
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加工品
あまり食用に適さない混在物を除き、食用に適するものを塩茹でにして干したものがいわゆる白子干しとして販売されている。よく見ると明らかに形の違う生物が混じっていることもある。大抵の場合は食べても問題ない。毒魚であるフグの仔稚魚が漁獲時に混じることもあり、一匹程度なら致死量には遠く及ばないと考えられるが、混入させたままの販売は禁じられており、消費者が見つけて食べる場合もフグは取り除くことが望ましい[3][4]。
幼魚はまだ骨格があまり発達しておらず、白子干しなどは様々な食品にまぶして丸のまま食べられる。ごはんの上にふり掛けたり(しらす丼)、大根おろしと和えて醤油で味付けしたりして食べられる。蛋白質やカルシウムが豊富な食品である。また一部地域ではシロウオのように、生きたままのシラスを酢醤油など調味料にくぐらせ、そのまま食べる「踊り食い」と呼ばれる食べ方も好まれる。
塩茹でして加工されるものがほとんどだが、水分含有量の違いで区別され、茹で上げ後、水きりされて製品となるものが釜揚げと呼ばれ85%前後の水分含有量となる[5]。
塩茹でを半乾燥品としたものが(広義上の)「しらす干し」だが[6]、狭義ではやわらかめ(水分率50-85%[5])に乾燥されたのものを「しらす干し」(関東干し)といい[注 2]、固め(水分率30-50%弱程度(黒木 2014, p. 606)[7])になるまで乾燥させたちりめん(関西干し)と区別される[注 3]。
関東の軟らかめの「しらす干し」は、関西では「やわ干し、やわ乾」[7]や「太白[要出典]」とも呼ばれ、ちりめんじゃこは、関西では「
それ以外の加工方法として、塩ゆでせず水洗いした生のシラスを板海苔のように加工した
かつては関西以西ではちりめんが主流、静岡県周辺は釜揚げが主流、関東以北はシラス干が主流となっていたが、現在は流通事情も変わり昔ほどの地域性はなくなった。
1950年にはシラス中毒事件と呼ばれた戦後最大の集団食中毒が大阪で起こり、調査の結果、藤野恒三郎により世界で初めて腸炎ビブリオ菌が発見された[11]。
漁獲
シラスウナギ

日本において沿岸域に回遊するウナギの稚魚は「シラスウナギ」あるいは「ノウメンコ」「ソウメンコ」という。それ以前の、海中を回遊する幼生はレプトケファルス(葉形仔魚)と呼ばれる。シラスウナギはいわゆる「養殖ウナギ」の元として捕獲された後大切に飼育され、十分に育った後にウナギとして食用出荷されるが、シラスウナギそのものはあまり食用とはされない。近年のシラスウナギ漁獲量自体が少ないことに加え、ウナギ養殖業者間での引き合いもあり、1キログラム当たり数万円以上(2000年頃)という高値で売れるためである。シラスウナギが豊富に漁獲されていた当時は「のれそれ」と呼ばれ食用に供されることもあった。
ただ日本国外ではその限りではなく、例えばスペインでは「アングーラス(angulas)」と呼ばれる名物料理になっているなど、全く食用に供されない訳ではない。
なおレプトケファルスは海中のデトリタスを食べることが20世紀末にようやくわかり、その飼育方法は1990年代末頃に発見されたばかりで、ここからの商業的養殖は依然として発展途上技術である。サメの卵黄を原料とする特殊な飼料を与えるという極めてコストが掛かる方法でもあるために、21世紀初頭の現状ではシラスウナギ養殖が唯一といってよい商業養殖手段である。

