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ダイゾー

日本の化学製造会社 (2000-) From Wikipedia, the free encyclopedia

株式会社ダイゾー英語Daizo Corporation)は、製造業を営む日本企業である。

市場情報 非上場
略称 DC
本社所在地 日本の旗 日本
552-0013
大阪府大阪市港区福崎3丁目1番201号
概要 種類, 市場情報 ...
株式会社ダイゾー
Daizo Corporation
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 DC
本社所在地 日本の旗 日本
552-0013
大阪府大阪市港区福崎3丁目1番201号
設立 1936年4月25日[1]
業種 化学
法人番号 9120001030109 ウィキデータを編集
事業内容 エアロゾル製品製造販売
特殊潤滑剤の製造販売、
自転車駐輪施設の製造販売、
船舶の造修、ならびに、
鉄鋼構造物製作工事[1]
代表者 南宣之代表取締役会長社長
資本金 3億1000万円[1]
売上高
  • 412億8,900万円
(2025年7月期)[2]
営業利益
  • 5億4,100万円
(2025年7月期)[2]
経常利益
  • 82億8,200万円
(2025年7月期)[2]
純利益
  • 80億5,000万円
(2025年7月期)[2]
総資産
  • 693億2,400万円
(2025年7月期)[2]
従業員数 762人[1]
2009年7月末)
主要株主 株式会社大阪造船所:5万9000株[3]
主要子会社 株式会社銀座クルーズ[4]
東洋オリーブ株式会社[4]
株式会社ディアイスクエア[4]
関係する人物 南尚
南俊二(初代大阪造船所社長)
南景樹(第2代大阪造船所社長)
東郷重興(初代ダイゾー社長)
外部リンク 株式会社ダイゾー
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旧社名は株式会社大阪造船所(おおさかぞうせんじょ、英語Osaka Shipbuilding Co.,Ltd.)。かつては造船業、特に大規模造船事業をコア事業として展開していた。

来歴

1979年、旧大阪造船所の航空写真。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)(現・地図・空中写真閲覧サービス)の空中写真を基に作成

1936年、「日本の三大億万長者」と称された実業家南俊二により、造船メーカーとして大阪府にて設立された。日本国有鉄道の「大島丸」を建造するなど、造船業を中心とした事業展開で知られていた。その後、東京製鉄や大原造船所を併合するなど[5]、事業の拡大を図った。

しかし、昭和の終わりまでに新造船事業から完全に撤退し、事業の中心を他の製造業に移した。大規模造船事業は、住友商事住友重機械工業と合弁で長崎県大島造船所を設立し[5]、移管した。小型船の修繕事業は、1985年に子会社の大阪造船ドックを設立して木津川工場を移管し、ここで継続した。その後、2009年からタグボート等について新船建造を再開した。大阪造船ドックは2019年に吸収合併した。

その半面で、1990年代には、出資していた大阪エヤゾール株式会社及び株式会社ニチモリセンチュリーアイ(旧日本モリブデン株式会社)を合併し[6]エアゾール製品受託製造事業及び潤滑剤・洗浄剤の製造・販売事業を事業の中心とした。

現在はエアゾール製品モリブデン製品の製造販売事業、システム構築・販売・サービス事業、駐輪設備をはじめとする機械器具の設置工事事業などを手がける複合企業となっている[1]帝国データバンクの調査によれば、主な仕入先は三井物産武内プレス工業三谷バルブ、主な販売先はアース製薬花王資生堂とされる[3]。また、TDB産業分類表で「他に分類されない化学工業製品製造業」に分類される日本国内601社のうち、ダイゾーは10位だとされている[3]

近年では、日本銀行国際局局長などを歴任した東郷重興を経営陣に招聘するとともに、M&Aを積極的に推し進めている。オムロン産業能率大学からインテリジェントスクエアを買収し、自社の情報システム事業部と統合し、新たにディアイスクエアを設立した[7][8]。また、飛行船製造業のスカイピアを併合してスカイピア事業部を設立するなど、飛行船の製造・販売分野に進出している[9]

一部の子会社は、重工業メーカーの子会社としてはやや異色な飲食関連事業に携わっている。関東地方で高級レストランを経営する銀座クルーズや、小豆島でのオリーブ栽培に乗り出した東洋オリーブも傘下企業である[4]。オリーブの作付け面積は日本一広い。令和の大嘗祭の香川県の供物の一つとして東洋オリーブの手摘みオリーブの実が献上された。東芝銀座ビルにて銀座クルーズが経営する「GINZA CRUISE CRUISE」は、銀座東京都中央区)を代表するランドマークのひとつでもあった。

各事業部

エアゾール事業部

OEMにより日本のエアゾール製品の3本に1本を製造する。日本市場における占有率は最多である。

ニチモリ事業部

関連会社の日本モリブデンを吸収合併し、事業を承継したことから、元の略称にちなみ「ニチモリ事業部」と称する。潤滑剤や洗浄剤の製造・販売を主力に、モリブデンやモリブデン製品の輸入販売も行う。潤滑用MoS2粉の販売量は日本市場の70%を占め、パーツクリーナの出荷数量は日本市場でトップシェアを占める。

  • 製造拠点[11]
    • 東京工場:茨城県猿島郡五霞町大字幸主字川原612番地
    • 大阪工場:大阪府大阪市港区福崎3丁目1番201号

陸機事業部

駐輪場機器の製造販売のほか、駐輪場の管理・運営も手掛ける。EV・小型モビリティの供給事業にも進出している。

  • 製造拠点[12]
    • 本社陸機事業部:大阪府大阪市港区福崎3丁目1番201号

造船鉄構事業部

ダイゾーの祖業であったが、大型船の新造事業は住友商事住友重機械工業と合弁で長崎県に設立した大島造船所[5]に移管した。移管後、船台の大部分は埋め立てられ、鉄構事業に使用する工場とクレーンを除き施設は解体し、跡地はコクヨ等の他社に貸し出した。比較的広い敷地と大型クレーンが臨海部に位置することから、阪急電鉄や新幹線の車両の陸揚げに利用されることもあった。

木津川工場で営んでいた小型船の修繕事業は、1985年に子会社の大阪造船ドックを設立して移管したが、2019年6月に大阪造船ドックを造船鉄構事業部に吸収合併し、再びダイゾー本体に一本化した。

2009年に、造船鉄構事業部は、タグボートについて新造船事業を再開することとした[13]。既存の船台は新造船事業撤退時に埋め立てており、一部残っている部分も建造船台としては使用できなかったため、建造は陸上のヤードで行い、進水はクレーン船を使用した吊上進水によることとした。

往年の新造船建造に携わった熟練技師及び熟練工は既におらず、修繕に関わっていた者等を集め建造を開始した。他社で建造された前船のコピーで基礎図面は流用できるとはいえ、修繕船と違い、慣れぬ新造船の建造にはかなり苦戦し、当初は年間0-1隻の建造であったが、内海曳船の協力もあり、2017年には年間4隻の建造が可能になった。建造隻数増及び安定した建造を維持するため、同業他社での設計経験者やCAD経験者を採用し、また、関連会社の大島造船所の協力を経て軌道に乗ったかにみえたが、約8億円の累積赤字が解消できなかった。このように立ち上がりには様々な困難を伴ったが、以後新造船事業は安定し、タグボートを中心に年間4隻程度の建造を継続している。

その後、新造船事業が安定・継続してきたことから、船台を再度掘削して整備し、2024年からは船台による進水に移行した[13]

2025年1月には、電力や水素・アンモニア燃料で稼働するゼロエミッションタグボートの建造に対応するための設備増強が、環境省および国土交通省による「ゼロエミッション船等の建造促進事業」に採択された[14][15]。これにより本社(福崎工場)のジブクレーンの能力を80 tから120 tに増強し、2033年度までに建造船のゼロエミッション船への完全移行を可能とすることとした[14]

鉄構製品としては、橋梁や浮標沈埋トンネル構造体などを製作している。

  • 製造拠点[16][17][18]
    • 本社造船鉄構事業部(福崎工場):大阪府大阪市港区福崎3丁目1番201号
      • 屋内組立工場
      • 建造船台
      • 80 tジブクレーン
    • 木津川工場:大阪府大阪市西成区北津守4丁目15番24号
      • ドック:修繕用乾船渠1号(84.5m×13m 収容能力1,800G/T)・修繕用乾船渠2号(48.2m×14m 収容能力499G/T)
      • 係船岸壁:北岸 98.4m・南岸 77.4m

スカイピア事業部

成層圏滞空プラットフォームに使用する飛行船の技術開発を行っていたベンチャー企業の株式会社スカイピアから、1996年に経営権の移管を受け、2008年にはダイゾーに統合し事業を承継した[19][20]。飛行船の浮嚢ヘリウムガスバッグに使用する高強度・高遮断性の膜材をクラレ帝人と共同で開発し、航空宇宙技術研究所(現JAXA)の実験飛行船に採用され、2003年8月に高度16.4 kmまでの上昇・滞空試験に成功した[19][21]。その後は開発した膜材の技術を応用し、ヘリウムやバイオガスの貯留・貯蔵施設のガスバッグ・ガスホルダー等の製造を行っている[22][23][24]

  • 所在地[25]
    • 大阪市西成区津守1丁目13番129号(造船鉄構事業部木津川工場内)

社名

創業時の社名は「株式会社大阪造船所」であったが、2000年に「株式会社ダイゾー」に社名を変更した[7]。その後、ダイゾーのグループ会社である損害保険事業とリース事業を営む「大造興産株式会社」が、社名を「株式会社大阪造船所」に変更した。なお、新「大阪造船所」(2005年 - )は旧「大阪造船所」(1936年 - 2000年)の親会社である。

沿革

1974年、旧大阪造船所の航空写真。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)(現・地図・空中写真閲覧サービス)の空中写真を基に作成
  • 1936年(昭和11年)4月 - 株式会社大阪造船所設立。
  • 1942年(昭和17年)9月 - 東京製鉄株式会社を合併。
  • 1945年(昭和20年)6月 - 太平洋戦争に際し、大阪工場が空襲で被災し、機能停止。
  • 1948年(昭和23年)
    • 6月 - 第2次計画造船の割当てを受ける。
    • 12月 - 戦後第一船の引き渡し。
  • 1950年(昭和25年)5月 - 株式会社大原造船所(現・木津川工場)を併合。
  • 1973年(昭和48年)2月 - 住友重機械工業、住友商事との合弁で株式会社大島造船所を設立。
  • 2000年平成12年)8月 - 株式会社ダイゾーに社名変更。
  • 2005年(平成17年)7月 - 大造興産株式会社が「株式会社大阪造船所」に社名変更。
  • 2007年(平成19年)8月 - 情報システム事業部と株式会社インテリジェントスクエアが経営統合し、株式会社ディアイスクエアを設立。
  • 2008年(平成20年)8月 - 株式会社スカイピアを併合。
  • 2019年令和元年)6月 - 子会社の株式会社大阪造船ドックを造船鉄構事業部に吸収。

事件・事故

神扇スプレー倉庫爆発火災
1999年6月5日埼玉県幸手市大字神扇にあるダイゾーの製品の保管を依頼されていた倉庫会社の施設火災が発生。製品に次々引火して爆発し、鎮火まで1日以上かかる大火災となった。
茨城県五霞町の当社東京工場では、アース製薬の委託を受け、殺虫剤のスプレー缶を製造していた。当社は製品の保管をダイセーロジスティクスに依頼しており、同社は埼玉県幸手市の倉庫にそれらの製品を保管していた。
ところが、1999年6月5日夜に倉庫内にて火災が発生した。当時、ダイセーロジスティクスは倉庫にスプレー缶236万本を保管していたが、それ以外にもポリエチレンガス管1万2500本、PET樹脂996tを保管していた[26]。そのため、火災により保管されていたスプレー缶や樹脂類に引火し爆発、激しく炎上した。周囲100メートルを超える範囲に大量の殺虫剤の缶が火を噴きながら次々と飛来するなど[27]現場は大混乱となり、幸手市消防本部と地元の消防団に加えて久喜地区消防本部、杉戸町消防本部、春日部市消防本部などが消火活動にあたったが、鎮火までに35時間かかった[26]
死傷者はなかったが規模があまりに甚大だったため、事態を重く見た消防庁エアロゾル製品の保管に注意を促す通達を各都道府県に送付した[27]
下請代金支払遅延等防止法違反事件
2009年3月、ダイゾーが不当に下請け代金を減額するなどしたため、下請代金支払遅延等防止法に抵触するとの指摘がなされた。
中小企業庁の調査によると、ダイゾーは2006年11月2008年9月における下請業者5社への代金のうち、7000万円超を不当に減額していたとされている[28]。この調査結果に基づき、2009年3月、中小企業庁は公正取引委員会に対して措置請求を実施した[28]。公正取引委員会の調査に対し、ダイゾーは「得意先との価格交渉が厳しく利益を確保したかった」[29]と説明した。同年4月21日、公正取引委員会は、ダイゾーに対して下請け代金の支払いと再発防止を勧告した[30]

建造した船

  • 大島丸
  • 大阪造船所時代の建造船は不明
  • 建造再開後はタグボートメインに建造(2019年06月まではダイゾー名義で受注、大阪造船ドックが建造実施)
No. 銘板No. 船主 船名 船種 竣航年月日
1 501 田中海運 第四十三桝栄丸 4,000PS型曳船 平成22年6月 1/H22 1/田中 ZP
2 502 海洋興業 久留里丸 4,400PS型曳船 平成23年3月 1/H23 1/海洋 ZP
3 503 内海曳船 有田丸 4,400PS型曳船兼化学消防船 平成23年9月 2/H23 1/内海 ZP
504 0/H24 - -
4 505 内海曳船 日田丸 4,400PS型高速曳船兼化学消防船 平成25年2月 1/H25 2/内海 ZP
5 506 田中海運 第四十五桝栄丸 4,000PS型曳船 平成26年2月 1/H26 2/田中 ZP
6 507 内海曳船 福田丸 4,400PS型高速曳船兼化学消防船 平成26年9月 2/H26 3/内海 ZP
7 508 日本海事興業 和興丸 4,400PS型引き船兼防災船 平成27年3月 1/H27 1/日海 ZP
8 509 内海曳船 瀬田丸 4,400PS型高速曳船兼化学消防船 平成27年8月 2/H27 4/内海 ZP
9 510 日本海事興業 愛興丸 4,400PS型引き船兼防災船 平成27年12月 3/H27 2/日海 ZP
10 511 沖縄海運 あやはし 4,000馬力型引き船 平成28年3月 1/H28 1/沖縄 ZP
- 512 - - - - 欠番 - -
11 513 昭陽汽船 優陽丸 4,500馬力型引き船 平成28年11月 2/H28 1/昭陽 ZP
12 514 日本栄船 てくのすⅡ 3,600馬力型防災船兼引き船 平成29年3月 1/H29 1/日栄 ZP
13 515 内海曳船 和田丸 4,400馬力型高速引き船兼化学消防船 平成29年7月 2/H29 5/内海 ZP
14 516 日本海事興業 瑞興丸 4,400馬力型引き船兼防災船 平成29年12月 3/H29 3/日海 ZP
15 518 内海曳船 平田丸 4,400馬力型高速引き船兼化学消防船 平成30年4月 1/H30 6/内海 ZP
16 517 勝南海運 第十五勝南丸 4,400馬力型曳船 平成30年7月 2/H30 1/勝南 ZP
17 522 田中海運 第四十六桝栄丸 4,400馬力型曳船 平成30年10月 3/H30 3/田中 ZP
18 519 日本海事興業 明興丸 4,400馬力型曳船 平成30年12月 4/H30 4/日海 ZP
19 520 沖縄海運 海邦丸 油回収補助船兼多目的船 平成31年3月 イレギュラー - FPP
20 521 日東タグ 聖鳳丸 4,000馬力型曳船 令和元年5月7日 1/R01 1/日東 REXP
21 523 内海曳船 天田丸 4,400馬力型引き船兼化学消防船 令和元年6月21日 2/R01 7/内海 ZP
22 524 小樽市 たていわ丸 4,000馬力型ひき船 令和元年9月20日 3/R01 1/小樽 ZP

関連する企業

ディアイスクエア大阪事業所(右)
銀座クルーズ本社

ダイゾーの傘下の企業、および、ダイゾーの傘下に入ったのち統合された企業である。

在籍した人物

脚注

関連項目

外部リンク

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