ノカラマツ
From Wikipedia, the free encyclopedia
| ノカラマツ | ||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||
| 学名 | ||||||||||||||||||||||||
| Thalictrum simplex L. var. brevipes H.Hara (1952)[1] | ||||||||||||||||||||||||
| シノニム | ||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||
| ノカラマツ(野唐松)[3][4] |
ノカラマツ(野唐松、学名:Thalictrum simplex var. brevipes)は、キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草。ユーラシア大陸に広く分布するシベリアノカラマツ(学名:T. simplex var. simplex)を基本種とする変種[3][4][5][6][7][8]。別名、キカラマツ[3]。
植物体は無毛。根茎は肥厚せず、地中を横に這う黄色の細長い匐枝を伸ばして繁殖する。茎は直立し、高さは60-150cmになり、茎の中部以上で1-10回分枝する。茎は硬く、緑色で縦の稜がある。根出葉は花期には枯れて存在しない。茎につく葉は多数互生し、下部の茎葉には短い葉柄があるが、上部のものは無柄になる。葉身は1-3回3出複葉で、小葉は狭倒卵形から広楕円形になり、長さ2-5cmで細長く、縁は全縁か先が浅く3-5裂し、先端は鋭形になる。葉の裏面は白色を帯び、葉脈が3脈突出する。葉柄の基部に膜質で歯牙のある托葉があり、しばしば小葉柄の基部に小托葉がある[3][4][5][6][7][8]。
花期は5-9月。花序は細い円錐状で、淡黄色の多数の花を密につけ、花柄の長さは0.5-0.8cmになる。萼片は4-5個あり、長さ2-4mmの楕円形で黄白色から淡黄緑色、早落する。花弁はない。雄蕊は多数あり長さ4-5mm、葯は黄白色で長さ2mm、花糸は糸状で葯より細く、葯隔は鋭く突出する。雌蕊は2-6個で、子房は広卵形になる。果実は長さ4-5mmの紡錘形の痩果になり、2-6個つき、縦に8-10個の稜があり、果柄は無い。痩果の残存花柱は長さ0.5mmで先は曲がらず、柱頭は三角状になる。染色体数は2n=28、56[3][4][5][6][7][8]。
分布と生育環境
名前の由来
和名ノカラマツは、「野唐松」の意[3][4]、別名、キカラマツは、「黄唐松」の意。牧野富太郎 (1940) は、『牧野日本植物圖鑑』において、「のからまつ var. affine Regel.」について、「和名ハ野唐松ノ意ニシテ通常原野ニ生ズレバ云ウ、黄唐松ハ花色ニ基キテノ稱ナリ」と述べている[10]。ノカラマツ、キカラマツの名は古くからある名前で、1856年(安政3年)に出版された飯沼慾斎の『草木図説』前編20巻中第10巻中の記述に「ノガラマツサウ」「キカラマツサウ」がある[11]。
種小名(種形容語)simplex は、「単一の」「単性の」「無分岐の」の[12]、変種名 brevipes は、「短い柄(脚)の」の意味[13]。植物学者の原寛 (1952) が、大分県の鶴見岳産の標本をもとに新変種を記載した[1]。
種の保全状況評価
絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
都道府県のレッドデータ、レッドリストの選定状況は次のとおり[14]。青森県-重要希少野生生物(Bランク)、岩手県-情報不足、宮城県-絶滅危惧I類(CR+EN)、福島県-絶滅危惧IA類(CR)、茨城県-絶滅危惧Ⅱ類、栃木県-準絶滅危惧(Cランク)、群馬県-準絶滅危惧(NT)、埼玉県-絶滅危惧II類(VU)、千葉県-重要保護生物(B)、東京都-絶滅(EX)、神奈川県-絶滅種(EX)、富山県-情報不足、長野県-絶滅危惧II類(VU)、大阪府-絶滅危惧I類、奈良県-絶滅種、岡山県-情報不足、福岡県-絶滅(EX)、佐賀県-絶滅種、熊本県-絶滅危惧II類(VU)、大分県-絶滅危惧II類(II)、宮崎県-絶滅危惧IA類(CR-r,g,d)、鹿児島県-絶滅危惧I類。