ジョーン・ヒクソン
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| ジョーン・ヒクソン Joan Hickson | |||||
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| 生年月日 | 1906年8月8日 | ||||
| 没年月日 | 1998年10月17日(92歳没) | ||||
| 出生地 |
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| 死没地 |
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| 職業 | 女優 | ||||
| 活動期間 | 1927年 - 1993年 | ||||
| 配偶者 | エリック・バトラー | ||||
| 主な作品 | |||||
| ミス・マープル | |||||
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ジョーン・ヒクソン(本名:ジョーン・ボーグル・バトラー〈Joan Bogle Butler〉、1906年8月5日 - 1998年10月17日)はイギリスの女優。舞台、映画、テレビ等で活躍した。アガサ・クリスティ原作のテレビシリーズ『ミス・マープル』で、主人公ミス・マープルを演じたことで知られる。また、ミス・マープル作品のオーディオブックでは数多くのナレーションを務めた。ノーサンプトンシャー州キングスソープ出身。
ヒクソンは、エディス・メアリー(旧姓ボーグル)と靴製造業者アルフレッド・ハロルド・ヒクソンとの間に産まれた。出生名はジョーン・ボーグル・ヒクソン(Joan Bogle Hickson)。ドーセット州スワネージのオールドフィールド・スクールに寄宿した後、ロンドンの王立演劇学校で演技を学ぶ[1]。1927年に舞台デビューを果たしたのち数年間イギリス各地で活躍し、ウエスト・エンドを中心に喜劇的でやや風変わりな役柄を演じて成功を収めた。1944年にはQシアターで初演された『シー・ハウ・ゼイ・ラン』でコックニーを話すメイドのアイダを演じ、その後1945年1月にはコメディ・シアターでも上演された[2]。
ヒクソンは1934年に映画初出演を果たす。ヒクソンはキャリアを通じて数多くの脇役を演じ、中でも「キャリー・オン」シリーズでは「キャリー・オン・ナース」のシスター、『キャリー・オン・コンスタブル』のメイ夫人が有名である。
1940年代にヒクソンは、アガサ・クリスティの戯曲『死との約束』に出演している。クリスティはヒクソンに宛てた手紙に「もしまた別の戯曲を書く機会があれば、いつかわたしの″ミス・マープル″を演じてほしい」と記している[3]。実際にヒクソンは70代になってからミス・マープル役に抜擢され、その見事な演技で、英国アカデミー賞(BAFTA)最優秀女優賞に二度ノミネートされ、ミス・マープルのファンであったエリザベス女王から1987年に大英帝国勲章(OBE:Order of the British Empire)が授与され、「ミス・マープル」といえばジョーン・ヒクソンと言われる程の当たり役となる[4]。
1961年、ヒクソンはクリスティの小説『パディントン発4時50分』を原作とし、マーガレット・ラザフォードがミス・マープルを演じた映画『夜行特急の殺人』で家政婦役を演じた。1963年から1966年にかけて放送され、高視聴率を記録したテレビシリーズ『Our Man at St. Mark's』では、ドナルド・シンデン演じるスティーブン・ヤング牧師の家政婦ピース夫人を演じ、1970年から1971年にかけては『バチェラー・ファーザーFather』でパグズリー夫人を演じた。また、『Whatever Happened to the Likely Lads?』ではチェンバース夫人を演じた。 1986年には映画『時計じかけの校長先生』でトレリス夫人を演じ、また同年にはドラマシリーズ『スクリーンプレイ』の第2話にも出演した。
ヒクソンの舞台出演には、ノエル・カワード作『ブリス・スピリット』、アーノルド・ベネットの小説をトニー・ハッチとジャッキー・トレントが脚色したミュージカル『ザ・カード』(1975年) 等がある。そしてアラン・エイクボーン作『ベッドルーム・ファース』(1979年)で、ヒクソンはトニー賞演劇部門助演女優賞を受賞し、1977年にはローレンス・オリヴィエ賞コメディ部門にノミネートされた。1980年には、アガサ・クリスティの小説を原作とした『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』でリヴィントン夫人を演じた。
英国放送協会(BBC)は、1980年代半ばにアガサ・クリスティ作品の映画化を開始し、原作の筋書きや舞台設定に忠実に制作すると同時に、ミス・マープルを原作通りに再現することを目指した。ヒクソンは1984年から1992年にかけて制作された12の作品全てでミス・マープルを演じ、1987年と1988年に英国アカデミー賞最優秀テレビ女優賞にノミネートされた。1987年6月にヒクソンに大英帝国勲章(OBE)が授与された際[5]、エリザベス2世女王は「貴女はまさに人が思い描く通りに役を演じます」と述べたと伝えられている[6]。