ディアナとエンデュミオン (ソリメーナ)
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| イタリア語: Diana ed Endimione 英語: Diana and Endymion | |
| 作者 | フランチェスコ・ソリメーナ |
|---|---|
| 製作年 | 1705-1710年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 164 cm × 206 cm (65 in × 81 in) |
| 所蔵 | リバプール国立美術館、リバプール |
『ディアナとエンデュミオン』(伊: Diana ed Endimione, 英: Diana and Endymion)は、17-18世紀のイタリアの画家フランチェスコ・ソリメーナが1705-1710年にキャンバス上に油彩で制作した絵画である。オリュンポス12神の1人の女神ディアナが永遠の美の象徴であるエンデュミオンと恋に落ちた姿を描いている[1]。作品は1966年に購入されて以来、リバプール国立美術館に重要作品のうちの1点として所蔵されている[1]。
画家フランチェスコ・ソリメーナは芸術家の家に生まれた。父は詩人で画家のアンジェロ・ソリメーナである。フランチェスコは早くから非常に才能があったが、父は自身芸術家であったにもかかわらず、息子に法律家になる勉強をすることを強要した。後に教皇ベネディクトゥス13世となるヴィンチェンツォ・オルシーニ (Vincenzo Orsini) 枢機卿はフランチェスコの才能を発見し、彼が画家になるための手段を講じた[1]。
主題

ギリシア神話では、月の女神セレーネーは月のチャリオットで天空を駆けるが、彼女自身もまた月自体の擬人像と見なされていた。セレーネーは、人間の美青年、すなわち羊飼いのエンデュミオンと恋に落ち、彼との間に50人の子供をなしたことで最もよく知られている。紀元前7世紀後半から6世紀の女性詩人サッポーは、もうすでにセレーネーとエンデュミオンの物語に言及していた。一方、ローマ神話では、ディアナはセレーネーのアトリビュート (人物を特定する事物) を持ち、エンデュミオンと恋に落ちる女神として言及された。セレーネーもディアナも月の女神と考えられるが、ローマ神話のディアナは処女の女神となった[1]。
ある日、ディアナは天から山中で羊飼いの青年エンデュミオンを見、一目で恋に落ちた[2]。彼は、人間とは思えないほどの美しい容貌をしていたのである。恋の虜になったディアナは彼をラトモス山へと連れ去ってしまう。しかし、人間であるエンデュミオンはやがて死ぬ運命にあり、それは彼女には耐えられないことであった。ディアナはゼウスに頼み、エンデュミオンを永遠に若いまま、しかし眠りながら生き続けさせる。こうして、月の女神であったディアナは、夜ごとエンデュミオンのもとを訪れることになったのである[2]。
作品
『ディアナとエンデュミオン』は、ソリメーナが主に神話的主題に専念していた時期の画家最後の作品のうちの1つである。彼の神話的物語への関心は、古代文化を内包する、当時のアルカディアに対する憧憬に触発されている[1]。本作はソリメーナが画家パオロ・デ・マッテイスに対抗したことの一環であり、1701年のローマ訪問が引き金となった。ギリシア神話のディアナは狩猟、月、貞節と関連づけられる女神で、往々にしてニンフに伴われ、狩猟をしているか、狩猟の後に入浴をしている姿で表される。
一方、ソリメーナは、若い美青年の羊飼いエンデュミオンに対するディアナの報われない愛を描くことを選択した。絵画はプラトニック・ラブの寓意である。ディアナは彼の美貌に恋をしていたが、彼女は貞節な女神であったため恋は成就されなかった。狩人の短い衣服を纏った画中のディアナは、馬に引かれたチャリオットでやってきたところであり、雲の上に座っている。エンデュミオンは裸体で描かれている。キューピッドはディアナに恋の矢を向けており、射る用意ができている。ディアナは、欲望と絶望の混ざる眼差しを眠る青年の身体に釘付けにしている。
ディアナは山頂で眠るエンデュミオンのところに毎晩やってきて、彼に口づけをした。ディアナに軽く触れられ、エンデュミオンはやや眠りから覚め、一瞬、彼女の姿を垣間見る。ディアナの美しさが信じられないエンデュミオンは夢であると思い込み、毎日の平凡な日課よりこの夢見心地の状態を好むようになるが、彼女がいる時、彼はけっして目覚めてはいない[3][nb 1]。上述のように、ディアナの愛により、エンデュミオンは眠ることで永遠の若さと美を与えられたのである[4]。