ハロルド・ボライソー
From Wikipedia, the free encyclopedia
日本研究
ボライソーは、1961年にメルボルン大学からB.A.を取得し、その後、M.Phil.と PhD の学位をイェール大学から取得した。1985年、ボライソーは、ハーバード大学の日本史担当教授としてテニュア資格を得た[3]。彼は、1988年から1991年にかけて、エドウィン・O・ライシャワー日本研究所の所長を務めた[4]。
それ以前に、ボライソーは、オーストラリアのビクトリア州でモナシュ大学の教員を務め[3]、メルボルン大学でも教鞭をとった。1989年には、京都大学に人文科学研究所の客員教授となり[5]、ペンシルベニア大学とコロンビア大学でも客員講師となった[6]。
ボライソーによれば、英語圏諸国における第二次世界大戦後の日本学の発展は、予期しない規模での成長によって特徴づけられていたという[7]。彼自身も、その拡大に貢献した。
ボライソーの研究関心には、徳川氏の支配体制、幕末から明治維新の時期などが含まれており、特に地方における動向に重点が置かれていた[8]。1969年に提出された博士論文「The Fudai Daimyo and the Tokogawa Settlement(譜代大名と徳川氏の安定)」の中で、譜代大名と幕府の関係について明晰な観点を提示した。彼の議論によれば、譜代大名の集合的な力と、競合する利害こそが、中央政府への制限のない権力の集中を防いでいたのだという。彼は、「歴史家たちは、譜代大名たちが男爵 (barons) というより官僚 (bureaucrats) であったとあまりにも安易に思い込んでおり、...彼らが中央集権的封建制の模範的な奉仕者であると想定してきた」とし、「彼らが実際に果たした役割の検討からは、そのような考えは支持されない」と論じた[9]。
ボライソーは、自らの業績に加え、出版社ブリルの「Japanese Studies Library」の編集者を務めた。この叢書には、重要な主題についてのモノグラフ、特定のテーマに沿った寄稿集、ハンドブック、本文批評、翻訳などが含まれた[10]。
オーストラリア研究
1976年に、アメリカ合衆国建国200年を記念し、オーストラリア政府は、ハーバード大学にオーストラリア学講座を寄付するための資金を提供することとなった。この講座は、毎年、大学の様々な部局から選ばれた教員が交代しながら務めることとなっており、これまでに多様な専門分野が異なる教員がこの席に着いてきた。ハーバード大学への、この投資は、オーストラリア研究への関心を広げることになった。ボライソーは、オーストラリア人であったので、当然のこととして文理学部 (the Faculty of Arts and Sciences) に置かれたオーストラリア学委員会 (the Committee on Australian Studies) の座長を務めた[11]。
おもな著書
OCLC/WorldCatによる、ハロルド・ボライソーの著作に関する統計によれば、10点超の著作が、3つの言語において30件超の形態で出版されており、1,000件超の図書館への収蔵がある[12]。
- Treasures Among Men: The Fudai Daimyo in Tokugawa Japan (1974)
- Japanese Kingship (1976)
- Meiji Japan (1977)
- A Northern Prospect: Australian Papers on Japan: Papers from the 1st Conference of Japanese Studies Association of Australia (1981) with Alan Rix
- Two Lectures on Japanese History. (1983)
- Approaching Australia: Papers from the Harvard Australian Studies Symposium. (1999)
- Bereavement and Consolation: Testimonies from Tokugawa Japan (2003)
- 分担執筆
- "The Tempo Crisis," The Nineteenth Century: Cambridge History of Japan, Vol. 5 (1989), Marius Jansen, editor
- Hall, John W.; Brown, Delmer M.; Marius B., Jansen; McCullough, William H.; Shively, Donald Howard; Kanai, Madoka; Yamamura, Kozo; Duus, Peter (1988). The Cambridge History of Japan. Cambridge University Press. ISBN 978-0-521-22355-3