Wikiwand AI

バタク文字 (Unicodeのブロック)

From Wikipedia, the free encyclopedia

範囲 U+1BC0..U+1BFF
(64 個の符号位置)
主な言語・文字体系
バタク文字 (Unicodeのブロック)
Batak
範囲 U+1BC0..U+1BFF
(64 個の符号位置)
面 基本多言語面
用字 バタク文字
主な言語・文字体系
割当済 56 個の符号位置
未使用 8 個の保留
Unicodeのバージョン履歴
6.0 56 (+56)
公式ページ
コード表 ∣ ウェブページ
テンプレートを表示

バタク文字(バタクもじ、英語: Batak)は、Unicodeの61個目のブロック。

インドネシアの北スマトラ州の高地に居住するバタック人が話すバタク語を表記するためのバタク文字を収録している。バタク語にはバタク・カロ語、バタク・シマルングン語、バタク・トバ語などの方言の下位分類があり、それぞれの方言によって使う文字も異なる。

バタク文字はブラーフミー文字から派生した所謂ブラーフミー系文字(インド系文字)の一つであり、音素文字のうち子音字単独では短母音/-a/を伴って発音され、別の母音にする際に母音記号を付加することで発音を切り替えるアブギダに分類される。書字方向はラテン文字などと同様に左から右へと横書き(左横書き)し、下に行を送り、単語毎に分かち書きをする。

符号位置の順序はおおむね伝統的なバタク文字の順序に従っている。

Unicodeのバージョン6.0において初めて追加された。

収録文字

コード 文字 文字名(英語) 用例・説明 ラテン文字転写
字母
U+1BC0 ᯀ BATAK LETTER A 母音[a]を表す。

バタク・カロ語、バタク・ダイリ語(バタク・パクパク語)では子音[h]を表す[1]。

a
U+1BC1 ᯁ BATAK LETTER SIMALUNGUN A バタク・シマルングン語で母音[a]を表す。 a
U+1BC2 ᯂ BATAK LETTER HA 子音[h]を表す。

バタク・トバ語では子音[h]または[k]を表す[1]。

バタク・カロ語、バタク・ダイリ語では子音[k]を表す[1]。

h/k
U+1BC3 ᯃ BATAK LETTER SIMALUNGUN HA バタク・シマルングン語で子音[h]または[k][1]を表す。 h/k
U+1BC4 ᯄ BATAK LETTER MANDAILING HA バタク・マンダイリン語で子音[h]を表す。 h
U+1BC5 ᯅ BATAK LETTER BA 子音[b]を表す。 b
U+1BC6 ᯆ BATAK LETTER KARO BA バタク・カロ語、バタク・トバ語[1]で子音[b]を表す。 b
U+1BC7 ᯇ BATAK LETTER PA 子音[p]を表す。 p
U+1BC8 ᯈ BATAK LETTER SIMALUNGUN PA バタク・シマルングン語で子音[p]を表す。 p
U+1BC9 ᯉ BATAK LETTER NA 子音[n]を表す。 n
U+1BCA ᯊ BATAK LETTER MANDAILING NA バタク・マンダイリン語で子音[n]を表す。 n
U+1BCB ᯋ BATAK LETTER WA 子音[w]を表す。

バタク・トバ語では字母waをU+1BCB ᯋ または U+1BCD ᯍで表すことがある[1]。

w
U+1BCC ᯌ BATAK LETTER SIMALUNGUN WA バタク・シマルングン語で子音[w]を表す。 w
U+1BCD ᯍ BATAK LETTER PAKPAK WA バタク・ダイリ語で子音[w]を表す。 w
U+1BCE ᯎ BATAK LETTER GA 子音[ɡ]を表す。 g
U+1BCF ᯏ BATAK LETTER SIMALUNGUN GA バタク・シマルングン語で子音[ɡ]を表す。 g
U+1BD0 ᯐ BATAK LETTER JA 子音[d͡ʑ]を表す。 j
U+1BD1 ᯑ BATAK LETTER DA 子音[d]を表す。 d
U+1BD2 ᯒ BATAK LETTER RA 子音[r]を表す。 r
U+1BD3 ᯓ BATAK LETTER SIMALUNGUN RA バタク・シマルングン語で子音[r]を表す。 r
U+1BD4 ᯔ BATAK LETTER MA 子音[m]を表す。 m
U+1BD5 ᯕ BATAK LETTER SIMALUNGUN MA バタク・シマルングン語で子音[m]を表す。 m
U+1BD6 ᯖ BATAK LETTER SOUTHERN TA 南バタク諸語(バタク・アンコーラ語、バタク・マンダイリン語、バタク・トバ語 など)で子音[t]を表す。

バタク・トバ語では字母taをU+1BD6 ᯖまたはU+1BD7 ᯗで表すことがある[1]。

t
U+1BD7 ᯗ BATAK LETTER NORTHERN TA 北バタク諸語(バタク・アラス=クルット語、バタク・ダイリ語、バタク・カロ語 など)で子音[t]を表す。 t
U+1BD8 ᯘ BATAK LETTER SA 子音[s]を表す。

バタク・ダイリ語では子音[s]または子音[t͡ɕ]を表す[1]。

s/c
U+1BD9 ᯙ BATAK LETTER SIMALUNGUN SA バタク・シマルングン語で子音[s]を表す。 s
U+1BDA ᯚ BATAK LETTER MANDAILING SA バタク・マンダイリン語で子音[s]を表す。 s
U+1BDB ᯛ BATAK LETTER YA 子音[j]を表す。 y
U+1BDC ᯜ BATAK LETTER SIMALUNGUN YA バタク・シマルングン語で子音[j]を表す。 y
U+1BDD ᯝ BATAK LETTER NGA 子音[ŋ]を表す。 ng
U+1BDE ᯞ BATAK LETTER LA 子音[l]を表す。 l
U+1BDF ᯟ BATAK LETTER SIMALUNGUN LA バタク・シマルングン語で子音[l]を表す。 l
U+1BE0 ᯠ BATAK LETTER NYA 子音[ɲ]を表す。

バタク・カロ語では字母caをU+1BE0 ᯠ またはU+1BE1 ᯡで表すことがある。

ny
U+1BE1 ᯡ BATAK LETTER CA 子音[t͡ɕ]を表す。 c
U+1BE2 ᯢ BATAK LETTER NDA 子音列[nd]を表す。 nd
U+1BE3 ᯣ BATAK LETTER MBA 子音列[mb]を表す。 mb
U+1BE4 ᯤ BATAK LETTER I 母音[i]を表す。 i
U+1BE5 ᯥ BATAK LETTER U 母音[u]を表す。 u
記号
U+1BE6 ᯦ BATAK SIGN TOMPI バタク・マンダイリン語で子音の発音を変化させるために用いられる。例えばU+1BC4 ᯄ BATAK LETTER MANDAILING HAに付くと子音が[h]から[k]に変化していることを表す。
従属母音記号
U+1BE7 ᯧ BATAK VOWEL SIGN E バタク・カロ語で母音[e]を表す。 e
U+1BE8 ᯨ BATAK VOWEL SIGN PAKPAK E バタク・ダイリ語で母音[e]を表す。 e
U+1BE9 ᯩ BATAK VOWEL SIGN EE 母音[e]を表す。

バタク・シマルングン語ではU+1BE8 ᯨ BATAK VOWEL SIGN PAKPAK Eと共に用いて二重母音[oʊ]を表すのにも用いられる。

e
U+1BEA ᯪ BATAK VOWEL SIGN I 母音[i]を表す。 i
U+1BEB ᯫ BATAK VOWEL SIGN KARO I バタク・カロ語で母音[i]を表す。 i
U+1BEC ᯬ BATAK VOWEL SIGN O 母音[o]を表す。

バタク・カロ語では母音[u]を表す。

o/u
U+1BED ᯭ BATAK VOWEL SIGN KARO O バタク・カロ語で母音[o]を表す。 o
U+1BEE ᯮ BATAK VOWEL SIGN U 母音[u]を表す。 u
U+1BEF ᯯ BATAK VOWEL SIGN U FOR SIMALUNGUN SA バタク・シマルングン語で子音字sa(U+1BD9 ᯙ BATAK LETTER SIMALUNGUN SA)に付く場合の母音記号[u]の形状。 u
従属子音記号
U+1BF0 ᯰ BATAK CONSONANT SIGN NG 末子音の[ŋ]を表す。母音記号の上に書かれる。 ng
U+1BF1 ᯱ BATAK CONSONANT SIGN H 末子音の[h]を表す。母音記号の上に書かれる。 h
記号
U+1BF2 ᯲ BATAK PANGOLAT ヴィラーマ(殺母音記号)。母音/-a/を発音せず子音のみが読まれることを表す。

母音記号の後には続かない[1]。

U+1BF3 ᯳ BATAK PANONGONAN ヴィラーマ(殺母音記号)。母音/-a/を発音せず子音のみが読まれることを表す。
約物
U+1BFC ᯼ BATAK SYMBOL BINDU NA METEK 段落や節(スタンザ)の始まりを表す。
U+1BFD ᯽ BATAK SYMBOL BINDU PINARBORAS 段落や節(スタンザ)の始まりを表す。
U+1BFE ᯾ BATAK SYMBOL BINDU JUDUL タイトルと本文を分離するための記号。
U+1BFF ᯿ BATAK SYMBOL BINDU PANGOLAT 末尾の句読点。 .

小分類

このブロックの小分類は「字母」(Letters)、「記号」(Signs)、「従属母音記号」(Dependent vowel signs)、「従属子音記号」(Dependent consonant signs)、「約物」(Punctuation)の5つとなっている[1]。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。また、収録文字が1文字しかない小分類については小分類名が単数形で表現されているが、本記事では単数形か複数形かによる小分類名の表記ゆれについては別の小分類として扱わず、同一の小分類として扱うこととする。

字母(Letters)

この小分類にはバタク文字のうち、基本的な字母が収録されている。

文字の注釈は、同じバタク文字を共有するさまざまなアルファベット間の異なる使用法を示している[1]。

記号(Signs)

この小分類にはバタク文字のうち、母音字や子音字に結合する発音記号などの様々な記号が収録されている。

従属母音記号(Dependent vowel signs)

この小分類にはバタク文字のうち、子音字に結合する母音記号が収録されている。

従属子音記号(Dependent consonant signs)

この小分類にはバタク文字のうち、末子音を表すための母音記号の上に結合する子音記号が収録されている。

約物(Punctuation)

この小分類にはバタク文字のうち、句読点などの約物類が収録されている。

文字コード

バタク文字(Batak)[1]
Official Unicode Consortium code chart (PDF)
 0123456789ABCDEF
U+1BCx ᯀ ᯁ ᯂ ᯃ ᯄ ᯅ ᯆ ᯇ ᯈ ᯉ ᯊ ᯋ ᯌ ᯍ ᯎ ᯏ
U+1BDx ᯐ ᯑ ᯒ ᯓ ᯔ ᯕ ᯖ ᯗ ᯘ ᯙ ᯚ ᯛ ᯜ ᯝ ᯞ ᯟ
U+1BEx ᯠ ᯡ ᯢ ᯣ ᯤ ᯥ ᯦ ᯧ ᯨ ᯩ ᯪ ᯫ ᯬ ᯭ ᯮ ᯯ
U+1BFx ᯰ ᯱ ᯲ ᯳ ᯼ ᯽ ᯾ ᯿
注釈
1.^バージョン16.0時点

履歴

出典

関連項目

Related Articles

Timelines

Top Qs

Fact Checks