タイの競馬
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特徴


タイの競馬は19世紀末に在留外国人を中心として始まり[5]、1897年に欧州を訪問した国王ラーマ5世がA.E. オラロフスキーから提出されたクラブ設立の申請を勅許し、1901年にロイヤル・バンコク・スポーツクラブが設立された[1]。1916年には皇太子時代にイギリスに留学していた経験を持つラーマ6世がタイの馬産振興のために競馬開催の必要性を認識し[3]、タイ人を中心とするロイヤル・ターフクラブ・オブ・タイランドを設立させ[5]、1919年には国王協賛のタイにおける最初のカップレース「ザ・ダービー」が開催された[3]。これら首都バンコクの2場のほか、チェンマイ、ナコンラチャシーマー(コラート)、コンケン、ウドンタニ、ロイエットなどにも競馬場が開設された[5][6][7]。
タイではギャンブルの規制が厳しいが、在住欧米人や地元の上流階級を中心に始められ、文明的な行事とみなされた競馬は例外的に合法なギャンブルとして許可され続けた。そのため1920年代には庶民にも広まったが[8]、その結果として競馬は不道徳的な興行という扱いを受けるようになり、1949年には政府がバンコク市内で週1回以上は許可しない事を宣告した[4]。
20世紀後半にはタイ国内で様々な(主に違法な)賭博が流行りだしたのと対称的に競馬は徐々に衰退し、1990年代には複数の競馬場が改修工事を受けたり所有権が移ったりした。競馬場は最大で9場あったが、マハーサーラカーム県にあった競馬場は早くに閉鎖され[7]、ロイエットとコンケンの競馬場も2010年代までに廃止された[9]。バンコク2場のうちのロイヤル・ターフクラブ競馬場は王室財産管理局から借りていた土地の契約更新ができずに2018年に開催停止され[10]、2020年にアフリカ馬疫の流行により開催停止したコラート競馬場も再開されないまま土地所有者である陸軍によって運動場と公園に転用される[11]など、競馬場の廃止・休業が続いている。
残されたロイヤル・バンコク・スポーツクラブ競馬場では、2025年に日本製のゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』のファンミーティングとコスプレイベントを競馬場内で開催することが許可され、同ゲームのグローバル版(英語版)のリリースにより人気が高まっている若年層に対して競馬に関する認知度向上を働きかける試みも行われている[12]。
競走

バンコクでは月に2回の日曜日(まれに土曜日)にロイヤル・バンコク・スポーツクラブ競馬場で競走が開催されている[1]。1開催日に10競走が実施される[13]。
2018年以前はロイヤル・バンコク・スポーツクラブ競馬場とロイヤル・ターフクラブ競馬場が隔週日曜日に交互に開催していた。また、地方では土曜日にコラートとチェンマイ、日曜日にコンケンとウドンタニで開催されていた[6]。
馬券
タイでは長年ギャンブルに対する法規制が厳しく、馬券は単勝式・複勝式しか認められていなかった。21世紀になってからようやく2連勝複式(馬連)や3連勝単式(3連単)が導入された[6]。
インターネット投票や場外馬券売り場も認められておらず、競馬場に来場しなければ馬券を購入することはできない[6][13]。
馬産と競走馬

競走馬は以前は在来の小型馬(タイ・ポニー)が主に用いられていたが、サラブレッドへの転換が進み[5]、国産馬だけでなく陸続きのシンガポール・マレーシアから移籍してきた外国産の良血馬が走っていることもある[6]。
ただし、サラブレッドの生産においてかつては国際的に認められていない人工授精が横行しており、国際血統書委員会(ISBC)の再三の中止勧告にかかわらず改善が見られなかったため、2015年9月28日に開催されたISBC年次会議においてタイ血統書のサラブレッド登録機関としての承認が取り消された[6][14]。これにより、2023年2月14日に開催されたISBC会議において再承認される[15]までの間、タイで生産された馬は国外でサラブレッドとして認められなくなっていた[16]。
2020年には馬産地イーサーンのナコーンラーチャシーマー県(コラート)でアフリカ馬疫が発生し[17]、2023年に清浄宣言が出されるまでに多くの馬が死亡した[18][19]。
主な競走
タイは『国際セリ名簿基準書』でサラブレッドの平地競走開催国としての認定を受けていない[20]。国内の重賞を格付けするグレード制はなく、外国の競走馬が出走できる国際競走も開催していない[3]。
2026年の主要競走は次のとおり。
| 開催月 | 競走名 | 開催地 | 馬場・距離 | 出走条件 |
|---|---|---|---|---|
| 4月 | マジックミリオンズ | バンコク | – | – |
| 6月 | ハー・マジェスティ・ザ・クイーンズ・カップ | バンコク | 芝1560m | – |
| 12月 | ヒズ・マジェスティ・ザ・キングズ・カップ | バンコク | 芝1900m | – |
| 出典 |
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