トロンボテスト
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血液凝固の機序
プロトロンビン時間(PT)は、細胞が障害された際に放出される組織因子による刺激に対して生じる凝固反応の程度を検出するものである。プロトロンビン時間には、クイック法[4][5][6]とオーレン法があり、一般にプロトロンビン時間といえばクイック法を指す。オーレン法は、その測定方法から別名「prothrombin and proconvertin[注釈 1]」法、略して「p and p」法と呼ばれるが、日本では特にトロンボテスト(TT)と呼ばれている。
本邦においてトロンボテストは、ワルファリンと同時期に導入された経緯があり[7]、近年まで広く用いられてきた。しかし、クイック法PTおよびPT-INR(国際標準化比率)が普及し、トロンボテストとの差異が減少してきたことに伴い、日本国内の臨床検査会社においてトロンボテストの受託中止が相次いでいる[8][9][10]。
細胞が障害されると、組織因子が放出され、凝固因子である第VII因子を介して、第IX因子および第X因子を活性化する。活性化第X因子によりプロトロンビン(第II因子)が活性化し、トロンビンへと変化する。トロンビンはフィブリノゲンをフィブリンへと変換し、これが血栓形成の骨子となる[11]。
トロンビンの前段階の連続的な反応(凝固カスケード)に登場する第II因子(プロトロンビン)、第VII因子、第IX因子および第X因子はいずれもビタミンK依存性のタンパク質であるため、ビタミンKの作用を阻害すればこの経路での血液凝固を抑制することができることとなる。これを利用した薬剤がワルファリンに代表される抗凝固薬であるが、ときに効果が強く出ることがあるため、効果判定のための血液検査が存在する。その代表的なものがプロトロンビン時間であり、世界中で広く行われている。
プロトロンビン時間とトロンボテストの差異
トロンボテストでは、検体のプロトロンビン、第VII因子、第X因子活性をより特異的に測定できる利点がある[12][13]。また、トロンボテストの感度係数(International Sensitivity Index、ISI)はばらつきが少ないとする報告がある[14]。