ナガコガネグモ
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| ナガコガネグモ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Argiope bruennichi メス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| Argiope bruennichi (Scopoli, 1772) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Aranea brünnichii Scopoli, 1772 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ナガコガネグモ(長黄金蜘蛛) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| Wasp spider orb-weaving spider | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 亜種 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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分布
北海道から南西諸島(沖縄島まで)に広く分布する。世界的には旧北区に広く分布し[2]、ヨーロッパでも普通にみられる。
生活史
習性
人家周辺から山麓までに生息し、明るい草原に多く、水田にも頻出する。あまり高くないところに中型の垂直円網を作る。クモは常に網の中央に頭を下に陣取る。隠れ帯をつけることが多い。他のコガネグモ類は足を伸ばす方向に沿ってX字状につけることが多いが、本種ではその形につけることは少ない。幼生ではジグザグに糸を張った馬蹄形が多く、亜成体では縦長の菱形となり、成体では縦に伸びたジグザグのリボン状が普通である[5]。
刺激を受けると、網を強く揺さぶる行動をとる[3]。
産卵は大きな卵嚢を形成する。雌は草の間に不規則網状の足場を作り、直径2-3cmにもなる西洋なし型、坪状の卵嚢をつける。上面はくぼんで壺の口を形成するが、その内側には丈夫な幕があり、内部は閉ざされている。壺内部には、クッションのような綿状の糸に包まれて、900個ほどの卵がまとめられている。
卵嚢について
コガネグモなど、同属の他の種では、より扁平な卵嚢を形成する例が多い。それらでは不規則な多角形のシート2枚の間に卵が納められる。産卵の際は、まず片面の膜を糸で作り、その上に産卵して、それを覆うもう一枚の膜を作るようにする。その点、この種の卵嚢は一見では異質である。
しかし、その産卵の過程をみると、雌グモはまず、壺の蓋に当たる幕を糸で形成し、その下面に腹部を押しつけ、産卵を行い、このようにして糸の幕にぶら下がったようになった卵塊に、下から糸を巻き付けることでクッションを作り、最後にそれを壺の壁に当たる膜で覆う。つまり、下側の幕が壺状に大きくふくらんではいるが、やはり2枚の幕に挟まれた形をなし、基本的には同じ構造といえる[6]。
ファーブルの観察について
『昆虫記』で知られるファーブルは、その中でクモについてもいくつかの記録を残しているが、その中に本種に関するものがある。しかし、その内容に問題が多いことが以前から知られている。
特に目立つのが卵嚢に関するもので、彼はその作成過程を記録しているのだが、これが実際のものと大きく異なる。彼は雌がまず袋を作り、次にその袋の中に卵を流し込み、最後にその上に蓋をするというふうに書いており、これは上記のような実際の作成過程のほぼ逆である。
これについてはフランスのボネーが1925年にすでに指摘しており、日本では千国が上記の観察記録の中で問題にしている。ボネーはさらに卵嚢作成時間、産卵後の行動にも触れた上で、ファーブルは不十分な観察に想像を加えたために間違ったと記している[7]。