バッシャール・ムラード
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| بشار مراد バッシャール・ムラード | |
|---|---|
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| 基本情報 | |
| 生誕 | 1993年 |
| 出身地 | 東エルサレム |
| ジャンル | ポップ・ミュージック |
| 職業 | シンガーソングライター、映像作家 |
バッシャール・ムラード(アラビア語: بشار مراد)は、パレスチナのポップシンガーソングライター、映像作家。パレスチナの精神に根差したポップ・ミュージックを制作している。
1993年、東エルサレムに生まれる[1]。父親のサイード・ムラードはサーブリーンというバンドのメンバーだった。サーブリーンの曲には、パレスチナの詩人であるマフムード・ダルウィーシュやフセイン・バルグーティらの作品をもとにしているものがあり、バッシャールは成長した後にそれらの価値を理解した[2]。
バッシャールは二つの抑圧を感じながら育った。一つはイスラエル軍の占領がもたらす検問所、壁、兵士などの抑圧であり、もう一つは保守的な社会がもたらす性的マイノリティへの抑圧だった。音楽はバッシャールにとって抑圧から逃れる方法となった[3]。アメリカのバージニアに留学した際は、パレスチナについての関心の薄さを体験し、人々が偏見から脱するのは時間がかかることを学んだ[4]。
2009年にYouTubeのチャンネルでカバー曲の演奏を始め、中東のタブラやウードなどの楽器を次第に加えてゆき、やがてオリジナル曲を発表するようになった。主なレコーディングはエルサレムのSabreen Association for Artistic Developmentで行われた。この団体は、パレスチナの音楽やパレスチナの芸術の発展のためにサーブリーンが設立したNGOで、バッシャールは政治的な抑圧の中でどのように音楽活動を続けるかについて学んだ[1][2]。
アイスランドのテクノパンク・バンドのHatariとコラボレーションをして、Hatariの曲『Klefi / Samed』に参加した。この曲は、テルアビブで開催されたユーロビジョン・ソング・コンテスト2019でHatariがパレスチナの旗を掲げるパフォーマンスをした直後にリリースされた[3]。2024年12月には初の日本公演を行い、クィア&フェミニズムをメインテーマとするDJパーティー「WAIFU」により開催された[注釈 1][2]。
作品
ラベルやカテゴリーの超越や、抑圧からの解放という欲求を持ちつつ、自叙伝な音楽を表現している。たとえば『Stone』(2024年)では、パレスチナ人の帰還権の象徴であるパレスチナの鍵を歌詞に織り交ぜて「鍵をずっと手放さずに持っている。いつか自由になったときに戻れるように」と表現している。『ITSAHELL!』(2024年)は、当初は『ISRAEL』というタイトルだったが、タイトルをより曖昧に変えて、故郷の地獄のような現実を描いてから希望を含んで終わるという構成をとった[2]。
パレスチナ社会の問題にも注目しており、パレスチナでは取り上げられることが少ないテーマとして、家父長制のもとでの生活、ホモフォビア、ジェンダーの平等と多様性、パレスチナにおけるLGBTQの権利などを取り上げている。性的マイノリティとして生きることが困難なパレスチナ社会を変えることを望みつつ、同時にイスラエルがパレスチナを非難する際に用いるピンクウォッシングを批判する[注釈 2][2]。
ポップミュージックで表現する理由として、過去の要素を取り入れて新しいものを生み出せる点をあげている。サーブリーンの曲をサンプリングで取り入れたり、パレスチナの小説家ガッサン・カナファーニーの音声を使用している。また、2023年に殺害された詩人リフアト・アルアライールの『If I Must Die』(もし私が死なねばならないなら)に音楽をつけて歌った動画を発表した。バッシャールは「音楽を通じて、自分ではもう語ることができなくなった人々の物語を伝えなくてはならない」と語っている[2]。
ディスコグラフィ
EP
- 『Maskhara』 (2021年)
- 『Maskhara: The Remixes』 (2022年)
- 『Nafas』 (2024年)
シングル
- "Hallelujah", 2015
- "Happy Xmas (War Is Over)" ft. Muhammad Mughrabi, 2015
- "The Door", 2015
- "More Like You", November 2016
- "Voices", April 2017
- "Ilkul 3am bitjawaz" (Everyone's Getting Married), January 2018
- "Shillet hamal" (Bunch of Bums), July 2018
- "Ma bitghayirni" (You Can't Change Me), September 2018
- "Ana zalameh" (I'm a Man), November 2018
- "Maskhara" (Mockery), December 2020
- "Antenne" ft.ターメル・ナッファール, June 2021
- "Intifada on the Dance Floor", November 2021
- "Xmas Aswad", December 2022
- "Ilel majnoon", March 2023
- "Ya Lel", June 2023
- "Mawtini", November 2023
- "Nafas", January 2024
- "STONE", 2024
- "Vestrið villt" / "Wild West", 2024
- "ITSAHELL!", 2024
- "On The Run" ft. Apo, 2025
