トリアセチン
From Wikipedia, the free encyclopedia
| 物質名 | |
|---|---|
Propane-1,2,3-triyl triacetate | |
別名
| |
| 識別情報 | |
3D model (JSmol) |
|
| ChEBI | |
| ChEMBL | |
| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.002.775 |
| EC番号 |
|
| E番号 | E1518 (追加化合物) |
| KEGG | |
PubChem CID |
|
| RTECS number |
|
| UNII | |
CompTox Dashboard (EPA) |
|
| |
| |
| 性質 | |
| C9H14O6 | |
| モル質量 | 218.205 g·mol−1 |
| 外観 | 油状の液体 |
| 密度 | 1.155 g/cm3[3] |
| 融点 | −78 °C (−108 °F; 195 K) at 760 mmHg[2] |
| 沸点 | 259 °C (498 °F; 532 K) at 760 mmHg[2] |
| 6.1 g/100 mL[2] | |
| 溶解度 | エタノールと混和する。ベンゼン、ジエチルエーテル、アセトンに溶ける[2]。 |
| 蒸気圧 | 0.051 Pa (11.09 °C) 0.267 Pa (25.12 °C) 2.08 Pa (45.05 °C)[4] ln(P/Pa)=22.819-4493/T(K)-807000/T(K)² |
| 屈折率 (nD) | 1.4301 (20 °C)[2] 1.4294 (24.5 °C)[4] |
| 粘度 | 23 cP (20 °C)[3] |
| 熱化学 | |
| 標準定圧モル比熱, Cp⦵ | 389 J/mol·K[5] |
| 標準モルエントロピー S⦵ | 458.3 J/mol·K[5] |
標準生成熱 (ΔfH⦵298) |
−1330.8 kJ/mol[5] |
| 標準燃焼熱 ΔcH |
4211.6 kJ/mol[5] |
| 危険性 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 引火点 | 138 °C (280 °F; 411 K)[3] |
| 430 °C (806 °F; 703 K)[3] | |
| 爆発限界 | 7.73%[3] |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
半数致死量 LD50 |
1100 mg/kg (マウス, 経口)[3] |
トリアセチン(triacetin)または1,2,3-トリアセトキシプロパン(1,2,3-triacetoxypropane)は、トリアシルグリセロールである。グリセリン三酢酸(glycerin triacetate)、1,2,3-トリアセチルグリセロール(1,2,3-triacetylglycerol)という名称でも知られている。グリセロールと酢酸や無水酢酸などのアセチル化剤とのトリエステルであり[6]、トリホルミンに次いで単純な脂肪である。常温常圧下では、無色無臭で粘性のある液体で、高い沸点と低い融点を持つ。550 ppm以下の濃度では穏やかな甘味を持つが、より高濃度では苦味を感じる[7]。
トリアセチンはフランスの化学者マルセラン・ベルテロによって1854年に初めて調製された[8]。
人工の化合物であり[9]、主に食品添加物として調味料の溶媒や保湿剤等に用いられる。E番号はE1518で、オーストラリアではA1518として承認されている。また、薬剤の賦形剤の用途では保湿剤・可塑剤・溶媒としても用いられる[10]。
1994年、5つの大手煙草メーカから、トリアセチンを599の煙草添加物の1つであるとする報告が発表された。トリアセチンは、フィルタに可塑剤として添加される[11]。
ディーゼル燃料に添加することで凍結温度と粘性が改善するほか、ガソリンに添加すればアンチノック剤としても機能するため、バイオディーゼル燃料の生産過程で大量に生成されるグリセリンからトリアセチンを合成してこれらの用途に用いることが考えられている[12][13]。
ヒトの摂取カロリーの半分をトリアセチンに置き換えても安全だと考えられており、長期宇宙飛行ミッションにおける人工食物再生システムの食物エネルギー源の候補としても挙げられている[14]。


