ピンクウォッシング (LGBT)

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ピンクウォッシング (英語: pinkwashing) とは、レズビアンゲイバイセクシュアルトランスジェンダークィア(LGBTQ) といった性的マイノリティの権利を擁護するような姿勢を見せながら、実際にはその本質的な課題に取り組んでいなかったり、あるいは全く別の意図(問題のある政策や行為からの注意を逸らす、企業や国家のイメージアップを図るなど)のために、そのシンボルを利用したりする行為を指す[1]

この用語は、グリーンウォッシング(環境配慮を装うこと)としばしば対比され、企業によるマーケティング戦略や、特定の国家による広報戦略(ネーション・ブランディング)を批判する文脈で使用される。しばしば組織や国・政府による問題のある行為や政策から目を逸らすのに利用され[2]LGBTの権利の観点からは、商品や国家などの様々な媒体のマーケティングにおいて、ゲイフレンドリーであるという印象を与えることにより、その媒体の出所が現代社会の流れに寛容であることをアピールするためにも用いられる[2]

特に、イスラエル政府が自国を「LGBTフレンドリーな国家」として積極的に宣伝することが、パレスチナの実効支配という人権問題への批判から目を逸らすための戦略であるとして、この用語を用いて頻繁に批判されている[3][4]

もとは、乳がん啓発のシンボルカラーである「ピンク」と「(グリーン)ウォッシング」を組み合わせ、企業の乳がんキャンペーンを批判的に指す造語として先に使われ始めた(ピンクウォッシング (乳がん)を参照)。本項で扱うLGBTQ関連の用法は、同性愛者のシンボルカラーの一つである「ピンク」と、「取り繕う」という意味のある「whitewash」を重ねた造語である[4]

企業マーケティング

ピンクウォッシングの広範な背景の一つに、企業によるコーズマーケティングLGBTマーケティング(「レインボー・キャピタリズム」とも呼ばれる)の隆盛がある。特に欧米諸国では、毎年6月の「プライド月間」などに合わせ、多くの企業がロゴをレインボーカラーに変更したり、関連商品を販売したりする。こうした行為が、実際の社内におけるLGBTQ従業員の待遇改善や、LGBTQコミュニティへの実質的な支援を伴わない場合、単なるイメージアップや商機のための「ピンクウォッシング」であると批判されることがある[5]

ホモナショナリズム

ピンクウォッシングの理論的背景として、「ホモノーマティヴ・ナショナリズム」(ホモナショナリズム英語版)と呼ばれる動きが指摘される[6]。これは、米国の右派政治家などが、自国を「女性や同性愛に寛容な、進歩的な社会」、イスラーム社会などを「同性愛に嫌悪的、女性に抑圧的で、非文明的で後進的な社会」という二項対立の図式で宣伝することで、自国による戦争の遂行を正当化する言説のことである[6]

そもそも「ホモナショナリズム」は、ジャスビア・プアー英語版2007年の著書『テロリスト軍団: クィア時代のホモナショナリズム』(英語: Terrorist Assemblages: Homonationalism in Queer Times) において提唱した造語である。これは、たとえば「移民は同性愛嫌悪であるが、西洋社会は平等主義である」という偏見に基づき、一部の権力がLGBTコミュニティの主張に選択的に同調し、特にイスラム教徒に対する人種差別や、ゼノフォビア (外国人を拒絶すること) の立場及びアポロフォビア (貧困層を拒絶すること) の立場を正当化するプロセスを指す[7][8][9]。これは、ゲイアイデンティティナショナリストイデオロギーが交わったもので、たとえば「イスラム教信者は同性愛嫌悪である」という固定観念から、「LGBTコミュニティはイスラム教と対立する」という社会的印象を導き、これを愛国運動に不当に拡張し、利用するものである[10]。そしてプアーは、ホモナショナリズムとピンクウォッシングの二語は並列的なものではなく、ホモナショナリズムが存在するがゆえにピンクウォッシングが存在すると述べている[11]

ホモノーマティヴィティ

ホモナショナリズムとピンクウォッシングが生まれてきた背景には、リサ・ドゥガン英語版が唱えた「ホモノーマティヴィティ英語版」の動きがある[6]。ホモノーマティヴィティとは、性的少数者の運動には本来は非常に多様なジェンダーやセクシュアリティのあり方があるにも拘わらず、同性愛の問題だけが取り上げられがちなことを批判的に言及する言葉である[6]。その背景には、新自由主義の影響の中で、市場に有益と判断された性的少数者(白人・中流階級以上・男性など)が活用された結果、そうして活用された性的少数者が、今度はその「ゲイ・フレンドリーさ」を守るために保守化する現象がある[6]。その流れの中で、マイノリティの問題は公的な介入を必要としない「個人的な問題」とされて支援が枯渇し、マイノリティの運動の中に経済力による分断が新たに生まれ[6]、社会的階級や人種、犯罪歴の有無などによって、LGBTコミュニティの中でも包摂対象となる人々とそうでない人々という格差が生まれることとなった[12]

イスラエル政府によるピンクウォッシング

LGBT人権活動派の一種であるクィア無政府主義英語版団体『マッシュプリッツォット』 (Mashpritzot) が、イスラエルのピンクウォッシングと、テル・アビブのLGBTサポートセンターによるホモ・ノーマティビティにダイ・イン形式の抗議活動をする様子。

ピンクウォッシングという用語は、特にイスラエル政府による広報戦略と、それに対する批判の文脈で頻繁に使用される。

イスラエルにおけるLGBTQの権利と社会状況

イスラエル国内におけるLGBTQの権利は、中東諸国の中では例外的に進んでいる側面を持つ。これは主に、最高裁判所の判例の積み重ねによって達成されてきたものであり、イスラエル国防軍における兵役の平等[13]同性カップルの法的承認(未登録の内縁関係)、外国で合法的に成立した同性婚の国内登録(ただし国内での同性婚は不可)、養子縁組の権利[14]などが認められている。

一方で、こうした権利は主に司法判断によるものであり、国内の宗教政党など保守派への配慮から、議会による同性婚の法制化は実現していない[15]。また、社会レベルでは性的少数者への差別や偏見も根強く残っており、ヘイトクライムも発生している。2005年には超正統派派ユダヤ教徒がエルサレム・プライドに乱入して3人が負傷し、2015年にも同一人物が再びパレードを襲撃し、16歳の少女1人が死亡する事件が起きている[16]。2009年には、性的少数者支援団体の事務所で銃撃事件が発生し、2人が死亡した[15]

広報戦略

こうした国内状況の中、イスラエル政府は2000年ごろから、国家のイメージ向上戦略(「ブランド・イスラエル英語版」プロジェクト)の一環として、LGBTQの権利擁護を国際的にアピールする広報活動に積極的になった[17]

特にテルアビブは「中東で最もゲイ・フレンドリーな街」として宣伝され、2009年には国際ゲイ・レズビアン観光協会の会議が開催された。2012年のプライド月間には、イスラエル国防軍のFacebookアカウントに男性兵士二人が手を繋いでいる写真が掲載された[18]。日本国内でもイスラエル大使館が、2001年から「レインボー・リール東京」、2013年から「東京レインボープライド」への後援を行うなど、LGBTQ関連のイベントやカルチャーへの支援を行っている[17]

これらの広報は、「中東にありながらもリベラルな」「まるでヨーロッパのような」といった、ヨーロッパと中東を対置する文脈で、LGBTQフレンドリーな側面を強調する観光の謳い文句として用いられる[19]。しかし、イスラエル外務省のホームページにおけるゲイ文化の紹介は英語がほとんどで、現地で使われるヘブライ語アラビア語のコンテンツが充実していないなど、広報が主に国外向けであるとの指摘もある[18]

ピンクウォッシングとしての批判

上記のようなイスラエル政府の広報戦略に対し、国内外の学者や活動家から、それは「ピンクウォッシング」であるという批判がなされている。

ニューヨーク市立大学教授のサラ・シュルマン英語版は、イスラエル政府がLGBTQフレンドリーの概念を広報戦略に利用し、観光や投資を促進していると指摘する[20]。シュルマンによれば、この戦略はイスラエルの「時代の流れに沿う民主主義国家である」という印象付けを目的としているが、LGBTQの人権問題を主要な話題として宣伝することは、他の人権問題(特にパレスチナ問題)を度外視させる効果をもたらし、政治的変革を求めるパレスチナ人に対しても悪影響を及ぼす可能性があると批判する[2]

ラトガーズ大学ジャスビア・プアー英語版や、コロンビア大学ジョセフ・マサド英語版らも、イスラエル政府が自国のLGBTQの権利(の側面)を強調し、パレスチナ領域やアラブ諸国の状況(の遅れ)と意図的に比較・対置すること自体が、ピンクウォッシングの一例であると指摘する[注釈 1][22]。マサドは、「イスラエル政府は、パレスチナ人への権利侵害に関する国外からの非難をかわす目的で、LGBTの権利関係における国の業績を誇張宣伝している」と述べている[23][注釈 2]。また、2011年8月、エルサレム・ポスト紙は、イスラエルの外務省は国外の自由主義陣営が抱いている負の印象を払拭するために、LGBT関連の問題を持ちあげているとも報じた[24]

また、こうした広告戦略は、イスラエル国内の性的少数者が直面する差別(前述のヘイトクライムなど)の実態を覆い隠すと同時に、パレスチナ社会を「同性愛嫌悪的で後進的」と画一的に描写する。パレスチナのクィア団体アル・カウスなどは、このような二項対立的な言説が、単なるプロパガンダに留まらず「植民地暴力」の一形態であると批判している。すなわち、ピンクウォッシングは、パレスチナ独自の(反植民地主義と結びついた)クィア運動の存在そのものを積極的に「消去」する効果を持つと指摘されている[25]

イスラエルの反応

イスラエル側は、国の政策をピンクウォッシングと見做す諸外国の声明はかかし論法であり、LBGTコミュニティの包摂政策が、パレスチナ占領の正当化や逃げ口上として用いられた事実はないと反論している。加えて、アラブやイスラムのグループはLGBTの人々に対して差別的で残忍な扱いをしているという主張をし、イスラエルはこれらとは全く対照的で、国家レベルでも個人レベルでも、LGBTの個人や団体に対して寛容であるという見解を示している[26][27]ブランド・イスラエル英語版プロジェクトの元代表であるイド・アハロニ英語版は、ピンクウォッシング関連の批判に対して、「我々は問題を秘匿しようとしているのではなく、議論を広めようとしている。より多くのコミュニティにLGBT関連の問題を認識してもらうことに意味があるのだ」と述べている[注釈 3]ハーバード大学法学教授のアラン・ダーショウィッツは、「ピンクウォッシングという語をイスラエルに向けて使うのは、反ユダヤ主義の偏屈的な思想をもつ右翼ゲイ活動家のみである」と述べ[28]、「これは反ユダヤ勢力によるLGBT擁護に他ならない」とも続けている[29][30]

同性愛者のイスラエル人であり、公民権活動家のヤエア・ケダー英語版は、「イスラエルはLGBTの権利およびその他の権利関係において殊勝な業績をあげており、これを非難することは、究極的に同性愛嫌悪と大差ないものだ」と述べ、ピンクウォッシングの嫌疑を掛ける勢力を批判する[22]。イスラエルに拠点を置くLGBT権利活動組織『アグーダ英語版』に属するショール・ガノンは、「イスラエルの政策にピンクウォッシング疑惑を掛けて利を得るのは、パレスチナの同性愛者だけだ」と述べている[31]

他国におけるピンクウォッシング

アメリカ合衆国

ハル大学に所属していたステファン・ダール英語版によると、アメリカにおけるピンクウォッシングは、性的マイノリティとは脈絡のない企業により作成・販売されているプライド商品による影響が大きい[32]。これは「大企業」という一種の大きな権力と「少数派」との間にパイプができるような構図であり、一見すると後者に対して有益な関係のように思えるものの、実際はこのような関係構築にあたり後者が法的な後ろ盾や利益を得ることは一切ない[32]

また、一部の学者は、アメリカではピンクウォッシングが開拓者植民地主義英語版原住民の主権問題にまで波及してしまっている問題にも言及している[8]

バード大学政治学部教授のオマール・エンカルナシオンは、オバマ政権は数百万人の移民の強制送還や、ブッシュ政権時代の対テロ戦争における人権侵害問題などから注意を逸らすために、ピンクウォッシングを行っていたと指摘している[注釈 4]

経済・政策研究センター英語版のステファン・ラフェヴ (英語: Stephan Lefebvre) は、オバマ政権がLGBTコミュニティに対する法整備が進んでいないことを理由にロシアを批判しているが、同様の問題が見られる友好国ホンジュラスサウジアラビアアラブ首長国連邦は批判の対象としていないことを問題視している[34]。ラフェヴは、同政府のロシアに対する動きはピンクウォッシングであると述べており、意図的にLGBTの権利に注意を向け、他の人権問題をないがしろにするものであると非難している[34]ローリー・ペニー英語版は、ソチオリンピックの際にロシアのLGBT政策を批判した人々とその批判者側の国の実情を比較し、以下のように綴っている:

西洋諸国はロシアに対してレインボーフラッグを振りかざしているが、実際は安全を求め国境に訪れるLGBTの人々を無下に扱い、虐待的な行為まで見られる。LGBTの人々の権利獲得を後押ししようとする動きは称賛に値するが、それがピンクウォッシングではなく本意であるならば、まずは自国の現状からそれを証明すべきだ[注釈 5]

アメリカの移民

2013年ヒューマン・ライツ・キャンペーン (英語: Human Rights Campaign、HRC) は、移民の人々が医療保障や安全保障、亡命権、市民権などを求めるにあたって、現状の体制の改善や改革によりこれを支援していく姿勢を公的に示した[36]。この動きは、同性愛者の移民活動家が最高裁判所の集会で法的権利を求めた際に、HRCが事実上これを妨害してしまった直後に起きたものであり、公式に謝罪もされている。ハフポストは、この一連の騒動をピンクウォッシングと見做しており、実際は性的マイノリティと移民改革は全くの無関係であるにもかかわらず、これを支持するような印象を社会に与えることによって、法執行や国外追放、米国の軍備に対する資金援助などの孕む法的問題を、LGBTコミュニティを味方につけることで隠匿しようとするものであるとして非難している[37]

アメリカの企業

カナダアメリカを結ぶ石油輸送システムであるキーストーン・パイプラインは、その広報活動において、「カナダのLGBT権に関する業績を他の石油産出国の業績を比較すると、このプロジェクトは支持に値するものだ」という旨の主張を行い、石油関連の話題とLGBT権の話題は全くの無関係であることから、ピンクウォッシングに問われた[38]。このキャンペーンの本山として機能しているOpecHatesgays.comでは、「カナダの純白な石油と、OPECの紛争で穢れた石油を比較してみてください」という見出しも見受けられた[39]

他方、2014年BPは『LGBTキャリアイベント』と呼ばれるキャンペーンを開始したが、これは「アメリカ史上未曾有の環境災害」と形容されたメキシコ湾原油流出事故をピンクウォッシュする試みであるとして非難を浴びた[40]

カナダ

2012年カナダの市民権移民省長官のジェイソン・ケニー英語版が、『イランからのLGBT難民』 (英語: LGBT Refugees from Iran) というタイトルのEメールを数千の国民に送信し、ピンクウォッシングに問われた[41]。このメールは、その題名から難民に関する内容であることが示唆されるが、ゲイ、レズビアン、女性の迫害に対するカナダの姿勢についての記述が含まれていた[注釈 6]。複数の活動家がこれを、対イラン戦争を政府が奨励する方向性にあることを、LGBT関連の話題を出すことで曖昧化・ピンクウォッシュするものであると非難している[41]

ヨーロッパ

フランス

2017年AP通信・パリは、フランス極右政党ナショナル・フロントの党首マリーヌ・ル・ペンのピンクウォッシング疑惑を報じた。ル・ペンは大統領選挙において、実の父である政党創設者のジャン=マリー・ル・ペンが一時期「同性愛は生物学的にも社会的にも異端」と発言した事実があるにもかかわらず、LGBTコミュニティからの票を集めていた[42]。フランスは2013年同性婚を合法化し[43]、世界で13番目の同性婚容認国となったが、その後もLGBTの人々は自身の権利について危機感を抱いていた。例として、2016年には24,000人もの群衆が同性婚に関する法律の撤廃を求めデモ行進を行ったり[44]ヘイトクライムの可能性の高いオーランド銃乱射事件により複数の同性愛者が犠牲になったことなどが挙げられ、この事件の後にル・ペンは「どれほど多くの同性愛者の方々が過激派イスラム勢力の脅威を感じながら生きなければならないのか」と発言している[42]。このような脅威への直面や、ル・ペンからの「同情」の声を受け、LGBTコミュニティは「このままでは私たちが野蛮人の最初の犠牲になりかねず、革新的な打開策を打ち出しているのはル・ペンだけだ」とし、当極右政党は同性愛者有権投票者から多くの票を獲得した[42]

市民団体

イングランド防衛同盟 (EDL) などの、ヨーロッパ草の根運動を展開する連合団体が、2012年の7月から8月にかけて行われたヘルシンキストックホルムでのLGBTプライド・ウィークに合わせて、反イスラムデモを行った[45][46]。しかしながら、この動きはLGBT権利活動団体『Queers against Pinkwashing』によって、「イスラム教徒が同性愛者嫌悪であるという固定観念につけ込みこのようなデモ活動を行うことは明確なピンクウォッシングであり、性的マイノリティを支持するというフェイク・イメージを生み出すものに他ならない」という批判された[46]スウェーデン・ラジオのインタビューにおいて、ジャーナリストリサ・ビューワルド英語版は、『Queers against Pinkwashing』は実質的に「1つの事柄を全ての問題の根源と見做して言及することはLGBTQコミュニティに何の恩恵も与えない」という立場を取っていることに言及し、LGBTの権利問題と反イスラム問題を同列に扱おうとしたEDLを批判した[46]フェミニスト活動家のローリー・ペニー英語版は、このような一連の性差別問題とイスラム教との関連付けが、特定の活動団体が勢力を強めるための道具にされていることに警告を発している[47][48][49]

オーストラリア

オーストラリアでは、LGBT権を強調した、大企業による商品マーケティングが懸念の声を呼んでいる[50]

日本

日本では、2022年の東京レインボープライドで、『プラチナスポンサー』として協賛していたアクサグループ傘下のアクサ損害保険が、提供する保険において同性パートナーを配偶者として認めておらず、LGBTフレンドリーの取り組みが不十分であるとして、ゲイ男性が抗議行動を行った。アクサ損害保険は男性からの抗議の後、2022年中に同性パートナーも配偶者として認める方針を男性に明かした[51]

アンチ・ピンクウォッシング

アンチ・ピンクウォッシング (英語: anti-pinkwashing) とは、ピンクウォッシングの嫌疑が掛けられた事案に対するLGBT組織側の対応を指す。 『アンチ・ピンクウォッシングからパレスチナ脱植民地化への道』(英語: The Road from Antipinkwashing Activism to the Decolonization of Palestine) という論文の著者であるリン・ダーウィッチとハンネン・メイカイは、パレスチナ支配化にある地域ではLGBTの人々に対する差別や虐待行為があるにもかかわらず、イスラエルのピンクウォッシング疑惑が、本来別問題として議論すべきLGBT権利運動とパレスチナ権利運動の境界線を曖昧にしてしまっていると議論しており[52]、別々の権利運動団体が1つの問題を解決するために団結すればそれ相応のメリットはあるものの、個々が究極的に注力すべき問題から視線が逸れる懸念があると述べている。これを受け、ダーウィッチとメイカイは、アンチ・ピンクウォッシング運動はピンクウォッシング関連のみに注力するのではなく、ホモナショナリズム英語版植民地問題帝国主義問題にも視野を広げるべきだと述べている[53]

脚注

参考文献

関連文献

関連項目

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