ハボロテウティス
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ハボロテウティス(学名:Haboroteuthis)は、後期白亜紀サントニアン期の海洋に生息した、ツツイカ目に属する頭足類の属[1]。タイプ種ハボロテウティス・ポセイドン(Haboroteuthis poseidon)が知られる[1]。発見された化石は日本の北海道羽幌町から産出した下顎板のものであり、標本の全長が63.1ミリメートルに達する[1]。生時の個体の全長は10 - 12メートルと推定されており、現生のダイオウイカに匹敵する体サイズを有した可能性がある[1]。愛称として「ハボロダイオウイカ」がある[1]。
| ハボロテウティス | |||||||||||||||||||||
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ハボロテウティス・ポセイドンのホロタイプ標本KMNH IvP 902,002。顎器の下顎板 | |||||||||||||||||||||
| 地質時代 | |||||||||||||||||||||
| 後期白亜紀サントニアン | |||||||||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Haboroteuthis Tanabe et al., 2014 | |||||||||||||||||||||
| タイプ種 | |||||||||||||||||||||
| Haboroteuthis poseidon Tanabe et al., 2014 |
発見と命名
ハボロテウティス・ポセイドンのホロタイプ標本KMNH IvP 902,002は、日本の北海道羽幌町で化石が産出している[2]。化石の発見は2012年7月7日であり、当時はアンモナイトを研究対象とする北九州市立いのちのたび博物館の学芸員である御前明洋が羽幌町の沢で調査を実施していた[1]。
産地は羽幌ダムから東北東に約1.2キロメートルの地点であり、露頭は築別川の支流である三毛別沢に存在した[2]。転石として発見されているものの、その産出層準は蝦夷層群羽幌川層の上部と推測されており、その層序年代は上部白亜系サントニアン階の上部と推定されている[2]。羽幌川層の堆積環境は浅海域であった[3]。
タイプ種ハボロテウティス・ポセイドンはTanabe et al. (2017)により記載・命名された[2]。属名は羽幌町に由来し、タイプ種の種小名はギリシア神話における海の神であるポセイドンに由来する[2][4]。顎器から想定される体サイズから「ハボロダイオウイカ」という日本語の愛称も名付けられた[1]。
特徴

KMNH IvP 902,00は顎器のうち下顎板である[2]。ロストラムは先端がフック状をなして鋭利に突出しており、肩(shoulder)の部分は背側に凸状であり、フードは比較的短い[2]。これら3個の形質状態はNototodarus属やOnychoteuthisといったツツイカ類の現生種にも見られるものである[2]。inner lamellaはこれらの現生ツツイカ類よりも後腹側に伸長している[2]。フードは比較的弱く前側に凸状をなし、外側面に放射状の刻み目(notch)が目立つ[2]。稜は前側に弱く湾曲する[2]。外側に面する壁状の構造はコウイカ目やダンゴイカ目と類似して外側から見て平行四辺形状をなす一方、比較的幅広な襞がouter lamellaへ伸びており、これらの目と区別される[2]。
ハボロテウティスの顎器は稜の長さが63.1ミリメートルに達しており、現生の大型頭足類のものと比較しても大型である[2]。例えばダイオウイカの全長7.7メートルの個体や、アメリカオオアカイカの外套長1.5メートルの個体は、それぞれ稜の全長が47.5ミリメートルと50.2ミリメートルである[2]。ダイオウイカとの単純な比較から、生時において全長10メートルを超過した可能性が示唆されている[4]。